FEATURE

ヨーロッパでの支持も厚い
1974年設立の老舗ブランド

日本ではまだ馴染みが薄いTHHヘルメットだが、じつはその歴史は古い。1974年に台湾で設立し、その年のうちに台湾はもちろんのこと、インドネシアやタイ、マレーシアなどのアジア各国で製品リリースを開始。さらに1987年からは欧米諸国でも販売をスタートさせている。

現在はアメリカやカナダ、ドイツ、イタリアをはじめ、中南米コスタリカやアルゼンチン、ブラジルに加え、ロシアや南アフリカにもシェアを拡大。いまやTHHヘルメットは、世界的なヘルメットメーカーなのだ。

「馴染みが薄い」といいつつも、THHヘルメットは日本でも早くから「知る人ぞ知る」存在だった。某有名メーカーのOEMをおこなっていたこともあり、その品質の高さは折り紙つき。さらにリーズナブルな価格設定もあって、注目しているライダーは少なくなかったのだ。

しかし日本で購入できるのはネットショップの並行輸入品のみで、安全性に問題はないとはいえ、国内の安全規格を取得しているわけではなく、公道を走るのは違法だった。

2016年に『THHジャパン』が設立された背景には、日に日に高まる「THHヘルメットを堂々と被りたい！」というユーザーの声があった。

同社が発売する製品は当然ながら、すべて国内安全規格である「SG認証」を取得済み。実際に「これで大手を振って走れます！」「日本での正式販売を待っていました！ とても嬉しいです」といった声が届いているという。

さて、そのTHHヘルメットの魅力だが、まず挙げられるのはラインナップの豊富さだろう。

たとえばフルフェイスは、レーシーなスタイリングを持つ「TS-41」に、インナーバイザーを装備する「TS-43」。さらに「TS-45」はサンバイザーを標準装備し、チンガードは脱着可能、さまざまなスタイリングに変化する。

オフロードモデルは通常のモトクロスタイプに加え、シールドとインナーバイザーを装備する「TX-27」をラインナップ。トレールやアドベンチャーツアラーでツーリングを楽しむライダーにも高い支持を得ている。

ほかにもジェットタイプやハーフタイプなどさまざまなモデルがあり、カラーバリエーションも豊富だ。あらゆるライダーやシーンに対応したラインナップにより、きっとお気に入りの一品が見つかるだろう。

また、機能性と快適性にも大きなこだわりを見ることができる。THHヘルメットはほぼすべてのモデルにインナーバイザーを標準装備しており、年々需要の高まりを見せている装備を当たり前のように採用している。

さらに内装は、すべてのモデルに3M（スリーエム）社製の吸汗速乾素材を採用している。世界で支持されるTHHヘルメットは、日本の湿気の多い夏でも当然のように、快適に使えるのだ。

乗車用ヘルメットである以上、最も大切なのは安全性能である。THHヘルメットではすべてのモデルに「貫通試験」と「耐衝撃性試験」を実施している。

貫通試験とは、突起状のテスト・ストライカーを帽体に落下させ、貫通せず、さらに内装が変形しないかを確認する試験だ。耐衝撃性試験は突起状や球、平板など、さまざまな条件の金属製床板にヘルメットを落下させ、頭部が受ける衝撃を計測する試験。それらをクリアしたものだけが、THHヘルメットとしてリリースされているのである。

先述の通り、THHジャパンが発売する製品はすべて国内安全規格「SG認証」を取得済み。これも安全と安心を担保してくれるポイントだ。

ちなみに、現在も一部ネットショップなどでは並行輸入品が販売されており、それらはSG認証をクリアしていない。購入の際はくれぐれも注意してほしい。

長い歴史を持ち、世界各国で支持を得るTHHヘルメットがいよいよ日本で本格的に活動を開始した。現行モデルはもちろん、今後も続々とリリースされる予定のニューモデル、ニューカラーに注目したい。

PRODUCTS

それぞれに個性が光る！
バラエティー豊かなラインナップ

THHヘルメットのラインナップは、フルフェイスにジェットタイプ、オフロードと、あらゆるライダーのニーズに応えるべく、じつに豊富なラインナップとなっている。定番のソリッドカラーは個性的な帽体デザインやシルエットを強調させることができるし、グラフィックパターンはさらにヘルメットのオリジナリティを高める洗練されたものだ。ここでは人気の3モデルを紹介しよう。

スポーティなデザインを持つフルフェイス「TS-43」は、インナーバイザーを標準装備し、スポーツツーリングを楽しむライダーにファンが多い。また、大型のベンチレーションや着脱式内装で快適性も高く、常に清潔に使用できるのが嬉しい。

写真の「TS-43 GP2」のグラフィックは、ドイツ・ニュルブルクリンクのコースレイアウトをデザインとして落とし込み、レーシーなイメージを高めている。

アドベンチャーツアラーにもぴったりなモデルが「TX-27」だ。オフロードタイプでシールドとインナーバイザーを標準装備し、ツーリングの快適性を確保してくれる人気のモデルだ。

バイザーやシールドを外すことでイメージチェンジもでき、ツーリングと街乗り、ファーストとセカンドバイクなど、シーンによって使い分けられるのも人気のポイント。

気軽にかぶれるジェットタイプながら、インナーバイザーや大型ベンチレーション、さらに着脱式内装など、ベテランツーリングライダーをも唸らせる本格装備が魅力。ラチェット式チンストラップなど、便利な装備も充実している。

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