KTM 250EXC-F SIXDAYS
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KTM 250EXC-F SIXDAYS – 信頼性の向上とさらなる装備の充実

掲載日:2011年01月19日 試乗インプレ・レビュー    

信頼性の向上とさらなる装備の充実で
カテゴリーリーダーの地位を確立

DOHC化によってフルモデルチェンジして以来、絶大な人気を博しているKTM250EXC-F。その2010年型シックスデイズ仕様は、エンデューロのオリンピックといわれるISDE専用のグラフィックをはじめ、レース参戦に必要な高品質パーツやガード類を標準装備としたお得なパッケージだ。その実力をレジェンド石井正美の試乗とともにレポートしよう。

KTM 250EXC-F SIXDAYSの特徴

KTM 250EXC-F SIXDAYSの画像

2007年モデルからエンジンがDOHCとなって早4年目。初期はモトクロッサーのように鋭いエンジン特性を持っていた。そのためユーザーからは、エンデューロレーサーらしからぬ乗り味と評されることも。だが、専用カムシャフトによる最適化などの変更を積み重ね、高出力と扱いやすさを両立。2009年モデルからはエンジンガード、ハンドガード、残量を把握しやすい半透明フューエルタンクといったレースに必要な装備が奢られたISDE仕様を追加した。シックスデイズ・エディションのパーツ群を後から買い足すと10万円は軽くオーバーする。それらが装着されているのだから「READY TO RACE」を標榜するKTMらしい。

KTM 250EXC-F SIXDAYSの画像

2010年モデルは、ホコリの入りにくい新設計エアボックスや窒化処理を施して耐久性を上げたピストンリング、新素材を採用したローギヤ、改良を加えたスターターモーターなどのリファインが加えられている。また、走りに関してもエンジンの熟成のみならず、モトクロッサー・SXシリーズで先行した最新サスセッティングを受け継いでいる。そのほか新型のブレンボ製ブレーキやエクセル製リムをいち早く導入することで、カテゴリーリーダーとしてのポジションをさらに固める意気込みだ。

「(エンジン回転数の)下から上まで、途切れることなくパワーがみなぎってくる。特に高回転まで引っ張ると、回した分だけパワーがついてくる。最初は想像以上に(高回転が)伸びた。エンジンの使える幅が広い。高回転まで使いこなせる上級者が乗ると、レースで勝てる実力を持っているマシンだね。それでいて低速を犠牲にしているわけではないから、初心者が乗りにくいフィーリングではないと思うよ。エンデューロらしい扱いやすさがある」と石井正美氏。生き生きとダートを試走する姿を見ても好感触なのがわかる。

KTM 250EXC-F SIXDAYSの画像

例えば、林道を走るのにはオーバークオリティーと受け取られるかもしれないサスペンションだが、大きなギャップをものともしない頼もしさはビギナーも享受できる点だ。それはオフロードでの乗りやすさともいえる。FCR-MX39とのマッチングも熟成しており、一度セッティングが決まれば、真冬以外はそのまま走れる。長時間レースを想定した扱いやすさ。そして、レースで表彰台を狙えるエンジン。DOHCになって手に入れた武器は、着実に研ぎ澄まされた。エンデューロレーサーのトップに君臨している250EXC-Fは、このシックスデイズ仕様をもって完成したと言っても過言ではない。

KTM 250EXC-F SIXDAYSの詳細写真は次ページにて

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