オリジナルフレームで機能性を追求した、国内唯一のライダー御用達アイウエアショップ
    取材協力/ダブルオーグラスギア  取材・撮影・文/木村 圭吾 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
    掲載日:2012年3月30日

かけてビックリ!!バイクでの使用を追求したオリジナルフレーム

一見すると何ら普通のメガネと変わらない。そして、それを手にとってかけてみても印象は同じような感じだ。だが、そのまま車線変更をする時のような後方確認のアクションをすると、その違いは如実に現れた。「コレは見やすい!!」。

 

記者が普段かけているメガネで上記と同様のアクションをすると、首を捻るだけではフレーム(レンズ)の端が干渉するため、裸眼状態と同等に近い見方をしようとすると、腰から上体ごと動かさねばならない。それに対してダブルオーグラスギアのオリジナルフレームは、そのような大きな動作は必要としないのである。この視界の広さが特色のひとつ。そのためにフレームは大きく湾曲しており、またそれを実現するためにカーブの強いレンズが使用されているのだ。そのレンズの存在が、いわば“キモ”であり、量販店などで売られている一般的なメガネとの大きな違いだ。

 

店主の檜垣さんは、長年のメガネユーザーであり、そしてバイク愛好者でもある。バイク乗車時におけるメガネ使用の不便さを痛切に感じていて、それがこのオリジナルフレームへの開発の原動力ともなったのだった。

 

バイクに乗って使うことを徹底的に考え、その都度改良を加えていって、現在の物は4代目となる。バイク乗りならではのメガネに対する要求、例えばヘルメットを被ってからのかけやすさだったり、左右方向だけでなく前傾姿勢を取った時の見やすさなどなど、聞けば聞くほどその工夫に唸らされるのだった。

 

だからといって、バイク専用の特殊な存在というわけではない。日常生活に使用しても何ら違和感のないデザインとなっており、これだけで過ごすことも決して不可能ではない。

ダブルオーグラスギア

住所/京都市北区小山元町14-4

電話/075-493-2228

営業時間/11:00~20:00

定休日/不定休
(同店ウェブサイトにて確認)

京都市内の北山通りと衣棚通り南西の交差点にあり府立植物園も近い。金閣寺と銀閣寺の中間点的な位置にもあり、ツーリングがてら来店してみても良いだろう。また各地のバイクやスポーツイベントにも積極的に出展しており、そちらでもライディングアイウエアを実際に手にとって見てみることも可能だ。

ライディングアイウエアは左下の「レース」と右上の「ストリート」の2種類があり、それぞれにシルバークロームとブラッククロームの2色が用意されている。材質は共に軽くて腐食の心配が無く、また金属アレルギーも起こしにくい純チタンが用いられている。見た目には判別しにくいが、ノーズパッドやテンプルのバランスもライディングでの使用を考えて一般的なメガネとは変えられている。調光レンズや偏光レンズにも対応可能であり、度付き、度無しのサングラスのフレームとしても使える。

テンプルの部分はフルフェイスヘルメットを被った状態でも出し入れがしやすく、強度を持たせた形状。耳当ての部分はあえてストレートにせず、ぐらつきの起き難い角度に。

フレームのカーブの比較。上がライディングアイウエア、下が一般的な物。一般的なメガネがカーブレスなのに対して、ライディングアイウエアでは特殊カーブレンズを使用している。

フレームには弾力性を持たせて自由度を確保しており、ヘルメットに左右に振りながら入れ込むことが可能だ。この画像の「ストリート」ではテンプル部分の付け根がS字形状に。

パッド(鼻あて)の部分は、シリコンを採用。当たりの柔らかさに加えて汗をかいた時にも滑りにくく、また皮脂が付着してしまっても簡単に洗い流せる素材が採用されている。

思わず「ひとつください」と喉元まで出かかったが、少々値段が高くなってしまうのがネック。それは量産ができないカーブの強いレンズを使っているがゆえであり(そのためレンズはすべてオーダーメイドとなる)致し方の無い部分だ。それでも、あの視界の広さの気持ち良さを知ってしまうと、資金繰りを何とかしたくなってしまうのは人情(?)だ。ツーリングを兼ねて再び来店するか、あるいは眼科医で処方箋を取って通販で頼むか……と、そんな作戦を練る日々が続いている。

 

【01】ライディングアイウエアは左下の「レース」と右上の「ストリート」の2種類があり、それぞれにシルバークロームとブラッククロームの2色が用意されている。材質は共に軽くて腐食の心配が無く、また金属アレルギーも起こしにくい純チタンが用いられている。見た目には判別しにくいが、ノーズパッドやテンプルのバランスもライディングでの使用を考えて一般的なメガネとは変えられている。調光レンズや偏光レンズにも対応可能であり、度付き、度無しのサングラスのフレームとしても使える。

【02】テンプルの部分はフルフェイスヘルメットを被った状態でも出し入れがしやすく、強度を持たせた形状。耳当ての部分はあえてストレートにせず、ぐらつきの起き難い角度に。

【03】フレームには弾力性を持たせて自由度を確保しており、ヘルメットに左右に振りながら入れ込むことが可能だ。この画像の「ストリート」ではテンプル部分の付け根がS字形状に。

【04】フレームのカーブの比較。上がライディングアイウエア、下が一般的な物。一般的なメガネがカーブレスなのに対して、ライディングアイウエアでは特殊カーブレンズを使用している。

【05】パッド(鼻あて)の部分は、シリコンを採用。当たりの柔らかさに加えて汗をかいた時にも滑りにくく、また皮脂が付着してしまっても簡単に洗い流せる素材が採用されている。

購入したライダーたちの声を聞いてみよう

クラッシャーJBさん(大阪)

愛車/YZF-R1&R6  購入モデル/「ストリート」
着用ヘルメット/フルフェイス

「もっと見やすく」を追求するならコレ!

ライディング時だけでなく、あらゆる状況で愛用しています。一般的なメガネに比べて視界の広さとピントの合う距離が断然違います。バイク運転中の「発見」「認識」の遅れは命取り!普通のメガネでも見えないことは無いですが、見やすいことで集中力も持続し安全につながると思います。「もっと見やすく」と思っているライダー、特にレプリカ系の方にオススメです!

大村 豊さん(京都)

愛車/CB1300SF  購入モデル/「ストリート」
着用ヘルメット/フルフェイス

裸眼に近い視界の広がり

ヘルメット着用時の風景からメガネのフレームが消えました。その分、視界も広がって安全確認もラクラクです。景色の歪みもなく、たまにメガネをかけ忘れたと感じるほどです。長年メガネをかけている人は、メガネの端部分の歪みが無くなることに逆に戸惑うかも。でも、「今までのメガネとの違い」より「裸眼との違い」を比べれば、このメガネに納得できると思います。

Yasueさん(大阪)

愛車/CBR1000RR  購入モデル/「レース」
着用ヘルメット/フルフェイス

このメガネで首の疲れが減りました

バイクに乗るときにはいつもコレです。フレームが視界に入らないので、何かを見るために頭を動かす機会も減り、首の疲れが減りました。欲を言えば、フレームがもう少し細くてしなやかになれば、さらにヘルメットに入れやすくなるのかも。でも、現状でも気に入ってます。乗車時に前傾姿勢になるタイプのバイクに乗っている人には、特にオススメです。はやくサーキットで試したい!

塩入一弥さん(東京)

愛車/XT400 アルテシア  購入モデル/「ストリート」
着用ヘルメット/ジェットヘル

視界も広がり耳の痛みも解消

これまでは、ヘルメットをかぶるとメガネのテンプルが耳に干渉し、痛みを感じていました。このメガネにしてからは、メット着用時の違和感は皆無です。メガネの着脱もスムーズでストレスを感じません。また、視界も広くて、隅々まで均等に鮮やかに見えることに快感さえ覚えます。クルマや自転車に乗る時や日常生活でも好印象は変わりませんね。満足しています。

その他のダブルオーグラスギアの「オリジナル」にも要注目!

ゴーグル用インナークリップ

ゴーグル用インナークリップ

このテンプル(耳掛け)の無いフレームは、ゴーグル用のインナークリップだ。ここにユーザーに合わせた度数のレンズを入れ、右の画像のようにゴーグルの内側に装填して使用する。そのため“無理やりに”メガネ・オンゴーグルとすることもないし、またメガネ用のゴーグルを用意する必要もない。メガネのように顔に直接触れないために、万が一のアクシデントの際にケガを最小限に抑えることができる。バイクのみならず、スキーやスノーボードなどゴーグルを使用するスポーツを楽しむ際には有効なアイテムだ。

「度付きサングラス」の製作も可能

「度付きサングラス」の製作も可能

度付きサングラスの製作ぐらい、どこのショップでもやっていると思われるだろうが、湾曲の強いスポーツタイプの度付きサングラスにも対応しているのが、ダブルオーグラスギアの強みのひとつだ。これならば、シールドを持たないヘルメットで目を守るシェードとしても使用可能だろう。カーブの強いレンズをフレームに合わせてカットするには高い技術が必要であり、右の画像はそれを応用して曇り留めのダクト加工(レンズ周辺部のギザギザ)を施してある。調光レンズや偏光レンズにも対応可能。

ショップウォッチ

1個のメガネに込められた、技術とデータに基づいたノウハウ

ダブルオーグラスギア店主の檜垣晃彦さんは、以前は二輪業界で生業を立てていた方だ。根っからのバイク好きであり、これまでにネイキッドからアメリカン、スーパースポーツ、モタード、モトクロッサーに至るまで、オンとオフのほとんどのジャンルに乗って楽しんできた。その過程で、感じたのがメガネ使用者における走行時のハンディだ。ヘルメットへの出し入れの煩わしさや制限される視界など、身を持って体感してきたのである。そのような不自由さを少しでも軽くしたい、そんな思いがアイウェアショップを立ち上げる原動力のひとつともなったのだった。

 

開業に当たって必要となる検眼からレンズカット、フィッティングといった技術習得のために研鑽を重ね、そして理想をカタチにしたのがライディングアイウエアなのである。そのためにはカーブの強いレンズの使用が必須だったのだが、回りのメガネ業界の方々からは「そんなの無理」と言われながらも、技術力を高めることで実現、さらにはスポーツタイプのサングラスも度付きにすることも可能にしてしまったのだ。

 

ライディングアイウエアでは、視力が同じ人であってもレンズの度数は必ずしも同じにはならない。それは乗るバイクのジャンルや、主に走るステージによって必要とする視点までの距離を変えているからだ。膨大なデータに基づいたそのあたりの“サジ加減”も重要なポイントであり、そういったノウハウも製作されるメガネに注がれている。

 

今回はバイク用に関連した内容に絞って展開したが、それだけではなくスポーツ全般に渡るアイウェアを取り扱っているショップでもある。オンとオフのライダーから、野球や自転車、陸上競技、スキー・スノーボードなど、幅広いアスリートへのサポートも行っており、そこから得られたさまざまなノウハウもフィードバックされているのだ。

店主の檜垣晃彦さん。二輪業界からの異色の転身を果たして2002年にダブルオーグラスギアをオープン。よりユーザーからの希望に多く応えられるように研究を重ねている。

ご相談・ご質問はお気軽にコチラまでご連絡下さい  075-493-2228