SYM Mii110
SYM Mii110

SYM Mii110 – レトロなデザインの内側に最新技術を詰め込んだ実力派

掲載日:2014年08月22日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之

SYM Mii110の試乗インプレッション

SYM Mii110の画像

コンパクトな車体ながら
安定感のあるキビキビとした走り

Mii110の車体はコンパクトで、シート高も740mmと低め。着座するとハンドルがとても近い印象を受けたのだが、小柄な女性でも安心できるポジション設計なのだろう。ちなみに、シートがフラットで長いため、大柄な男性が乗っても1名乗車時なら少し後ろ目に座れば問題ない。リアに大きなグラブバーを装備しているので、センタースタンドを立てるにも苦労はしない。

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足元のフロアは決して広いとは言えないが、つま先を前に出せるスペースが少しあるため、足の位置には多少の余裕がある。フロアには滑り止めのギザギザが設けられていて、靴底が急に滑ることもなく、コーナーなどでも安心して踏ん張ることができる造りだ。

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走り出すと、エンジン音は多少大きく感じるが、スタートダッシュは思いのほか軽快。エンジンは空冷4ストロークの111cc、乾燥重量103kgという組み合わせは決して走行性能推しではないものの、街中で信号が変わると同時にグイッとアクセルを空ければ、125ccクラスの原付スクーターに勝るとも劣らない加速を見せてくれる。

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ハンドリングは素直でコーナリング時に妙な挙動もないと感じた。フロントにディスクブレーキを採用しているため、制動力にも不安はない。ドラムブレーキだとシュルシュルっと停まるところを、軽くレバーを握ればグッと制動がかかるのは、混雑する都市部の運転では特に頼もしいものだ。フロント12インチ、リア10インチというタイヤの組み合わせで、路面のギャップなどでハンドルを取られることもなく、安定した走りっぷりを見せてくれた。少し残念だったのは、走行中に段差を乗り越えた際など、少々車体のガタつきが気になったこと。タイヤやサスペンションでショックは十分吸収しているので走りに不安はないが、パーツの剛性感か組み付け精度の問題なのか、仕上げが少し荒削りな印象があった。とはいうものの、値段と装備、デザイン、それに走りのレベルを考えると、国産スクーターに負けない実力を持っているのも事実。トータルで考えると実に魅力的なパッケージの1台といえるので、今後は街中で見かける機会が増えそうだ。

SYM Mii110の詳細写真は次ページにて

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