レッドブルエックスファイターズ大阪2014本戦

掲載日:2014年06月13日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/DirtRIDE  取材協力/レッドブルジャパン

昨年同様、大阪城の大手門が入場口に。風神雷神が熱狂的なFMXファンを待ち構える。

東野タカがニュートリックを披露
ウィーナーはリーバイ・シャーウッドに決定

2014年もこの日がやってきました。レッドブルエックスファイターズ大阪の本戦です。まず、ラウンド1として4名のライダーが本戦への1つだけの椅子をかけて戦います。通常はこのラウンド1ではバックフリップやボディバリアルなどのローテーション(回転)系トリックが禁止されていますが、今回はルールブックからの適用で、一度に限り“切り札”としてどのようなトリックの実施も許可されました。ここでのバトルは、東野 貴行、リボー・ポドモル、鈴木 大助、釘村 孝太選手の4人です。ここでのランは、独創的なライン取りなどで高い実力を見せた東野選手がクォーターファイナルに進出。リーバイ・シャーウッド選手と対戦することになりました。

そのクォーターファイナルは、ロブ・アデルバーグ、レミ・ビズアール、ダニー・トーレス、リーバイ・シャーウッド選手が勝ち抜き、東野選手は残念ながらここで敗退。昨年に続く劇的な優勝には手が届きませんでした。セミファイナルは、レミ・ビズアールとダニー・トーレス選手、ロブ・アデルバーグとリーバイ・シャーウッド選手がヘッドトゥヘッドで戦い、ファイナルにレミ・ビズアールとリーバイ・シャーウッド選手が進出。この時点で、点数の高かったダニー・トーレス選手は3位が決定です。

迎えたファイナルラウンド。互いに堅実なトリックでまとめてきましたが、リーバイ・シャーウッド選手がメキシコに続き、またも優勝。全5ラウンドのうち、早くも2勝という、今シーズンの良い流れを維持して、2回目の大阪大会は幕を閉じました。

フォトTOPICS(写真点数/52枚)

01大阪城大会のレイアウトで、意外と選手との距離が近いのが、東側の立ち見席。選手と同じ目線で、バトルが楽しめた。

02今年のデモンストレーションは、まず手持ち花火から。日中開催であるが、迫力と日本ならではの雰囲気は充分。

03手持ち花火は2段式になっていて、盛大な爆発音とともに最後の1発が鳴った瞬間。その国の文化を大切にして演出に生かすのは、エックスファイターズの特徴の1つ。

04昨年は甲冑を纏った武士たちがコースを多く埋め尽くしたが、今年は独創的な演出が披露され、海外ライダーと観客を魅了。

05変わった形ののぼりのようなものを持ち、祭り衣装の格好であらわれたデモンストレーターたち。いよいよ今年も熱いバトルが始まる。

06戦国武将のようなテイストの旗は今年も登場。もちろん、日本人ライダーのものもある。

07大太鼓の拍子にあわせのぼりを高く突き上げるパフォーマンス。日中開催でどのような演出が行われるか、興味があったが、今年も素晴らしいものになった。

08選手たちもそれぞれ色や柄の異なるハッピのようなものを着ての登場。いい体験になっただろう。

09さあ、ランが始まった。1発目は東野選手。金曜日の負傷をこらえてのトリックだが、そのキレは相変わらずの素晴らしさ。

10地元大阪に再び戻り、多くの観客にアピールする東野選手。喜びと興奮は2年目になっても変わらなかったようだ。

11ラウンド1で唯一の海外ライダーとなった、リボー・ポドモル選手。勝ち抜くために手を抜くわけにはいかない。

12ランを終え、テーブルで採点を待つポドモル選手。ここで勝つと、待ち構えるのはリーバイ・シャーウッド選手というハードさ。

13鈴木 大助選手は昨年に引き続きのラウンド1進出。今年こそクォーターファイナルに駒を進めたい筈だ。

14日本人のランはやはり盛り上がる。前日の予選を見ていないお客さんもいるので、惜しみない歓声が浴びせられる。

15その声に応えるかのようなアクションの日本人ライダー。さあ、この4人のうち、誰が勝ち進むだろうか。

16採点結果はご覧のように。80点台が多く、レベルの高い戦いとなった。東野選手がクォーターファイナルに進出だ。

17そのクォーターファイナル1本目。ロブ・アデルバーグとマット・レボー選手の対戦になる。

18ロブ・アデルバーグ選手は安定感あるランと、コースの使い方などで秀でている。トリックのキレも充分。

19マット・レボー選手は、クォーターパイプを使ったフレアに、とにかく執心。クォーターファイナルでも挑戦してきた。

20フレアシークエンス。

21フレアシークエンス。

22フレアシークエンス。

23その本戦でしっかり決めてきたレボー選手。ようやく調整がうまくいった結果だ。

24テーブル上で互いを讃える2人。勝者はロブ・アデルバーグ選手で決まり、セミファイナルに進出だ。

25クォーターファイナルの2本目は、暴れん坊のウェス・エイジとレミ・ビズアール選手。

26SONYの協賛によりメディアルームに設けられた最新の4Kテレビ。現地で最先端の機材を使い、とんでもない解像度の映像を多く見せてくれた。

27エイジ選手は、ランが終わると豪快で陽気だが、トリックに際しては、当然素晴らしいものを見せる。

28レミ・ビズアール選手が多く見せたKODフリップ。どうやら得意中の得意らしい。

29クォーターファイナルのヒート3は、デビッド・リナルドとダニー・トーレス選手。

30リナルド選手がスーパーマンのようなトリックを決める。青空と天守閣、デイ開催ならではの絵面と言えよう。

31トーレス選手はバックフリップ中にヒールクリッカーに近いトリックをメイク。高レベルな戦いが続く。

32リナルド選手とトーレス選手も互いの健闘を讃え合う。FMXライダーは危険度の高いトリックに挑戦するだけに、相手に敬意を払う姿勢が顕著。勝利は、トーレス選手に決定。

33クォーターファイナル最後の組み合わせ。ラウンド1を勝ち抜いた東野選手と、土曜日の本予選でトップだった、リーバイ・シャーウッド選手の好マッチ。

34「ここ大阪に向けて練ってきたニュートリック」と言っていたボディバリアルをとうとう披露。滞空中に、身体だけ横方向に1回転させる新しいトリックだ。

352週間かけて習得したこの新しいトリック、名称は正式に決まっておらず、「大阪ロール」や「かえし」と呼ばれることが多いという。

36身体をバイクの上で1回転させ、シートグラブをしながら徐々に身体を戻す。一瞬、バイクが視界から消えるので、高難易度のトリック。

37リーバイ・シャーウッドは、この日、オーソドックスなスタイルを崩さず、さらにその中で観客にアピールする姿勢で自身を表現。余裕が感じられた。

38笑顔と厳しい表情で採点を待つ両者。勝負は、やはり今年のシャーウッド選手は強く、彼の勝利となった。

39セミファイナルの前に、大阪城に詰めかけたファンによるウェーブが今年も行われる。スタンド席は観戦中、着席が求められるので、みんな立ち上がれると大興奮。

40セミファイナルとなるヒート5。レミ・ビズアールとダニー・トーレス選手の戦い。今年のビズアール選手はとにかく強く、トーレス選手を見事くだす。

41ビズアール選手に敗れてしまったダニー・トーレス選手。クォーターパイプにトライするなど、攻めの姿勢とトリックのキレは、しかし秀逸。

42セミファイナルヒート6は、ロブ・アデルバーグとリーバイ・シャーウッド選手。コルドバフリップを強烈にメイクする、アデルバーグ選手。しかし、勝者はリーバイ・シャーウッドに決定。今年の彼は強い。

43ラストランとなった、ファイナル(ヒート7)。ここまで勝ち抜いたレミ・ビズアール選手が、強烈なバックフリップターンダウンを決める。

44リーバイ・シャーウッド選手はオーソドックスなスタイルとバックフリップで終始安定したランを披露。見事、メキシコに次ぐ2勝目をその手に掴んだ。

45リーバイ・シャーウッド選手がゴールド、レミ・ビズアール選手がうれしいシルバー、ダニー・トーレス選手も強さを維持しブロンズをゲットした。

46興奮のシャンパンファイト。3選手とも最高の瞬間だろう。

47大会終了後、記者会見に臨むテス・セウェル氏。あらためて、ここ大阪でエックスファイターズが開催できたことに喜びを示していた。

48メダルに手は届かなかったが、ニュートリックを大阪の地で披露できた喜びを語ってくれた東野選手。この場で、ネームは『KAESHI』に決定した。

49熱戦を終え、リラックスしたムードのダニー・トーレス選手。ここから勢いに乗ってくるだろうか。

50うれしいシルバーを獲得した、レミ・ビズアール選手。会見ではトラックの上とは打って変わって、物静かな一面で会見に応じてくれた。

512戦続けての優勝でうれしいリーバイ・シャーウッド選手。トム・パジェス選手の一件あってか、コースレイアウトについて言及していたのが印象的だった。

52最後に、メダリストで記念写真。次戦、マドリッドでは誰がこの栄光を掴むだろうか。

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