掲載日:2023年04月28日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1968年。カワサキは技術の高さを証明するため、世界初の空冷2スト3気筒、非対称3本マフラーを搭載した“世界最高速バイク”マッハIII 500SSを北米市場に投入! 最高出力60PS、最高速度200㎞/hは強烈なインパクト、圧倒的な支持を得た。化け物のようなエンジン、乾燥重量174kgの軽量ボディ、乗り手の腕が試されることから“暴れ馬”“じゃじゃ馬”と呼ばれた。
大成功を収めたカワサキはこのマッハをシリーズ化。次に大排気量のマッハⅣ(750cc)、さらに マッハII(350㏄)をラインナップ。1972年にはマッハⅠ(250㏄)をリリース。これでマッハは4兄弟となった。
今回紹介するのはマッハシリーズの末っ子、250SSマッハⅠ。実はマッハIIのボアダウン版。また、マッハIIIやマッハⅣと共通しているのは2ストローク120度クランク3気筒のエンジンスペックのみ、共通部品は外装の一部だけだった。
250㏄で空冷2スト3気筒はインパクト大だったが、350㏄と同車体のためパワー不足は否めず。評価はそれほど高くなかった。
その後1974年のモデルチェンジで外見を一新。タンク、シートともに細長くなり、テールカウルもコンパクト化。スマートスタイルになったが、最高出力と最大トルクは逆にダウンした。今回描いたのは最終モデル(1975年)で、その後2サイクル並列3気筒の250㏄モデルはKH250へと引き継がれていった。
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