掲載日:2018年12月03日 バイク動画
動画・写真・文/太田 潤(萬指南処:塾長)
本格的な冬が訪れる今月は水冷エンジンの凍結防止液、LLC(ロングライフクーラント)の交換作業動画を紹介しますが、今時のエンジンにはエア抜きのボルトが隠れていたり(このエア抜き穴からエアを抜かないとオーバーヒートの原因になることもあります)毒性がある廃液処理にも少し問題があるので、今回はセルフメンテだけをおススメする動画ではありません。信頼できるショップに交換依頼することも選択肢の一つだと思います。
つい交換を忘れてしまうLLCも定期交換(通常のLLCは2年毎、超ロングライフタイプは5年毎)して愛車のエンジンを新車時に近いまま維持するメンテナンスを実施しましょう。今回はKSR-2を例に解説していきます。
通常、LLCはエンジンの冷却路を凍らせないための不凍液という認識の人が多いと思いますが、LLCには不凍液としての働き以外に冷却路の錆を防いだり、ウォーターポンプの潤滑など大切な役割があります。
長い間LLC交換をしていないエンジンのラジエターキャップを開けると時々、錆色に変色していることがありますが、コレはLLCが先に錆びることで水路を錆から守ってくれている証拠だそうです。こんな状態になる前にLLCを交換して冷却路を清潔に保ち、冷却性能を100%発揮させることが、エンジンの性能維持にはとても大切なのです。
また見たところ汚れていないLLCも経年変化で潤滑性能は確実に低下しています。新しいLLCを指先で触ると少しヌルヌルした感触がありますが、数年使用し寿命を過ぎたLLCは指先で触ってもサラサラとして水のような感触が伝わります。
この潤滑性はウォーターポンプの寿命に大きく影響するので、ウォーターポンプ延命のためにも定期的なLLC交換をおススメ致します。
リザーブタンクに取り付けるホース(上下2本)を留める「ホースバンド」は元々着いていた位置に戻すのが基本です。
ラジエターにLLCを入れる前にリザーブタンクにLLCを入れておきます。この時は上限と下限の中間位置が適正なので入れ過ぎ、少な過ぎにご注意ください。
ウォーターポンプ付近にあるドレンボルトのワッシャーは必ず「潰れるタイプ」の新品に交換しましょう。
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