JEC LITES in 川西

掲載日:2012年09月18日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/三上 勝久  取材協力/JECPRO

2012年9月2日、オンタイム制エンデューロが手軽に体験できるレースイベント、JEC LITESが新潟県・川西モトクロス場で行われた。

ラップタイムの合計を競う
誰でも楽しめる「ライト」なイベント

JEC LITESは、JEC(全日本エンデューロ選手権)をプロモートしているJECPRO.COMが企画・運営しているビギナー向けのエンデューロイベントです。昨年からこれまで(2012年9月2日)、大阪のプラザ阪下や、茨城県の谷田部エンジョイスポーツランド、福島県の白河エンジョイスポーツランドなどで開催されてきました。

このイベントの特徴は、ビギナーや予算が限られている人でも、ヨーロッパと同じ本格的なルールのエンデューロが楽しめることです。そう、このJEC LITESは、みんなで「ヨーイ、ドン」とスタートするレースとはちょっと違うのです。

どう違うのかと言うと、世間一般によく知られているエンデューロというのは「耐久レース」ですね。鈴鹿8耐とか、ルマン24時間ロードレースと同じように「決められた時間、最も多く走った人が勝ち」というルール。

しかしJEC LITESの場合、走る周回数は事前に決められているのです。クラスによって異なるのですが、今回の場合は11~16周。これを4時間で走ればOK。じゃあ、順位はどうやって決めるの? と言うと、それぞれのラップタイムの合計で決めます。言ってみれば、ボーリングみたいなものですね。決められた回数投げて、その得点で競う。それが面白いの? と言われると、僕も今回初めて出てみて「いやこれは面白い!」と思いました。ただ前のライダーを抜けばいい、最後まで休まないで走ればいい……そんなスタイルの「耐久レース」も面白いんですが、これはこれで、アタマを使って「どうしたらタイムが詰められるか?」って考えながら走るわけで、まったく別の楽しさがあるのです。運営を現役のJECトップライダー陣が担当しているので、コースの設定も絶妙! ぜひあなたも次回は参加してください。

オフィシャル動画が 公式ウェブサイト に上がっています。

フォトTOPICS(写真点数/38枚)

01前日土曜には試乗会が開催された。ホンダは2013年 CRF450/250R、CRF250Lなどを用意。思いっきり乗れた!

02ヤマハはWR450Fの他、YZ250Fのエンデューロ仕様やWR450Fのモトクロス仕様などを用意。なんと、JNCCチャンピオン鈴木健二の今季使用マシンにも乗れた! 他に、ガスガスの2013年モデルも!

03試乗コースは川西モトクロス場の本コース。ややショート化されたコース設定だったが、ハイスピードコースだから全開まで楽しめて十分以上に満足できた。来られなかった人は残念無念ですよこれ!

04会場では、全日本MXもサポートしているグラフィック屋さん、スージーデジッツさんがピザやドリンク類を無償サービス。しかもクォリティが高い! 

05土曜日は試乗会があったため、パドックでキャンプするライダーも多かった。日中は暑かったけど、温泉に浸かりに行って戻る頃にはさすがに涼しくて、快適なキャンプになった。

06レース当日、受付、車検を終えるとバイクはパルクフェルメ(車両保管)へ。参加車両がずらりと並ぶ様は壮観!

07競技説明を行う、IA(国際A級)ライダーの大川誠。スタッフはみんな現役ライダーたち。フレンドリーで優しい人たちばかり。

08Vee Rubber タイヤの販売を行なっていた木下電機さん。

09ファーストレーシングを扱うタムレーシングさんでは、アウトレット品の販売が。格安でいい買い物ができたりするのも、こうしたイベントの良さ!

10今回の参加者たち。初めてレースに出るというライダーもかなり多かった。

11受付を終えると渡されるタイムチェックカード。1周終えるごとに、チェックポイントでオフィシャル(係員)にチェックしてもらう仕組み。

12スタートは、全日本エンデューロで使用するものと同じゲートから。雰囲気盛り上がりまくり。

13毎ラップ、1台づつ30秒おきにスタートする。タイムの計測は無線計測器(トランスポンダー)で行われるので、ライダーが気にする必要はない。

14コース設定は、気持ちのいい林間セクションをモトクロスコースに加えたもの。テクニックがないと通り抜けられないような難所は、今回はなし。誰でも走れることを大事にしている。ライダーはガスガスジャパンの秋山さん。

15気持よくアクセルを開けられるモトクロスコース区間。ライダーはBクラスで優勝した伊集院兼。

16ナンバー付きクラスもあるので、KLX250、XR250、WR250Rなどの国産トレールバイクもそこそこの台数出ていた。高価な外国製エンデューロマシンやモトクロッサーじゃなくても、自走で十分参加できるのもこのイベントの特徴。

171周ごとに通過が必要なチェックポイント。オフィシャルがチェックカードにマークを入れてくれる。

18昼休みに行われた、現役ライダーの鈴木健二や渡辺学、池田智泰らによるデモ走行。参加者が1周5分程度で走るのに対し、中島敬則は4分15秒とさすがの速さ!(写真のライダーは鈴木健二)

19とにかく笑顔が絶えないイベント。

20タイムは、ゴールをすると掲示板に自動的に表示される仕組み。今の自分の周の走りが良かったのか悪かったのかが即座にわかる。

21そのタイムを読み上げてくれるのは、MC恩田。バイク関連イベントの多くでMCを務める、おなじみのアナウンサー。

22走行と走行の間には休憩をとれるので、みんな休みながら走る。4時間で13周(Bクラスの場合)が規程なので、約20分で1周すればよい計算。1周だいたい5分くらいなので、ゆっくり休んで次の周回にいける、というおもしろいルール。

23しかし、真剣にタイムアタックすると、たった5分でもヘトヘト。やはり、攻めれば攻めただけ疲れる。エンデューロの醍醐味はきっちりある。

24完走して爆沈する参加者の手塚信子さんと、応援にきていたご主人。

25友達とくつろいでるのは、女性クラスで優勝した加藤綾さん。

264時間の走行を終えてみんな笑顔! スポーツでいい汗かいた、という実感がエンデューロにはある。

27Bクラス2位の産方さんはフサベルジャパンの社員。お子さんと一緒にキャンプを兼ねて参加。

28午後は、午前のエンデューロの完走者だけが参加できる3周のモトクロス、“ファイナルクロス”。ジャンプなどは避けたコースで、誰でも走れるコース設定で、安全なモトクロス。もちろん、このタイムも結果に加算される。

29とはいえ、サイドバイサイドのバトルも! レースの醍醐味も十分味わえた。

30上位には表彰式で、ダートフリーク、MUC-OFF、ブリヂストン、ダンロップ、マナブギョーザさんなどから多数の賞品が。クラスがたくさんあるのでもらえるチャンスも多かった。

31ミニクラス表彰。3位保坂さん、1位川口さん、2位の飯塚さん(左から)。

32ウイメンズクラス。3位手塚さん、1位加藤さん、2位斉藤さん(左から)。

33C2クラス(ナンバー付きクラス)。1位酒井さん。

34B2クラス(ナンバー付きクラス)。1位奥津さん、2位ジョイマン……じゃなくて岡本さん(左から)。

35Cクラス。 6位佐藤さん、5位廣田さん、4位田中さん、3位古荒さん、1位高島さん、2位原田さん(左から)。

36Bクラス。6位国府方さん、5位宮崎さん、4位林さん、3位園生さん、1位伊集院さん、2位産方さん(左から)。

37Aクラス。3位阿部さん、1位金子さん、2位斉藤さん(左から)。

38モトクロス、エンデューロライダーの間ではもうすっかり有名な、元ヤマハファクトリーライダーの渡辺学さんが手作りする餃子“マナブギョーザ”。これが各レースのドンケツのライダーにプレゼントされた! 

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