宮崎県「境谷林道 / 木浦木林道」

掲載日:2009年03月06日 林道ツーリング情報局九州エリア    

林道ツーリング情報局

小林市内の山間部で 展開する楽しい林道

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雄大な霧島連山を巡る霧島高原道路のひとつ、県道1号。高速コーナーを繰り返して麓まで下り、まずは生駒高原にやって来た。満開のポピーと花の甘い香りが新鮮だ。眼下には小林市街、奥には山並みが横たわっている。今回はその山並みの一角、小林城跡から入っていく県道410号と、下九瀬をつなぐ林道を目指すことにした。

県道410号を北上し、地図①の分岐に辿り着いた。最初に走ったのは境谷林道。入口から一気に高度を上げていく。クッキリとした山並みは、あっという間に眼下に広がり、広い道幅の尾根から見渡す眺めは爽快だ。続いて木浦木林道へ進む。林間の谷間を辿って走る。途中で岩瀬川の支流を渡る。この日は水量が多く、水しぶきを上げて対岸へ渡った。大きな太陽と川のせせらぎが心地よくて、セローと川岸でひなたぼっこ。ヤマメの姿を探しながら、おにぎりをほお張った。

地図②のくわづる橋を渡って、最後は丸瀬林道を走る。しばらくすると、旧木浦木集落が見えてくる。苔むした石垣や階段に木漏れ日が降りそそいで綺麗だ。木浦木小中学校跡は、浜ノ瀬ダム建設の予定に伴い、校舎や体育館が解体されていた。本当にダムの底に沈んでしまうのだろうか。そんなことを思いながら林道を抜け、旧道の軍谷峠を経由し、三之宮峡で陽が傾くまで、穏やかな時間を過ごした。

そして帰りは道の駅ゆーぱるのじりに立ち寄った。ここはバラを浮かべたバラ湯やアロマサウナが名物で、リラックス出来る。

気持ちよく走行できる境谷林道の峠付近。木々に囲まれているが、とっても明るく風も穏やか。山菜採りや自然観察にも良さそうで、小林市の秘境。

気持ちよく走行できる境谷林道の峠付近。木々に囲まれているが、とっても明るく風も穏やか。山菜採りや自然観察にも良さそうで、小林市の秘境。

戦後は木材を切り出す人々が住んでいたという苔むした集落や、木浦木小中学校跡地もある丸瀬林道。探検気分を味わえる!だけど、ダム建設によって沈んでしまうとか…

戦後は木材を切り出す人々が住んでいたという苔むした集落や、木浦木小中学校跡地もある丸瀬林道。探検気分を味わえる!だけど、ダム建設によって沈んでしまうとか…

立ち寄りポイント

陰陽石の陽石をまねた歌碑

ポイント

三之宮峡の下流にある、世界でもめずらしい男女一対の陰陽石。浜の瀬川の中に立つ陽石は高さ17.5mもある巨大なもので、陰石もまた巨岩。霧島火山帯の火山活動による溶岩が岩瀬川の激流に洗われ出来たという。昔からよろず生産の神として信仰され、陰陽石神社や陰陽石にまつわる見所もいろいろある。写真は陽石を真似た歌碑。

三之宮峡

ポイント

美しい自然環境にある三之宮峡。大小11のトンネルが連なる約1kmの遊歩道は、木炭や木材を運ぶトロッコ道として利用されていたもの。写真は見所のひとつで河童洞。月明かりの夜に河童が現れ、一度入ったら二度と戻れないという伝説の洞窟。国道265号、陰陽石入口バス停から入っていく所に、陰陽石と三之宮峡の看板あり。

林道

ポイント

豚の頭蓋骨などを8時間から10時間ほどじっくり煮込んだスープは、まろやかな口あたり。味のアクセントとして生の刻みニンニクをプラス。麺は自店製のストレート麺を使う。林道帰りの冷えた体をとんこつラーメンで暖めよう!

住所/宮崎県小林市水流迫1090-9

電話/0984-22-5053

営業時間/11:00~15:00、17:00~20:30

サルでもわかる!! やさしい林道ツーリングガイド

宮崎県南西部。北は熊本県に接し、宮崎自動車道が通る。山間部には、渓流を渡って尾根を抜ける爽快な林道が伸び、生駒高原、三之宮峡、温泉など見所も豊富で楽しめるエリアだ。

境谷林道 : ダート区間約15km
木浦木林道 : ダート区間約12km

マップ

松下時子
林道レポーター
松下時子

林道ツーリングをこよなく愛する主婦。愛車セローを駆り、日本全国の林道調査を続けている。自身のホームページ「エンジョイオフロード」も随時更新中!!

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