Photo/Takao ISOBE Text & Run/Bikebros Magazins 掲載日/2009年8月20日(木)

これって役立つ? ナイトラン豆知識

もっとも重要なのはロケーション
闇の中で限られた光を探し出せ!

最近のデジタルカメラは画素数も大きく、非常に高い性能のものが多いです。一昔前だったら技術がないとできなかった撮影も、カメラの性能でカバーすることができる時代。しかしながら、「バイクを入れて撮る」となった場合、一番重要なのはロケーション選びなのです。遠くにきれいな景色が見えていても、手前にあるバイク本体に光が当たっていないと写真は真っ暗になってしまいます。つまり、街灯やお店の明かりなど、バイクそのものを明るく照らす光がある場所を前提に、ロケーションを選ばなければなりません。場所さえ決まれば、あとは撮るだけ。使用するカメラにもよりけりですが、ロケーション選びだけで以前とは違うヤサツが可能になるでしょう。

 

キャリア30年以上!ネコ好きのベテラン

写真師 磯部孝夫

バイク雑誌をメインに30年以上活躍し続けているベテランのカメラマン。イギリスの伝統レース「マン島TT」へはほぼ毎年足を運んでおり、20年以上におよぶ。その愛らしい人柄から、さまざまな編集部員から慕われる存在でもある。ネコが好き。

 

街灯下で3台のバイクを並べて撮影。バイクのカラーリングなども考慮して揃えると、バランスのいい写真になる。

街灯下で3台のバイクを並べて撮影。バイクのカラーリングなども考慮して揃えると、バランスのいい写真になる。

オフロードバイク1台で撮影。こういうシチュエーションだと、街灯がカウルを照らし、美しいスタイルを際立たせる。

オフロードバイク1台で撮影。こういうシチュエーションだと、街灯がカウルを照らし、美しいスタイルを際立たせる。

どうせ撮るならカッコよく!編集部員のヤサツ作品批評

せっかくのナイトランで愛車を撮るんだから、後々眺めながらひとり悦に入れるぐらいのカッコいい写真が撮りたい! しかし実際はどんな構図にすればカッコよくなる? そこで編集部員が各々の愛車ヤサツに挑戦! ケータイカメラ、コンパクトデジカメ、デジタル一眼レフと、3つのパターンで撮ってみた。果たしてプロの目にはどう映る?

 

W650の特徴は、ヘッドライトからタンクへ流れるラインですから、僕はそこをキレイに見せる構図を選びました。ナベさんはローアングルで撮っていますが、エンジンと同じ目線で造形美を意識して撮ったら、後ろの風景がさりげなく入ってよかったでしょう。使用カメラ機種:リコー Caplio GX8

70点!

エンジンの造形を意識してみよう!

W650の特徴は、ヘッドライトからタンクへ流れるラインですから、僕はそこをキレイに見せる構図を選びました。ナベさんはローアングルで撮っていますが、エンジンと同じ目線で造形美を意識して撮ったら、後ろの風景がさりげなく入ってよかったでしょう。

 

SRの特徴は、大きな台形のヘッドライトだと思います。なのでそこを強調したアングルで仕上げました。ゼンちゃんの写真ですが、まずバイクに光が当たっていないですね。これだとどんなにいい風景がバックでもバイクがボヤけてしまいます。残念!使用カメラ機種:Canon IXY DIGITAL

35点!
周りの風景にごまかされないで!

SRの特徴は、大きな台形のヘッドライトだと思います。なのでそこを強調したアングルで仕上げました。ゼンちゃんの写真ですが、まずバイクに光が当たっていないですね。これだとどんなにいい風景がバックでもバイクがボヤけてしまいます。残念!

 

「後ろの倉庫の事務所を入れたくなくてこの構図にした」とのことですが、モトグッツィの特徴であるV型エンジンの形状が出ていないですね。全体的なバランスが取れていれば、素朴な風景が入っても全然OK! もうちょっと枠を広げてみてください。使用カメラ機種:PENTAX ist DS2

55点!
バイクと背景の距離感を意識してみて!

「後ろの倉庫の事務所を入れたくなくてこの構図にした」とのことですが、モトグッツィの特徴であるV型エンジンの形状が出ていないですね。全体的なバランスが取れていれば、素朴な風景が入っても全然OK! もうちょっと枠を広げてみてください。

 

まずiPhoneがこんなに撮れることに驚きました。コンテナ船を取り入れた構図はすごくいいのですが、バイクは“ただ置いただけ”みたいな感じ(笑)。WRはフレームのスタイルやシュラウドのラインがキレイなので、そこを意識して撮ってみましょう。使用カメラ機種:iPhone 3G

55点!
バイクの特徴を掴んだ撮影をしよう!

まずiPhoneがこんなに撮れることに驚きました。コンテナ船を取り入れた構図はすごくいいのですが、バイクは“ただ置いただけ”みたいな感じ(笑)。WRはフレームのスタイルやシュラウドのラインがキレイなので、そこを意識して撮ってみましょう。

 

明るさはグッドですが、背景がうるさいのが残念。バイクの撮影は「線」、つまりラインを意識しなければいけません。後ろが目立ってしまうとバイクのラインがボヤけるので、「撮影者~バイク~背景」の3者の構成を考え、バランス感覚を養いましょう。使用カメラ機種:Canon EOS kiss DIGITAL

65点!
背景とのバランス感覚を養おう!

明るさはグッドですが、背景がうるさいのが残念。バイクの撮影は「線」、つまりラインを意識しなければいけません。後ろが目立ってしまうとバイクのラインがボヤけるので、「撮影者~バイク~背景」の3者の構成を考え、バランス感覚を養いましょう。

虫除けリング

夏の夜といえば、蚊。ナイトランで外を歩いていると、蚊をはじめいろんな虫が寄ってきて、快適なひとときが台無しになることも。このリングには天然植物より抽出された忌避剤が含まれていて、周囲に虫を寄せ付けなくするスグレモノ。ただしツンとした匂いがするので、目に近づけるとシパシパするかも。

 

9LED マグネットライト

ナイトランの出先では、明かりのないところで探し物をしたり、何か細かい作業をすることもあるだろう。そんなときにあると便利なのが携帯用ライト。特にこの9LED マグネットライトはライト本体にマグネットが仕込まれているので、バイクの金属部分に貼り付けて使用することができる。でも金属部分が少ないBMWは…。

 

ボ撮ルンです

ナイトランでキレイな夜景写真を撮りたいけど、「自分のカメラ、コンデジだし」「さすがに三脚は持ち歩けないよ」と言うのは人の常。そこでこのアイテムだ。ペットボトルならどこでも入手可能だし、ここに取り付けるだけでペットボトルが三脚代わりに! これを持っているだけで、尊敬の眼差しを全身に浴びることができるだろう。

 

眠気覚ましスプレーノッズ & ミストファン

涼を感じるナイトランと言えど、熱帯夜ゆえに汗ばむこともしばしば。そんなときのために持っておきたいのがスプレーノッズとミストファンだ。スプレーで肌を爽快にした後、涼しい風を送ってくれるミストファンを楽しむ。ほら、このゼンの気持ちよさそうな表情…。え? 全然気持ちよさそうじゃない? うーむ…。

 

フェイスクリーナーシート

ナベが日常的に愛用しているクリーナーシート。これぞ男の身だしなみ! ナイトランの出先で取り出そうものなら、きっと参加者の手が一斉に伸びてきて跡形もなく奪い去られるだろう。ちなみに「ナベは普段からこんな恍惚とした笑みを浮かべながら仕事をしています(ジャージー談)」とのこと。

 

ムゲンプチプチ & 怪談本

「ナイトランをしてくれる友人がいない」という人にはムゲンプチプチだ! 半永久的にプチプチが楽しめるこの一品があれば、ひとりでいたって全然寂しくないぞ。さらに「もっと涼みたい」という変わり者のアナタに贈るのは怪談本だ。これを読んでからひとりトンネルを走れば、より一層冷ややかな風を楽しめるだろう。