
掲載日:2012年02月24日 オフロードライテク講座 › オフロードビギナーの疑問解消!
講師/小林直樹 写真/長谷川徹 まとめ/小川浩康
記事提供/GARRRR
このコンテンツは『 GARRRR 』 Vol.297(2010.12.6発行) 「小林直樹のそうだったのか!オフライド」掲載の記事を引用しています。
オフロードライディングに対して、初心者が感じる不安、中級者が思う疑問を、私オフロードライディングマスター・小林直樹がわかりやすく解説いたします。知らなかったことを知り、正しい楽しみ方を身につければ、オフロードライディングの楽しさはさらに増えていくんですよ。オフロードビギナーの方はもちろん、我流テクニックで伸び悩んでいる中級ライダーも必見です!
オフライドを楽しむということは、マシンコントロールを楽しむということでもあるんです。
だからオフロード向きにマシンセッティングしたり、エンジン性能をつねにフルに発揮させることが重要なんですね。最近はインジェクション車が主流になりつつありますが、キャブレター車もまだまだ現役です。これからも好調を維持して乗り続けるためには、しっかりと暖機をしてください。暖機することで低速トルクもしっかり発揮され、乗りやすくなるんです。正しい手順を紹介しますので、ここでキチンと覚えておきましょう。
それと、転倒後の再スタート方法を知らない人が多いので、合わせて紹介しておきます。間違った再スタートはバッテリー上がりの原因になるんです。
チョークは必ず引く
アクセルは開けずに
開けるのはアイドリングが落ち着いてから
エンストしたら軽く開ける
エンジン冷間時は季節を問わず、必ずチョークを引きます。そしてアクセルは開けずにスタートボタンを押します。エンジンがかかり、エンジン回転が上がりきったらチョークを戻します。長く引きすぎると不調の原因になるので要注意です。アクセルを開けるのはアイドリングが落ち着いてからです。ニュートラルでアクセルを開けて、レスポンスよく回転が上がったら暖機終了です。
アイドリングが落ち着いて、アクセルを開けてエンストした場合、チョークは引かずに軽くアクセルを開けたままにして再スタートしてください。こうするとかかりがよくなります。
キーをオンにして、各種センサーチェックが終了してインジケーターが消えたら、セルスイッチを押します。チョークも自動で行ってくれるので、アクセルに触る必要はありません。ただし、エンジンオイルが回りきってないので、いきなり全開はNGです
オフライドする前にタイヤ空気圧を下げてみましょう。タイヤのたわむ量を増やすことで、接地面積が広がりグリップ力を強めることができます。また、たわむことで反発力も強まり、衝撃吸収性も向上します。砂や玉石といった路面でタイヤがすべる感じをつかみ取りやすくなります。空気圧の目安は1.0~1. 2。ビードストッパーを装着していれば0.8まで下げてもいいでしょう。舗装路を走る時に、規定値に戻すことを忘れずに。
転倒後は気が動転しがちです。①まず一呼吸して、マシンの状況を確認します ②エンジンがかかっている場合はキルスイッチオフで、暴走や巻き込みを防ぎます ③マシンを引き起こしたら、ニュートラルにします。ギヤが入っているとセルが回りにくくなるからです ④そしてアクセルを全開にしてスタートしてください。転倒でシリンダー内に溜まったガソリンを、アクセル全開にすることで新鮮な空気とガソリンに入れ替えるのです。セルの回しすぎに注意して、かからなかった場合は一旦スイッチオフにしてみてください。
一呼吸してマシン状況を確認
キルスイッチオフ
ニュートラルにする
アクセルは全開
インジェクション車には転倒センサーが装着されていて、転倒を感知すると、暴走を防ぐためにエンジンをかからないようにするのです。転倒後の再スタートでは、メインスイッチをオフにして解除します。そしてオンにして各種センサーチェックが終了したら、セルスターターを押します。アクセルは開けなくて大丈夫です。
トライアルマシンとトレールマシン、二足のわらじでオートバイライフを楽しむ元全日本トライアル国際A級ライダ一。現在はトライアルデモ走行やスクール等、オフロードバイクの普及活動を精力的に行っている。
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