FIM規格に対応したミディアム~ソフト路面用19インチエンデューロタイヤ

掲載日:2011年04月19日 オフロードアイテムレビュー    

ケンダからモトクロスでは一般的なリアタイヤサイズ、19インチのF.I.M規格エンデューロタイヤがリリース。エンデューロタイヤの一般的なサイズが18インチであることが障害となっていた、モトクロッサーでのエンデューロ参戦に新たな選択肢ができた。

 

写真:長谷川徹、酒井一郎/レビュワー:石井正美、小林直樹、小川浩康

 

 

[ アイテム紹介 ]

新たなコースの開拓や、オンタイム制の認知度の高まりなどが要因となって、ここ数年でエンデューロ人気が再燃してきている。アメリカやヨーロッパのエンデューロを踏襲した本格的なスタイルとなっていることで、モトクロス界、トライアル界からも多くのトップライダーが参戦。それもエンデューロ人気を盛り上げる一因になっている。レーススタイルが本格化していくのに合わせて、エンデューロ自体もハイスピード化、難セクション化が進んでいて、エントラントのマシンも戦闘力の高いレーサーが中心となっている。そうしたなかで、高い走行性能と比較的安価な車両価格のモトクロッサーの人気も高まっている。しかし、モトクロッサーの場合、19インチリヤタイヤがネックとなる。F.I.M規格エンデューロタイヤは18インチがメインで、F.I.Mタイヤ装着が義務付けられたエンデューロに参戦できないからだ。

そんな流れを受けて、ケンダが19インチF.I.M規格エンデューロタイヤをリリース。それがこのK778F.I.Mエンデューロなのだ。

 

 

[ レビュー ]

テストライダーはレジェンド石井正美氏、テストバイクはCRF250R。フラットダート、ロック、ウッズ、マディとさまざまな路面のある河川敷コースを走破してもらった。空気圧はフロント0.8、リヤ0.6に設定している。「19インチは18インチに比べてタイヤハイト(全高)が低くなるんだ。クルマでインチアップすると、よれが少なくなって硬めの乗り味になるけど、それと同じで、このタイヤもよれる感じが少ない。こうしたタイヤは、下が硬くて表面がつるつるしているマディ路面でよく食いつくんだ。ミディアム~ソフト路面用ということだけど、まさにそうした路面向けに仕上がっているね。

それでいて玉砂利やガレ場のような硬い路面での走破性もいいんだ。コンパウンドがエンデューロ向けということだけど、確かにモトクロスタイヤより当たりが柔らかい。幅広い路面に対応して、衝撃吸収性もいい。そんなエンデューロを分かった作りになっているから、仕方なくではなく、積極的に選んでいけるタイヤになっているよ」

 

 

[ アイテム詳細 ]

フロントのK777Fはワンサイズ

 

リヤのK778は18インチが2サイズと19インチがワンサイズ。もともとエンデューロタイヤとして開発されている

 

ブロック高を13ミリに抑えF.I.M規格に適合している。リヤタイヤは装着方向によって「ソフト」向け「インターミディエイト」向けと、路面に合わせて最適なトラクションを得られるデュアルローテーションパターンを採用している。ロングレンジコンパウンドで耐久性を高め、長時間のエンデューロに対応している

 

クッション性は「タイヤハイトのある18インチに分があるが、このタイヤもかなりいい」と石井氏。ただし、モトクロッサーをエンデューロに使うには「サスセッティングをエンデューロ向けに変更する必要がある」という。

 

 

[ 商品情報 ]

KENDA

K777F/K778 F.I.M ENDURO

K777F(フロント)サイズ/90/90-21 54R

K778(リヤ)サイズ/120/90-18 65R、140/80-18 70R、130/80-19 67R

価格/1万1550円(90/90-21)、1万2075円(120/90-18)、1万3650円(140/80-18、130/80-19)

重量/4150g(90/90-21)、5850g(130/80-19) ※編集部実測値

 

 

[ お問合せ ]

プロストック

TEL/072-987-0394

 

 

[記事提供]

ガルル編集部

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