SP忠男の他のメガホンシリーズと同様に、クイっとかち上がったショートタイプデザインは同社ならでは。グロムに装着すると、かなり戦闘力が上がったレーシーな印象に変身する。とくにサイレンサー後端の溶接による曲げ具合がスパルタンな印象でかっこいい。またクランクケース下部でグルリと1周したエキパイ形状はZ125と共通でじつに特徴的だ。同社によればエキパイの全長を伸ばすことで、トルクとパワーを稼ぐ設計という。
エンジンを始動すると音質はノーマルに比べ、かなり太く、あきらかに重低音が増している。乗車してみるとたしかに中低速が太くなってピックアップもいい。さらに高回転域でもその性能は伸び、テストコースではメーター読みで102km/hをマーク。これは今回テストした4本の中でも最高速の結果となった。ちなみにノーマルマフラーではどんなに頑張っても92km/hが限界だったので10km/hもの差があることになる。この超ワイドなパワーバンドの実現化こそが、ループ状のエキパイや繊細な設定による実力なのだろう。
直線を加速してみれば、ノーマルとは明らかに違うパワフルさを感じながらバイクが加速するのがわかる。それは高速域にも達し、テストコースでは102km/hという最高速度を記録した。
低中速域でもじつに軽快でトルクフルに走ってくれる。クランク下でエキパイが回っているので、バンク角への影響を懸念したが、まったくの杞憂に終わった。
この見事なまでにかち上がったデザインこそがSP忠男メガホンシリーズの魅力。チタンやカーボンが多用される世界において、軽量ステンレスを採用することで質感を統一している。
SP忠男のグロム用マフラーは、今回テストしたPURESPORT Megaphoneをベースに、幹線道路での走行をイメージし、高速寄りの性能を追求したPURESPORT Round(4万9800円)もラインナップされている。
このグルリと一周しているパイプがチェックポイント! グロム用はもちろん、Z125用でも同じようにグルリと周っていました!一度見たら忘れられないこのカタチ。サイレンサーの目玉マークと共に記憶に残るポイントです!
●メガホンのスパルタンなデザインが好き!
●幹線道路で車の流れをリードしたい
●グロムのパワーを全域に渡ってあげたい
クイッと持ち上がったスパルタンなデザインがルックスを大きく上げてくれる。パワフルさも全域で上がるので、ノーマルに不満を覚えるライダーに最適。