レトロバイク・グラフティ第105回SUZUKI HUSTLER TS250(スズキ ハスラー TS250)1969年

掲載日:2023年06月09日 レトロバイク・グラフティ    

イラスト・文/藤原かんいち

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仮面ライダーも乗っていた!? シャープなスタイルが特徴のオフロードバイク

1969年、スズキがモトクロス世界GPで活躍したワークスマシンのテクノロジーを生かし、一般道路も走れるように改良開発したハスラー。2スト単気筒エンジン、最高出力は18.5PS、最大トルク2.36kg-mを5000rpmで発揮する、低回転高トルクのバイク。当時はモトクロスレースが人気で、シリンダー、キャブレター、マフラー、スプロケットなどの高性能キットパーツも用意されていた。

2年後の1971年、フルモデルチェンジ! 1970年のモトクロス世界GPでチャンピオンを獲得した“RH70”の技術を投入、すべてが新設計のニューハスラーが生まれた。

大きな変化は、何と言っても乾燥重量115kgへ軽量化に成功したこと。ちなみに初代ハスラー250は127kgだったので、12kgも軽くなったことになる。オフロードを走るときに、この軽さは大きなアドバンテージとなる。

さらに空冷2サイクル単気筒エンジンの最高出力は22psにパワーアップ。また、点火方式にPEIを採用することで点火時期調整がいらなくなり、耐久性が向上、過酷な状況下でも点火が安定した。またどのギアポジションでも始動可能なプライマリーキックを採用。これで悪路での突然のエンストも怖くなくなった。

ライバルはヤマハのDT-1。シャープなスタイリングが好みという人からハスラーは大きな支持を得た。ちなみに、“仮面ライダー”の新サイクロン号のベース車、また仮面ライダーV3に出てくる“ライダーマン”のマシンとしても使われていた。実は仮面ライダーと縁の深いバイクでもあるのだ。

スズキ ハスラー TS250 スペック
  • ■サイズ/全長 2115mm×全幅 905mm×全高 1105mm ■エンジン/2ストローク単気筒 ■排気量/245cc ■最高出力/18.5ps/6000rpm ■最大トルク/2.36kgf・m/5000rpm ■変速機形式/リターン式・5段変速

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