サーキットからストリートまで体感できる高性能オイル Hiroko
取材協力/広島高潤株式会社  取材・文・写真/山下 剛  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2014年11月26日
エンジンオイルはバイクにとってもっとも重要な消耗品だ。なおかつその頻度がもっとも高い消耗品でもある。それだけにエンジンオイル選びは大切だが、世界には実に様々なエンジンオイルが溢れ返っていて、どれを選んだらいいのかわからないこともしばしばだ。そこで今回は広島高潤が手がける国産オイル「Hiroko」を紹介しよう。

INTERVIEW

こだわりの品質追求が生んだ
違いがわかる国産オイル

Hirokoオイルの良さを探るため、神奈川県綾瀬市にあるオートバイショップ「OUTRUN」を訪ねた。創業31年を迎え、国産4メーカーの新車販売、修理を手がけており、地元のユーザーから厚い信頼を得ている老舗で、代表である中本公芳さんはレース活動を通じてHirokoオイルの良さを実感し、ユーザーにも薦めているからだ。

 

「オイル交換をすると、皆さんすぐに違いがわかりますよ。スポーツバイクのお客様だけではじゃありません。バイクに興味がなく、本当に日常の足としてスクーターやカブに乗ってる女性の方も、やっぱり違いがわかるようです。違いがわかったお客様は、その後ほとんどがリピーターになりますね」

 

Hirokoオイルに替えて違いがわかったユーザーの感想は、「エンジンが滑らかに回る」「ギヤが入りやすくなった」「燃費が良くなった」という声が多いという。

 

「とくにエステル100%のオイルを使ってる方は、皆さん燃費が良くなったと言います。また、洗浄効果が高いので距離を乗る人にも適してますね」

 

前述したとおり、中本さんがHirokoオイルの良さを知ったのはレースの現場だ。中本さん自身、若かりし頃は国内選手権を走っていたライダーという経歴を持っており、現在は監督兼メカニックとして「レーシングチームOUTRUN」を率いて、中本郡選手、中本翔選手(姓からわかるように二人は中本さんの息子だ)、矢田栄一朗選手らとともに全日本選手権ST600やJ-GP2を戦っている。88?91年には鈴鹿8耐にも参戦している実力チームだ。

 

「使いはじめたのは2stの時代です。加速性能がいいのはもちろんなのですが、燃焼室のカーボン堆積が少なく、セッティングが出しやすいんですね。現場ではメカニックもスピードが問われますから、すばやくセッティングできるところには助けられました。4stになってからも信頼性は変わりませんね。エンジン保護性能が高く、夏場でもダレないし、ピストンやシリンダーの摩耗が少ないですね。最近では四輪(日産GT-R)にHirokoオイルを入れているお客様もいます。油温が上がりすぎず安定しているそうです」

 

そうした高性能もさることながら、レース現場の意見を積極的に採り上げ、製品にフィードバックする素早さが広島高潤のメリットだという。

 

「それはレースだけではなく、公道用オイルでも同じです。製品ラインナップにないものは作ってくれますから。うちでもスペシャルブレンドのオイルをいくつか揃えてます」

 

そうしたフットワークの軽さに加えて、広島高潤の美点はコストよりも性能を重視した製品開発だという。

 

「たしかに値段は安くはありません。でもそれだけの価値はありますよ。世界的なメーカーでは決してラインナップしない性能のオイルを作っているし、こちらのリクエストにも応えてくれます。そうしたことも、国産だからできることだと思いますし、貴重な存在のオイルメーカーですね」

 

大手オイルメーカーが作れないオイルとは、売れにくい製品、つまりニッチな需要を持つ製品だ。だからこそ広島高潤は、そのように「需要は決して多くはないが、確実にある」製品を開発し、販売している。もちろんそれは高性能オイルを開発できる経験と知識、そして技術を持っているからこそである。

 

「街乗りがメインのバイクにもお薦めですが、やはり高出力のスポーツバイクを走らせている方にお薦めのオイルです。一度試してもらえば、その違いがわかると思います」

 

また、Hirokoオイルは洗浄効果が高く、エンジンを好調に保つ性能に優れていると中本さんは話す。

 

「当店ではスクーターなど街乗りメインの小排気量車なら2,000?3,000km、中・大排気量車やスポーツバイクなら3,000?4,000kmでのエンジンオイル交換を薦めています。その際に感じるのは、洗浄効果が高いことです。実際にスクーターのエンジンをオーバーホールすると、エンジン内部の状態がとてもきれいです」

 

一度入れれば違いがわかる高性能オイル、Hiroko。国産ならではの高性能をぜひ試してもらいたい。長距離を走る、あるいは高回転域をよく使うライダーにお薦めだ。

 

PICKUP PRODUCTS

走行条件やマシンで異なる理想のオイルを
着実に具現化したHirokoのオイルラインアップ

排気量やエンジン形式の違いはもちろん、サーキットやストリートといった走行条件の違いによって、バイクにとって必要となるオイルの性能は異なってくる。Hirokoは、それら異なるシーンそれぞれで理想的な性能を発揮するオイルをそれぞれラインアップ。加えて、ライダーのニーズに応じたオリジナルブレンドのプレミアムオイルも手掛けている。もちろん、エンジンオイルだけでなく、2ストローク用のオイルやブレーキフルード、オイル添加剤などバリエーションも豊富。自分にあったアイテムから、その性能を実感してみてはいかがだろうか。

※価格は消費税8%込み

■商品名/KZ M2-ONE ■特徴/2ストエンジンオイル ミニバイク(50cc)レース用 ラップタイムが40?50秒のミニバイクコースでも、このオイルに替えて0.2?0.5秒縮まった報告多数。※80cc以上はKZワークス70を推奨。 ■混合比/50:1 ■容量/1L ■価格/7,344円

■商品名/KZ HYPER GEAR FK-75R ■特徴/フリクションロス軽減とクラッチの切れの良さを狙った極低粘度ミッションオイル。主にトライアル、ロードGP-3、ミニバイクレースに最適。 ■容量/1L ■価格/3,024円

■商品名/KZ 4ST specR 5W-30 ■特徴/4ストエンジンオイル エステルベース 全合成油 ミニバイクからリッタークラス、街乗りからレースまでオールマイティーに使用可能。トルク感と軽快感を両立したオイル。 ■容量/1L ■価格/3,240円

■商品名/KZ M4 10W-40 ■特徴/4ストエンジンオイル エステル100% 全合成油 熱ダレを起こしにくく、レース等の過酷な環境に最適。にじみや漏れの緩和効果もある。※M4シリーズは0W-20から20W-60まであり、粘度により価格も変わる。 ■容量/1L ■価格/4,428円

ワンオフオイル ■特徴/カテゴリー、エンジン仕様、乗り手の好み等に合わせて制作。レースユースだけでなく街乗り用のオーダーも可能だ。 ■容量/1L ■価格/4,000?6,000円

■商品名/KZ Bologna 15W-50(仮称) ■特徴/4ストエンジンオイル エステルベース 全合成油 近日発売予定。 ■容量/1L

■商品名/KZ Dolces(仮称) ■特徴/2ストエンジンオイル 分離・混合両用 2ストフリークのために開発したオイル。懐かしい匂いを再現。街乗りからミニバイクレースやエンデューロにも使える。近日発売予定。 ■容量/1L

■商品名/KZ BRAKE FLUID Super DOT5.1(仮称) ■特徴/ブレーキフルード DOT5.1 ドライ沸点300℃ ウェット沸点200℃ 沸点をできるだけ高く設定しつつも低温流動性を損なわず、吸湿性、シール類への攻撃性を抑え、街乗りにも使えることを目指した。近日発売予定。 ■容量/0.5L

■商品名/KZ HEAT CUT ■特徴/合成ひまし油を成分としたオイル添加剤。4ストや2ストのエンジンオイルのほかサスペンションにも使用可能。(2スト分離給油は不可) ■容量/100ml ■価格/2,052円

取材協力店

モトショップ アウトラン

住所/神奈川県綾瀬市大上4-3-2
TEL/0467-78-0194
営業時間/10:00?20:00
定休日/火曜日

BRAND INFOMATION

広島高潤株式会社

住所/広島県広島市南区字品海岸3-8-55-10
TEL/082-255-0015

性能重視の商品開発によって「(違いを)体感できるオイル」としても知られる高性能オイルメーカー。ライダーのニーズに応じたワンオフオイルの製造から、愛車の好調を保つためのストリートユースのオイルまで、シーンに応じたオイルをラインアップする。

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