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サーキット走行も視野に入れたハイエンドスポーツタイヤ『POWER RS』とは?

  • 取材協力、写真提供/ミシュラン  文/青木タカオ  構成/バイクブロス・マガジンズ
  • 掲載日/2018年3月7日

MotoGPをはじめとしたレース活動からフィードバックされたコンパウンドによって、抜きん出たグリップ性能を確保した『POWER RS(パワーアールエス)』。サーキットユース15%、公道85%を想定したスポーツライディングを愉しむライダー向けのハイエンドスポーツタイヤで、高いグリップ性能だけでなく、優れたウェット性能も兼ね備えている。

カーカスを折り返す2枚重ねのショルダー構造で
もはや死角なしのハイエンドスポーツタイヤに

ライディングが困難となり、ライダーが不安に感じる高速走行中のふらつきを検証すると、本質的には後輪によるものであることがわかる。これを防ぐには、タイヤの剛性を上げることが利にかなっていると思われるが、現実にはもっと複雑で、まずトレッド部とショルダー部を区別して考えなければならない。

スポーツバイクでは直進時のトレッド部の剛性は最低限であることが好ましく、旋回時のショルダー部の剛性は高くしっかり確保されている必要がある。

ミシュランの最新技術『ACT+(アダプティブケーシングテクノロジープラス)』はカーカスの巻き方に特徴があり、トレッドセンター部をシングルでしなやかに、ショルダーはカーカスを折り返す2枚重ねの構造とし、剛性を高く維持している。つまり、ショルダー部にかけて徐々に剛性が増す理想的なタイヤとなったのだ。

また、グルービングレシオ(トレッド面全体と溝部分の面積比率)が6.2%と少なく、見るからにスポーティなタイヤとなっているのも特徴だが、こういったタイヤパターンの場合、ウェット路面が苦手なのではないかと思われがち。しかしウェット性能も高く、まさに死角はなくなった。休日にワインディングでスポーツライディングを堪能でき、サーキットもそのまま走れる欲張りな1本となっている。

ACT+と2CT+の相乗効果で理想的なトレッド剛性分布を実現

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リアタイヤは路面にかかる圧力を最適化するACT+(アダプティブ ケーシング テクノロジー プラス)を採用。カーカスをビードで折り返した二重構造とすることで、センターからショルダーにかけて剛性が高められていく、一様ではないトレッドの剛性分布を実現している。

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公道向けスポーツラジアルタイヤとして最高水準にあるといえるPOWER RSは、サーキットや一般道を問わず、車種や路面状況も幅広く対応する。

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グルービングレシオ6.2%で、ドライ路面で絶大なグリップ力を発揮。その一方、ウェット路面でもPILOT POWER3に匹敵する高性能を実現した。コンパウンドとケースの好バランスで、公道、サーキットを問わずオールマイティに使えるスポーツタイヤとしている。

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柔軟なトレッド部が高い直進安定性を確保し、剛性の高いショルダー部がコーナリングにおいて優れたグリップを生むPOWER RS。ハンドリングは現代的で、ハイスペック・スーパースポーツにもピッタリな特性、そしてサイズを展開している。サイズ適合は公式サイトで。

ミシュラン

ワールドグランプリのトップカテゴリーで、350回以上の勝利と26回のチャンピオンを獲得してきたミシュラン。1889年の創業以来、人やモノのモビリティの発展に貢献することを自らの使命とし、自転車のための脱着可能な空気入りタイヤやラジアルタイヤの発明など、2輪車や自動車業界におけるあらゆるステージで活躍してきた。