掲載日:2013年06月27日 原付漫遊記 › しゃりいちゃんの自由研究
記事提供/あさひ輪業
バイク解説などを読むと「近年のバイクは4ストロークエンジン(略して4スト)が主流」といった一文を目にします。ですが「そもそも4ストってナニ?」と疑問を抱いている人って、少なくありません。今回は、バイクはもちろん、クルマのエンジンでも主流となっている4ストロークエンジンについて、しゃりいちゃんの研究発表から学びましょう。
かつて、バイクを比較する上で最も重要視されていたのは「動力性能」でした。当時は、どのメーカーも、高出力や加速力を強調し、燃費や騒音の表現は控えめで、いわば「パワー至上主義」でした。そんな中、構造上、出力を得やすく、価格や車重、整備の簡易性に優れた2スト車の人気は絶大でした。4スト車は同クラスの2スト車に低燃費と静粛性で勝るのみで、苦戦を強いられました。
ところが近年「環境性能」なる言葉が生まれ、バイクに求められる性能も「パワー」から「クリーン」にスイッチしたのです。その結果、現在の4スト車は、燃費や静粛性の他、排ガスの浄化性能に至るまで徹底したクリーン化を追及しながらも、かつての2スト車を凌駕する出力を誇るまでになりました。
こうして、その形勢は完全に逆転しました。しかし、2スト、4ストそれぞれの長所・短所はあるにせよ、どちらが優れているということは断定すべきでないと考えます。ただ言える事は、将来的にもバイクに求められているのが「動力性能」ではなく「環境性能」である以上、残念ながら2スト車は消滅していく運命だということです。エンジンの仕組みを知ることで、私たちとバイクのこれまでの、そしてこれからの付き合い方の一端が見えてきます。
(文・あさひ輪業/松井知敬)
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