レーシングサービス・ゼロは二種を含む原付系をメインとしたチューニングパーツメーカーだ。その商号のとおり、レースフィールドを通じて培われたノウハウを豊富に持っており、それを出し惜しみすることなく送り出す製品にフィードバックされている。そのため要となる性能アップに関して決して妥協をしないこと。誰が同社の製品を装着しても「速くなったな」と体験できるのがウリでもある。そのために開発段階においてはパワーチェックを繰り返し、最高性能を発揮するように煮詰められるのだ。
だが、いくら性能が高くても、それがユーザーにとって手の届かない存在となっては意味がない。そのため価格をいかに抑えるか? も重要なテーマであり、そのための努力や研究もたゆまなく行われているのである。そしてチューニングパーツであっても耐久性は決して犠牲にはしないのも特筆すべき点だろう。純正品と同等かそれ以上が確保されているのだ。それを見極めるためのシャーシダイナモ上でのテストは、時として1000回以上! に渡る場合もあるとのことである。
常に真摯な姿勢で取り組んでいるため、イベントなどにブースを出展した際にはユーザーからの相談を受けることもある。チューニングで困っている場合には、その対処法を説明したり、あるいは他メーカーのパーツや純正品を紹介したりもする。それは直接的な利益に結びつかないが、エンドユーザーを第一に考えてのことであり「面白いと思ってもらえる製品作り」がレーシングサービス・ゼロのポリシーでもあるのだ。
ミニ系のカスタムパーツを多数取り扱っているレーシングサービス・ゼロ。エキゾーストならば2ストスクーター用のチャンバーから、4スト用フルエキまで、さらには駆動系のチューンナップパーツやブレーキパッドなど、レースフィールドから得たノウハウを活かした製品は多くのライダーから支持を得ている。
住所/大阪市平野区西脇1-16-22
電話/06-6704-0077
レーシングサービス・ゼロでは、4ストローク系のスクーター用マフラーとして静粛性と高性能を両立させたジャガーマフラーと、静粛性と高性能さにスタイリッシュさを加えたデュークマフラー、2ストローク用のチャンバーではアグレッシブなスタイルながらも音量を抑えたジークと、性能を追求したコルサなどさまざまなブランドの排気系をラインアップしている。
スクーターにおけるカスタムの第一歩はマフラーの交換だ。その意味合いのひとつはドレスアップ効果、そしてもうひとつはパワーアップだ。交通の流れに速やかに乗ることができたり、あるいは幹線道路への合流といった場面で恩恵を得ることができ、乗りやすく快適なライディングが楽しめるようになる。ここでは、ヤマハのシグナス125Xによるその交換行程を見てみると共に、マフラーの性能をより活かすことにもなる駆動系のチューンについても見てみよう。
マフラーを交換すると同時に、駆動系の変更が必要になってくるのがスクーターチューンにとっては必須であり、そのあたりがミッション車との大きな差異だと言って良いだろう。
交換行程でも触れたように、少なくとも純正を用いる場合でもプーリー内にあるウエイトローラーの重さを変更(減らす)ことは必要であり、そうしないとせっかくマフラーの変更によって回るエンジンになったとしても、その性能を十分に発揮させられないのだ。プーリーやプーリーフェイスも一見すると純正とデザイン上の差しか無いように思えるが、子細に見れば斜面の角度が異なっており、これによって乗り味が変わっているのだ。そして、軽視できないのがワッシャーの存在だ。その厚みを異なる物にすることで、乗り味が異なってくるのである。簡単に言えば、厚みが増せばダッシュ力が強まり、逆に薄くすればクルージングにおけるエンジン回転数の低下といった感じになるのだ。
ウエイトローラーの重さをどのくらいにするか? やワッシャーの厚みをどのくらいにするか? は推奨値はあれども“正解”は、存在しない。なぜならば、ユーザーによって好みが分かれる部分だからだ。だからこそ、その“正解”を見付けていくことがスクーターチューンの面白さのひとつであり、そんな「泥沼」に漬かってみるのも楽しいと言い得るだろう。
レーシングサービス・ゼロでは、上の交換作業でも登場したスクーターの駆動系パーツや、抜群の制動力を誇るブレーキパッドなどがあり、それ以外にもミニ系パーツが多数ラインナップされているので、ぜひとも同社のホームページなどでチェックしてみよう。