SHOEI/HORNET ADV
以前ショウエイから発売されていたシールド付きオフロードヘルメットHORETから大きく変わったHORNET-ADV。それを一般道と高速道路でチェックした。
かぶり心地は、ソフトな内装と適度なホールド感で頭全体が包まれている感じ。しかも軽いのだ。一般的なオフロードヘルメットよりノーズ部分の位置は顔に近く、口元の空間もコンパクトな作り。
実際に走り出してみると、わずか40km/hほどで空力性能の高さを感じた。空気が抜けるウェッジシェイプのバイザー形状が、ヘルメットの揚力(浮き上がる力)を最小限にしているのだろう。一般道を走る速度なら、被って走行している感じはオンロードヘルメットに近い。
流れの速い夜の高速道路で使用したところ、揚力は発生したものの、同タイプのヘルメットより体感速度は10~20km/h低く感じられた。高い空力特性は、アドベンチャーマシンユーザーから、トレールモデルユーザーまで、風圧による疲れを大幅に軽減してくれるだろう。
世界のトップライダーたちが使用するショウエイのヘルメット。品質と安全性の高さを保ちつつ独創的な技術を投入。旧来のフォルムにとらわれず、エッジの効いたVFX-WやX-TWELVEなどをリリースしてきた。HORNET-ADVは今年の4月から国内販売が開始されたニューモデルだ。風洞施設での検証と実走行テストにより従来のHORNETから大きく変貌を遂げた。今までにない空力を強く意識したフォルムと、幅広いシーンに対応できる使い勝手のよさがポイントだ。
[ DETAILS ]
バイザーとシールドが別々に固定されていることで、シールドのメンテナンス作業が容易になった。シールドの取り外しはロード用ヘルメットに採用されているものと同様。レバーを引き下げればワンタッチで外れる。
アイポートは一般的なオフロードヘルメットよりやや小さいが、走行中視界の狭さを感じることはなかった。
ウェッジシェイプのバイザーは角度調節できないが、後方確認で横を向いた時や高速度域でもバイザーが安定しているため走りやすい。ベンチレーションは口、額、頭頂部に設けられ、30km /h程度から効果が感じられた。
3D内装を採用。内装の表面生地は吸放湿性素材のquubを使用し、夏場でも快適なかぶり心地を実現。
シールドを外さなくてもゴーグルの使用が可能。高速道路を移動するときにはシールド仕様で、林道に入ったらゴーグル仕様と走るシーンに応じて使い分けができる。