掲載日:2016年08月10日 オフロードアイテムレビュー
写真/長谷川 徹、楠堂亜希 レビュワー/石井正美
エバンスのクーラントは水を使わないことで、ラジエター内のサビを防ぎ、沸騰しないからオーバーヒートを起こさず、膨張しないから各部への負担も少ない、といいコトずくめ。
では、実際の使い勝手はどうなのだろうか。今回このクーラントを石井正美氏がレースで使用するハスクバーナ・TE250へ注入し、エンジンへの負担が大きいサンドセクションで、大きくアクセルを開け連続走行を行なってもらった。そのレビューを紹介しよう。
「クーラントの交換作業は、専用の吸湿性のある洗浄液を使い、コンプレッサーでエアを飛ばしてラジエター内部の洗浄液を完全に排出したりと、通常のクーラントより若干手間はかかるかな。ライフが5年程度と長いから、交換作業に時間がかかっても、長い目で見れば楽だね。走行直後にラジエターキャップを慎重に開けてみたけど、沸騰してる様子もないし、液が膨張していることもなかったよ。シールやホース類への負担も少なそう。オーバーヒートの心配もないからこれはいいね!」
一般的なクーラントは、水にエチレングリコールや防錆剤などが混合されたものが用いられる。このクーラントだとラジエターの加圧キャップなどで沸点は120度付近まで上昇し、理論的にはエンジンの熱でクーラントが沸騰することはない。だが、冷却システム的に高温となるホットスポットが生じやすい箇所があり、ここでクーラントが水蒸気化し、オーバーヒートを引き起こす。今回レビューするエバンスの製品は沸騰の原因となる水を使わないクーラントなのだ。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
交換作業は、まずラジエターに入っているクーラントを排出。
その後、ラジエター内のクーラントを完全に排出するため、コンプレッサーのエアを使って飛ばす。
吸湿性のある専用洗浄剤プレップフルイド(1万4,500円/1.89L)を、ラジエターに投入。エンジンを5~10分ほどアイドリングさせ、洗浄液が充分に全体に行き渡ったところで、クーラントを排出した時と同じようにエアを使い完全に取り出す。プレップフルイドは複数回使用できるため捨てないこと。
エバンスのクーラントをラジエターに注入。
その直後に写真のような残留水分計を使い、含水量が3%以下となっていることが確認できれば、クーラント本来の性能を発揮できる。クーラントの交換には確実な作業が求められるため、エバンスジャパンと正式に代理店契約を結んだ信頼できるショップで行なうこと。そのようなショップで交換し、図らずともエンジンが破損した場合には、その修理費用を保証してくれる。
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