

掲載日:2008年03月18日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
実をいうと撮影車両は、僕個人が所有するものである。このバイクは自分にこそオススメしたいと思い、発売後すぐに購入した。謙遜ではなく、僕の運転技量は高くない。WR250Xの持つポテンシャルを使い切るなど、夢のまた夢に違いない。もちろん、これを駆ってレースに参戦しようなどともゆめゆめ思わない。だが、WR250Xを買うことに躊躇はなかった。常々スーパーモタードモデルのスリムなデザインと取りまわしのよさを好ましく思っていたこともあるが、新しいエンジンと新しいシャシー、もったいないほどの装備を与えられたバイクだというのが気に入った。バイクはもはや趣味の持ち物だ。ならば、持つことにも喜びがなければ。
WR250Rと WR250Xは、このクラスで初めてフューエルインジェクションを搭載した、久しぶりのブランニュー・オフロード/スーパーモタードモデルだ。装備的にも、価格的にも、同クラスの既存モデルを大きく凌駕している。もちろん性能レベルも。ここまで進化の針を進めたことで、おそらくエポックメイキングなモデルになると思われる。だからこそ、この先に登場するであろう他社の「WR250R/X・イーター」モデルたちとの比較は避けられない。時の流れは非情なものだ。私たちメディアは、新しいものの良いところを確認するために、それ以前のもののウィークポイントをあぶり出し、責めなければならなくなる。いまは各メディアが絶賛するWR250R/Xだが、いつかは逆の立場にたたされることもあるかもしれない。だからこそ、WR250R/Xに乗ってもらいたい。現時点で、WR250R/Xがいかに抜け出た存在なのかは、もはや誰もが知るところだ。時代をつくるバイクを、あとから語るのではつまらない。つくられつつある時代、そのときに乗っておくべきなのだ。そして、他社の出す答えを、みんなで待ってみようではないか。
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