サーキット走行を通じて、もっと上手に、より楽しく走るための乗り方をレクチャーしてくれるブリヂストンの『BATTLAX FUN ＆ RIDE MEETING』。初心者が参加しやすいサーキット走行会と評判のこのイベントに、これまで2回の参加経験を持つタレントのときひろみさんが、愛車のヤマハMT-07に乗って体験レポートします。

楽しくて気分爽快なサーキット走行でキレイなライディングを目指す!?

バイクに乗って楽しむのはツーリングがメインというのはよく聞く話。それに対してサーキットは特別な人たちだけの世界で、アクセル全開走行や膝を擦るほどバンクさせる場所、なんて思っている人、結構多いのではないでしょうか？

そんな方にこそ知ってもらいたいのが、ブリヂストンが行なっているサーキットイベント『BATTLAX FUN ＆ RIDE MEETING』です。初心者から中級者向けの内容で、初めてのサーキット走行体験にはうってつけなのです。

そのサーキットイベントに、休日は日帰りツーリングを楽しんでいるというときひろみさんが参加。今回も「初心者クラス」で、楽しみながら乗り方の基本をしっかり教えてもらいます！

2016年の初開催から3年目を数える2018年は、4月に三重県の鈴鹿ツインサーキット、6月に茨城県の筑波サーキット（コース1000）、9月22日に静岡県の富士スピードウエイ（ショートコース）の3会場で開催。キャンセル待ちが出るほどの盛況となっています。

ときさんが参加した筑波サーキットの会場は「コース1000」というショートコース。この日の参加者は120名で、「初心者クラス」と「初級・中級者クラス」に分けて実施されました。

サーキット走行に不安を感じるライダーをサポートしてくれるインストラクター陣は、世界GPレースでの実績もある一流ライダーやプロライダーのみなさん。今回は特別ゲストとして、鈴鹿8時間耐久ロードレースで3連覇中の中須賀克行選手も登場し、一緒にコースを走ってくれました。

参加者は自分の愛車で走行します。もちろんブリヂストン以外のタイヤでも大丈夫（ブリヂストンタイヤだと参加費が安くなります）。ときさんはブリヂストンS21を装着したヤマハMT-07で、サーキットまで自走でやって来ました。ということで、3回目の参加となるときさんの1日を追ってみましょう。

ときひろみの『BATTLAX FUN & RIDE MEETING 2018』 参加レポート!!

自宅から1時間半の距離を走って筑波サーキットに到着したときさん。コース1000の広い駐車場が初心者クラスの集合場所です（専用のパイロン特設コース）。初心者クラスの参加者はほとんどが自走でした。

そんな人たちのために休憩所や荷物置き場も用意されていて、リアシートに積んできたバッグやパニアケースなどを置くことが出来ます。こういう気遣いも人気の理由のひとつ。

到着したらまずは参加受付。スタッフの方に参加書類を提出すると、車体に貼るゼッケン（ステッカー）や、お弁当とスポーツドリンクの引換券、それに参加記念品として、スポーツ観戦時などに役立つクッションバッグを頂きました。本日のときさんのゼッケンは21番。

走行に備えて準備開始。まずはライト、ウインカーなど、灯火類にテーピング。これは万が一の転倒時に破片が飛び散らないようにするため。サーキットを走るほかの参加者への配慮です。ミラーもテーピングをすれば外さなくてもいいけれど、念のため外しておきます。

ゼッケンをウインドスクリーンに貼って準備完了!! 初心者クラスの車両は1カ所に集められていて、車検場まで押していかなくてもスタッフが来てくれます。

念のため、ブリヂストンのサービススタッフに空気圧のチェックをお願いしました。車種、車重、タイヤの銘柄など、個体に適した空気圧を瞬時に判断するのはさすがプロです。ときさんの場合は軽めの体重も考慮した空気圧にアジャスト。

ピットエリアの広いテントスペースに参加者全員が集まって走行前のブリーフィング。このスペースはお昼のお弁当を食べたり、講師やゲスト陣によるトークショー、初級・中級クラスのレクチャーなどにも使われます。

走行前ブリーフィング（事前説明会）では、サーキットを走る上で守るべきルールが説明されます。フラッグの色の意味やコース1000のローカル規則も、わかりやすく説明してくれます。気持ちよく走るためにも、キチンと覚えておきたいですね。みなさんも真剣に聞いてました。

このイベントにはいろいろな企業がブース出展しています。インストラクターとのタンデム走行時に、ライダーとパッセンジャーとの会話に使用されるインカム『B+COMシリーズ』を展開するサインハウス（写真左上）。レーシングからツーリングまで、豊富なラインナップの『EXUSTARブーツ』を取り扱う山城（右上）。全日本GP3クラスに参戦の白石玲奈選手をサポートする『SPEEDMASTERオイル』（左下）。そして今シーズンの新製品を展示するラディングアパレルメーカーの『クシタニ』（右下）など。

ときさんが参加する初心者クラスは、サーキットを走る前にパイロンを配置した特設コースで練習走行があります。この特設コースを10分3回、サーキットを15分3回走行します。その前後で必ず、意識すべきことや参加者が疑問に思ったことなどに対して丁寧に説明してくれます。

初心者クラスのインストラクターを務めてくれるのは『チームマリ』代表の井形ともさん。井形さんは1990年代に世界グランプリでの活躍を認められて、2016年に国際モーターサイクリズム連盟のウーマンレジェンドを受賞。当時は世界最速の女子ライダーでした。

走る準備が整ったらいよいよ走行開始。楽しみたい気持ちと緊張感が入り混じる時間です。初心者クラスはプロテクター内蔵のライディングウエアであれば、レザースーツ（革ツナギ）ではなくても参加可能です。肘、膝のプロテクターの貸し出しもあります。

最初の練習はブレーキング。まっすぐ加速してパイロンの位置でフルブレーキ。公道では危険な行為だけどここなら安心。1年ぶりのフルブレーキングです。ブレーキの感触だけに集中できる、いい体験ですね。

続いてスラローム走行も。慣れた様子でスイスイと走るときさんでしたが、いつの間にか自己流になっていたライディングを見直す良い機会になったようです。

ヘルメットの中の表情は真剣そのもの。視線を次のパイロンの先へ先へと送って走る姿は、さすがは年間走行距離約2万キロ（！）というツーリング女子。

スラロームの後半は半径が大小に変わる連続S字コース。ここまで積極的にバイクを操作するのは、これまた公道では難しいし危険。目線、走行ライン、スロットル操作など、課題を持って走れば1日で一気にライディングスキルの向上もあるのです。

走行中も、随時インストラクターの井形さんからアドバイスがもらえます。自分では気がつかないクセやミスを指摘してもらえるので、その場で改善して上達につながります。

特設コースで身体ならしが済んだら、いよいよサーキットへコースイン。初心者クラスはインストラクターが先導し、基本的に追い越し禁止なので、サーキット走行に慣れてないライダーでも心配はご無用。ときさんも「先導がいると走るラインも分かるし、知らないコースでも怖くないです」とのこと。

2回目の走行では先導車の後ろについたときさん。「ライン取りや加減速が分かりやすかった。あ、インフィールドの右カーブでステップのバンクセンサーを擦りました。もう少しイン側に身体を入れた方がいいのかな……」と、ライディングスキル向上に開眼の兆し。

「以前参加した先導無し走行（いわゆるフリー走行）だと“速く走らなきゃ”っていうプレッシャーがあって、ほかの参加者を抜いたり抜かれたりのタイミングや走るラインが分からなくて気を遣いました。フル先導ならそれも無くて走りやすいです」とのコメント。それもこの走行会の魅力のひとつ。

初級・中級者クラスは終日サーキット走行です。鈴鹿8時間耐久3連覇中の中須賀選手も一緒に走ります。ずっと後ろで見ていたいその気持ち、分かります。初級・中級者クラスではレザースーツの着用が参加条件です。

また初級・中級者クラスでは、先着順・人数限定でインストラクターとのタンデム走行が体験出来ます。しかもB+COMインカムを使って走りながらアドバイスしてもらえるという特典付き。これは貴重です。

「サーキットでは時速60から80キロくらいで走っていました。走りやすいですよ。コース1000はずっとコーナリングしているようなレイアウトなので、これ以上ペースがあがると楽しめるのかな？ どうかな？」と、自分の走行に対して客観的な視点を持つようになったときさん。これもスキルアップに必要な意識の高さの現れです。

インストラクターの井形さんから走行の合間にライン取りのアドバイスを受けるときさん。「ヘアピンでインに向かって行くのが早すぎる」と指摘されていました。走って、聞いて、また走る、の繰り返しで上達していくのです。

テントスペースでランチタイム、たまたま元世界GPライダーの青木宣篤選手と相席に。なんとも贅沢なお弁当タイムとなりました。インストラクターのみなさんは先導だけではなく座学やトークショーなど、ほとんど休みなし。本当にお疲れ様でした。

お昼休みに特別ゲストの中須賀克行選手を囲んで、日テレMOTOGP解説でおなじみの宮城光さん（写真右）と、ブリヂストンのグローバルモータースポーツ推進部で、レースに深く関わる山田さん（写真左）が鈴鹿8耐4連覇に向けての応援トークショー。「まだ正式発表してないんで……」と笑いながら闘志を燃やす中須賀選手でした。

ブリヂストンモーターサイクルタイヤの佐藤社長（写真左）と戸田隆さん（写真中央）、そして青木宣篤選手とのトークショー。タイヤのラインナップ紹介や、路面温度が上がった午後の走行に向けての注意点もしっかり押さえつつオーディエンスの笑いも取りに行く。さすが世界トップクラスのタイヤメーカー、話も滑りません。

抽選会でヤマハファクトリーライダー中須賀選手のサイン入りポスターをゲットしたときさん。「今日の私のゼッケンは中須賀選手と同じ21番です!!」

「今回私のMT-07に装着していたのはブリヂストンのスポーツタイヤS21です。なんか“もちもち感”がすごいです。街乗りでもサーキット走行でも、タイヤの感触が伝わってくるから走りやすい。食いついているなぁ、って分かる安心感がありました」

梅雨入り直後にも関わらず好天に恵まれた『BATTLAX FUN ＆ RIDE MEETING 2018』。暑さにバテるどころか最後まで楽しんでいた様子のときさんの感想は……？

「初心者やレディースに最適なイベントです。私の場合は今年で3回目の参加ですが、1年に1回の自己流の走り方をリセットしながら楽しく走れる、そんな走行会です。また来年も、是非参加したいです！」

初心者でも女子でも、これまで以上に走りを楽しむためにライディングのスキルアップは大事。そしてその腕を磨く場として、インストラクターによる講習やサーキット走行は、とても役に立つのです。

>> BATTLAX走行会 公式サイト