
近年、クルマやバイクの安全基準は高まる一方。それはすべての人を守る上でとても大切なことであり、メーカーも様々な試行錯誤を続けているが、バイク乗りの意識も、もっと高まって良いはずである。カスタムシーンにおいて、そんな安全面に大きく寄与するシステムとして日々開発が続けられているのが、ボスコムジャパンのデイライト&バックフォグシステムだ。その効果を、スズキ・ハヤブサとカワサキZX-14Rで検証する。
ボスコムジャパンのスタートは2002年。代表の大森秀樹さんは、もともと通勤でバイクを使用していたことから安全性に強い関心があり、とくに夕方や夜間の被視認性という点で、ノーマルでは不十分に感じることがあったそうだ。
バイクをカスタムする上で、重要保安部品であるウインカーやテールライトの存在をもっと強調し、さらなる役割を持たせる方法として、従来からあるポジションライトではなく、より積極的なデイライト、それにバックフォグを開発した。
発光素材は高照度LED。それでも開発当初は光量不足を感じてウインカーユニットに片側100個に迫るLEDを敷詰めていたが、現在は車種によりデイライト・ウインカー各々9個から15個程度が基本となり、デイライトはクールホワイト、ウインカー作動時は消灯してアンバー色が点滅する。そしてその点滅方法も、ノーマルと同等の均一点滅のほか、3種類のシーケンシャルライト「流れるウインカー」を選ぶことができる。
デイライトの存在は、ヘッドライト点灯時に同時点灯となり、ノーマルでは1点だった光源がトライアングル状に3点となることで、飛躍的に被視認性が向上する。
バックフォグは、リアウインカーユニットを赤く輝かせることで、雨天時など視界が悪い環境での被視認性を飛躍的にアップさせる。スイッチでオン/オフが可能となっており、状況に応じて使用する。
すべての製品は、開発からフィニッシュまで日本国内で行われ、生産の安定化と信頼性を向上させている。そして全製品をつねにチェックし、毎年改良している点も見逃せないポイントである。LEDは最新で信頼性の高い仕様に変更し、拡散効率が高いと判断すればアウターレンズも変更する。さらに、アウターレンズとLED基板の間にインナーレンズを装着することで、拡散効果を高める工夫をするなど、日進月歩の電子パーツにはつねに注目し、新製品を生み出し続けるのがボスコムジャパンの姿勢である。
カワサキのZX-14Rは、ヘッドライトの他に、ポジションライトが標準装備されている。つまりウインカーは単独機能だ。デイライトはそのウインカーに機能をプラスして、被視認性を向上させる。純正仕様はアウターレンズがカウル面と均一だが、US仕様の突起した形状を採用することでより効果的に光源を認識しやすくしている。
ヘッドライトを点灯させると、合計6点でライトを認識することができ、とても個性的に存在を主張する。しかもデイライトは、車体の側面方向も照らすので、暗くて狭い路地や山中でも威力を発揮。ウインカーやハザード点灯時にはデイライトは消灯。流れるウインカーもスイッチで3種類を選択可能だ。
カワサキZX-14Rに装備されたバックフォグ。テールカウルにインクルードされたウインカーはノーマル形状のまま、ユニットはそのままで電球を外してLED基板に取り替える。中には赤く点灯するバックフォグと、オレンジ色に点灯するウインカーがインクルードされている。バックフォグの照度はノーマルのストップライトとほぼ同レベル。もちろんスイッチでオン/オフ可能である。
現在、スズキで唯一のデイライト仕様にできるのがハヤブサである。ノーマルはヘッドライト内にポジションライトが内蔵されているので、光源はどの段階でも1点のみ。ウインカーを利用したデイライトの装着で光源は3点となり、被視認性が大きく向上する。ウインカーの面積も大きく、より効果が期待できる。
表面積が大きいハヤブサのウインカーは、バックフォグとしての機能もより効果的になる。点灯時の照度はブレーキライトとほぼ同等レベル。車体のボリューム感を大きく見せる効果もある。もちろんウインカー点滅時やハザード点滅時にはバックフォグは自動消灯。スイッチでオン/オフ可能だ。
デイライトの効果を俯瞰からチェックする。ヘッドライトのみの点灯では前方向のみだった照射角度が、デイライト点灯では左右をも照らすことが良く分かる。指向性のない照明なのでバイクの近辺を良く照らし、暗い場所での押し引きや細かい右左折時にも効果を発揮する。
バックフォグも認識しやすいから、より安全性に寄与するはずだ。
住所/埼玉県川口市榛松3-11-3
電話/048-288-6830
e-mail/info@bosscom.jp
営業/10:00-18:00
定休/土日祝
国産スポーツバイクやBMW等に適合パーツを続々ラインナップしているボスコムジャパン。もうひとつの選択肢として、完全にワンオフパーツとして電飾を特注することもできる。すべて保証書の付く安心できる製品なのだ。