グロム用マフラーの真打ち登場!?
MORIWAKI ZERO EXHAUST SYSTEM
取材協力・写真/モリワキエンジニアリング  取材・文/淺倉 恵介  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2016年10月5日

モリワキエンジニアリングから、グロム用マフラーのニューモデルが待望のリリース。モリワキが世界を舞台に磨き上げてきた、レーシングテクノロジーを惜しみなく注ぎ込んで作られた本物中の本物だ。先行してリリースされていたモデルに加えての選択肢の増加は、グロムユーザーにとってまたとないニュース。加熱の一途であるグロムカスタムが、ますます面白くなること請け合いだ。
feature

グロム用マフラーに
ZEROエキゾーストが新登場

日本特有のカスタムカテゴリーとして、独自の発展を遂げてきた4ミニカスタム。その現在の主役がグロムであることに、異論を挟むものはいないだろう。ショップには様々なグロム用パーツが溢れ、百花繚乱の様相を呈しているが、ユーザーなら見逃せないパーツが新たに登場。それが、モリワキのZEROエキゾーストシステムだ。

モリワキでは、グロム用マフラーとしてメガフォンタイプのマフラーを先行してリリース済みだが、そこに加えコンベンショナルなラウンドタイプのサイレンサーを採用したモデルを、ユーザーの声に応えて発売した。その名は「モリワキ ゼロ エキゾーストシステム」。ゼロとは、かつてモリワキが創り出したオリジナルレーシングマシンに使用されていたネーミング。その由緒ある名前を冠する本格的な高性能マフラーだ。

ZERO ANO for GROM 価格4万5,000円(税抜)
■対応年式 = 2016年~ ■材質 = ステンレス(エキゾーストパイプ)、チタン(サイレンサー) ■重量 = 1.8kg ■音量 = 85db ■政府認証マフラー

パイプの素材には高品質なステンレスを使用。サイレンサーカバーは色彩変化が美しいANOと、ソリッドな質感がたまらないステンポリッシュのSUSの2タイプが選択可能。もちろん、公道走行が安心して行える政府認証マフラーだ。

ZERO SUS for GROM 価格4万円(税抜)
■対応年式 = 2016年~ ■材質 = ステンレス(エキゾーストパイプ、サイレンサー) ■重量 = 1.9kg ■音量 = 85db ■政府認証マフラー

ここで気になるのが、ゼロとメガフォンの相違点。この2タイプ、単純に形状が異なるだけではなく、走りの味付けも変えられている。そう、この「変わっている」ではなく「変えられている」ところが重要なポイントなのだ。メガフォンタイプは、どちらかと言えばトルク特性重視で扱いやすさが特徴。ゼロは高回転域のパワーアップに着目した、スポーツ性能重視のマフラーに仕上げられている。

「ANO」というネーミングは、ANODIZED(アノダイズド)という表面処理からとられている。日本語では「陽極酸化処理」と呼ばれ、電気分解で陽極酸化し、金属の表面に薄膜を形成する技術だ。虹色の色彩は、そのアノダイズド処理によって生み出される。職人の手作業で行なわれており、色合いやグラデーションは二つとして同じものが存在しない。

このキャラクターの違いを実現するために、それぞれのエキゾーストパイプは完全専用設計を行なっている。使用しているパイプの素材などは基本的に同じものだが、取り回しやパイプ径を変化させる位置などは別物だ。グロムのような小排気量エンジンでは、マフラーだけで出力特性を向上させることは難しい。グロム用マフラーの開発時には、ミリ単位の設計変更を繰り返し、理想のパワーを目指したトライが行われたという。

トップレーシングコンストラクターであるモリワキでは、そうした開発作業が日常的に行われている。そして、開発にかけられるコストや時間は、レーシングマシンもカスタムパーツも何ら変わりはない。使用されている技術や品質管理のレベルは、グロム用マフラーでもMotoGPマシンでも同じ。それがモリワキというメーカーなのだ。

モリワキが作り出す、世界トップレベルのマフラーを手に入れることが誰でも可能、これほど贅沢な話は他にはないだろう。モリワキは、グロムというバイクをカスタムマシンのベースとして非常に面白い素材だと考えている。車両価格も手頃だし、カスタムして遊べる余地が大きく、手軽に楽しめるところを高く評価しているのだ。今後も様々なパーツ展開を考えているとのことだし、グロムのワンメイクレースである「グロムカップ」用のコンプリートレーサーの製造も手がけている。これからも、モリワキのグロム用パーツから、目が離せない状況が続きそうだ。

PICKUP PRODUCTS

他にもグロム用パーツは盛りだくさん
CBシリーズ用のニューパーツも!!

ビッグバイクやレーシングマシンのイメージが強いモリワキだが、古くから4ミニ用パーツをラインナップしており、モンキー系のパーツも数多く手がけてきた。そんなモリワキだけに、グロム用パーツも本気だ。看板パーツとも言えるマフラーはもちろん、削り出しで製造される車体周りのパーツにも注目だ。

ワンメイクレースのグロムカップ用のコンプリートレーサーは、専用マフラーにバックステップ、ハンドルや外装パーツなど、レースを走るために必要なパーツをパッケージング。装着パーツの内容を考えれば驚きのバーゲンプライスだから、レース入門には最適だ。

また、CB1300SF、CB1100、CB400SF用のライトステーも新発売。こうした削り出しパーツもモリワキならではのハイクオリティ。高性能で高品質、それがモリワキのパーツなのだ。

  • MEGAPHONE Black for GROM 価格4万2,000円(税抜)
    ■対応年式 = 2016年~ ■素材 = ステンレス(エキゾーストパイプ、サイレンサー) ■重量 = 2.2kg ■音量 = 86db ■政府認証マフラー

  • MEGAPHONE SUS for GROM 価格4万4,000円(税抜)
    ■対応年式 = 2016年~ ■素材 = ステンレス(エキゾーストパイプ、サイレンサー) ■重量 = 2.2kg ■音量 = 86db ■政府認証マフラー

  • MORIWAKI GROM レーシングコンプリート
    HRC GROM CUP仕様のレーシングコンプリートマシン。専用マフラー、バックステップ、ハンドル、レース用外装パーツ、キャッチタンク、リアスタンドなどがパッケージされる。価格は35万円から(仕様によって異なる)。

  • 高品質な削り出しパーツもモリワキの人気パーツ。マスターシリンダーキャップST-1(3,800円・税抜)は、ノーマルと交換するだけで、レーシーなモリワキのテイストを愛車に加えることができる。パーツの持つ高い質感が、マシン全体の仕上がりをよりスタイリッシュに仕立て上げてくれる。

  • マスターシリンダーキャップは、モリワキのロゴが刻まれたタイプもラインナップ。シンプルなフォルムがスパルタンな走りのイメージを加速させる。カラーは3種類から選択可能。写真左から、ブラックアルマイト、チタンゴールドアルマイト、クリアアルマイト。価格はそれぞれ3,500円(税抜)だ。

  • 細部へのこだわりがカスタマイズのレベルを引き上げる。モリワキのオイルフィラーキャップを装着すれば、それだけでマシンの存在感が増大。写真左から、オイルフィラーキャップ チタンゴールドM20、クラシカルM20、ブラックM20(それぞれ4,500円・ 税抜)。他に、モリワキロゴが刻印されたオイルフィラーキャップM20(3,500円・税抜)もラインナップされる。

  • 開発が終了したばかりの新製品、CBシリーズに対応するライトステー。対応車種はCB1300SF、CB1100、CB400SFの各モデルで、予定価格は1万3,000円(税抜)。質感に優れる削り出し製で、マシンの高級感を引き上げる。発売は10月上旬予定。

  • カラーはクリアアルマイト、ブラックアルマイト、チタンゴールドアルマイトの3タイプ。

  • 裏面にはモリワキのロゴマークと「MADE IN SUZUKA JAPAN」の文字が刻まれる。作り手の誇りが感じられる部分、所有感を満たしてくれる刻印だ。

BRAND INFORMATION
株式会社モリワキエンジニアリング

株式会社モリワキエンジニアリング

1973年創業。マフラーやステップといったパーツだけでなく、エンジンチューニングパーツやオリジナルフレームまでラインナップする総合パーツメーカー。レース活動にも積極的で、2014年、2015年は全日本ロードレース選手権J-GP2クラスで2年連続のチャンピオンを獲得。代表の森脇護氏は名伯楽として知られ、世界GP500ccクラスチャンピオンのワイン・ガードナーをはじめ、多くの優秀なライダーを育ててきた。

住所/三重県鈴鹿市住吉町6656-5
電話/059-370-0090(営業)FAX/059-370-0152(営業)
営業時間/09:00-18:00
定休日/土曜、日曜