掲載日:2014年12月08日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
ハスクバーナはスウェーデンで生まれ、1986年にイタリアのカジバ、2007年にはドイツBMWの傘下となった。さらに2013年に、KTMを所有するオーストリアのピーラー・インダストリーに売却され、1995年にKTM傘下となっていたフサベルと統合されるカタチで、新たな歴史を刻みはじめた。オーナーが代わりながら、オフロードを中心とした世界で数々の輝かしい成績を残してきたハスクバーナ。そのエンデューロ系のうち、293.2cc水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載した2ストシリーズの最高峰がTE300だ。
TE300は、同じく2ストロークエンジンを積む排気量249ccのTE250をベースに開発され、ボアアップされたエンジン以外は基本的に共通化されている。新生ハスクバーナのエンデューロ系は、KTMをベースとした2014年型のフサベルが基礎となっているため、つまりこの機種はKTMの250EXCベースということになる。KTMとハスクバーナのエンデューロ系における主な違いは、リアサスペンションのマウント形式、前後サスペンションとサブフレーム、外装類のデザインなど。まずリアサスは、KTMのエンデューロモデルがリンクレス方式を採用するのに対して、ハスクバーナは全車がリンク式。サスペンションはKTMと同じくWP製だが、前後とも仕様が異なり、フロントフォークにはKTMの上位機種が使う4CSが採用される。またサブフレームは、KTMが一般的なアルミ製なのに対して、ハスクバーナは全車がポリアミド繊維の樹脂製。変形のリスクを減らし、補器類などをマウントするステーなどを簡単に成型できるメリットがある。
そして2015年型は、前年型の各部に改良を受けた。そのTE300は、サブフレームの強度が向上し、より精度もアップ。また、セルスターターのイニシャルトルク向上による始動性向上も図られた。さらに、ヘッドライトはひと目でハスクバーナとわかる個性的なデザインとなり、フロントフェンダーやハンドガードなどのデザインも刷新されている。
レースでこれを扱うにはかなりの腕が必要だが、速さを競うわけではないファンライドで、大排気量2ストロークならではの刺激的な楽しさを味わってみるのもお薦めである。
TE300と共通化された車体に、排気量249ccの水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載。ぶ厚いトルクと頼れるパワーを発揮。中上級者に向く、軽さも武器のエンデューロモデルだ。
ハスクバーナTE250のベース車で、同じく249cc水冷単気筒エンジンを搭載。サブフレームは樹脂製ではなくアルミ製で、リアサスはリンクレス。前後サスもTE250とは異なる。
ハスクバーナの現行4ストロークエンデューロ系で最大排気量となる、510cc水冷OHC4バルブ単気筒エンジンの上級者向けモデル。FE450をベースに設計されている。
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