掲載日:2019年05月24日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ホンダのモンキーやヤマハのポッケなど、これまで自動車のトランクに積むことがコンセプトの原付バイクはいくつかあった。しかし、車に積載することを前提として四輪車と同時に開発、発売されたのは、おそらくホンダ・モトコンポだけ。まさに人気自動車ホンダ・シティとまさにコンポの関係だった。
長さ1m強のカラフルな四角い箱からタイヤがふたつ。その箱のフタを開けると中から長いハンドルとシートがニョキニョキ出てくる、それをセットして広げたステップに足を乗せれば、路上を自由に走りまわれるバイクに大変身! そう、映画“トランスフォーマー”を現実の世界でやってしまったのが、モトコンポ……ってちょっと大げさか(笑)。でも、そういったバイクが30年以上前に販売されていたことがスゴイ!
そんな衝撃的なコンセプトを持っていたのにも関わらず、車ホンダ・シティのオマケ的なイメージがあるからか、それとも車にバイクを載せて移動、現地で使うというアメリカ文化が日本人に合わなかったのか(両方のような気がするけど)売れ行きは良くなかったらしい。こういうことはイケイケの時にありがち。僕も調子に乗って動き回っているとき、よく塀の角に足をぶつけるんだよね(笑)。
1981年に発売、1985年に生産終了となった後、漫画“逮捕しちゃうぞ”に登場することでプチブレイク、いまもオークションでは人気があるという。
これほど実用性と遊び心があり、見た目がかわいくてインパクトがあるバイクは他にはない、まさにレトロバイク界のナンバー1アイドルなのだ!
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