【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」

掲載日/2025年11月4日
取材・車両協力/WESCO JAPAN
取材・写真・文/成田 恒一
【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 main画像

ベースモデルの素性を生かした
ライトカスタム

排気量1,449ccのツインカム88を擁した1999年式のFXDX ダイナ スーパーグライド スポーツ。当時のダイナファミリーのモデルを見てみると、不動の人気を誇るファクトリーカスタムのローライダー&ワイドグライドに、スタンダードモデルのスーパーグライド、フェアリングとサドルバッグを装備した、今で言うクラブカスタムのスーパーグライド Tスポーツがラインナップされていた。スーパーグライド スポーツはF19/R16インチのキャストホイールにFダブルディスクブレーキ、さらに車高アップによりロードクリアランスが確保されたスポーツテイストのモデルで、ダイナファミリーでは少々異色のモデルだった。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 01画像

フューエルタンクに配されたH-Dロゴは、他モデルとは一線を画す洗練されたデザイン、かつどこか近未来的なもので、少し先を行き過ぎたのか、「スポーツテイストのビッグツイン」というコンセプトと相まって、当時のマーケットではなかなか受け入れられなかったスーパーグライド スポーツだが、昨今はその価値が見直され、中古車市場でも高値が付けられている。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 02画像

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 03画像

ブラックアウトされたツインカム88の最大トルクは110N・m/3,100rpmを誇り、排気量1,923ccという2,000ccに迫る最新のミルウォーキーエイト117に比べると控え目であると言わざるを得ないが、必要にして十分なパフォーマンスを発揮する。ここに紹介するスーパーグライド スポーツにはハイフローエアクリーナーにトランプサイクル製の2in1フルチタンマフラーが取り付けられ、運動性能が強化されている。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 04画像

スタイルはクラブカスタムをイメージし、デタッチャブル式のウインドシールドにハイライザーバー、ガンファイターシート&ショートシッシーバー、ミニサドルバッグが取り付けられている。カラーリングはエンジンを含め、純正のブラックを尊重し、前後ホイールのみダークゴールドにペイントされ、足周りのアクセントとしている。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 05画像

ベースモデルの素性を生かしたライトカスタムであるが、耐久性などを考慮し、日常的に乗り回すことを考えればベストな選択だと思われる。街乗りからロングツーリングまでオールマイティーにこなす頼れる相棒。ある意味、これがハーレーダビッドソン本来の真っ当な姿と言えるはずだ。

タウンユースにも適したカジュアルなボス

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 06画像

今から100年以上も昔の1918年、米国オレゴン州ポートランドで創業された世界最高峰のワークブーツメーカー「WESCO(ウエスコ)」。頑なにメイドインアメリカにこだわり続ける、米国でも数少ないレジェンドメーカーである。熟練した職人の手により製作されるウエスコブーツは、さまざまなハードワーカーから絶大な支持を得ている。その高い機能性はバイクギアとしても十分に作用し、ハーレー乗りを中心とした感度の高いバイク乗りのファンも多い。ウエスコブーツの魅力は、豊富なモデルラインナップに加えて、世界にただ一足だけのカスタムブーツを製作できる点にある。それぞれの用途に適したカスタムブーツは、一生をかけて付き合うに値する価値を有している。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 07画像

今回紹介させていただくのはプルオンブーツの定番モデル、「BOSS(ボス)」である。いわゆるエンジニアブーツのボスは1930年代には機械作業用の安全靴として使用されていたが、第二次大戦後には高い防水性を備えたボスがバイク乗りの間で大流行し、現在までその人気は衰えることなく、バイク乗りの定番ブーツとして支持を集め続けている。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 08画像

使用されるレザーはオイルを多分に含んだブラック・タイで、そのしなやかな履き心地が大きな特徴となっている。つま先の形状は丸みを帯び、かつ盛り上がったフォルムのバブル・トウを選択。ボスの顔でもあるバックルはウエスコジャパン限定のローラーバックルを装備している。カラーはソリッドなニッケルメッキをチョイス。ハイト(踵から履き口までの高さ)はボスのスタンダードとなる11インチとされる。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 09画像

ブーツの性能を左右するソールには、現在は廃盤になっているトラクションソールのラプターソールが取り付けられている。カラーはレザーに合わせてブラックを選択。クッション性に優れたそのソフトな履き心地により、タウンユースにも適している。ソールを縫い付けるヘビーステッチはブラック、アッパーレザーに使用されるライトウェイトステッチはブラウンが使用されている。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 10画像

このボスはウエスコジャパンが立ち上げたセカンドハンドブーツの委託・販売を行う「YOUR WESCO」で売り出されていたブーツで、残念ながら現在はソールドアウトとなっているが、この他にもボスやジョブマスターはもちろん、ウエスコジャパン限定モデルなど、数多くのブーツが販売されているので、ぜひご確認いただきたい。

【WESCO BOSS×H-D 1999 FXDX】ウエスコのエンジニアブーツ「ボス」&ハーレー「ダイナ スーパーグライド スポーツ」 11画像

ライトカスタムが施されたビッグツインモデル異色のスーパーグライド スポーツと、片やトラクションソールによりカジュアルに履きこなせるエンジニアブーツのボス。クロにこだわったスーパーグライド スポーツの質感とブラック・タイならではの光沢感が、なんともうまく調和しているとは思わないか。もちろん質実剛健のハーレーダビッドソンとウエスコブーツなのだから、似合わないはずがない。

INFORMATION

バイク乗りから絶対的な支持を得ている世界最高峰のワークブーツメーカー「WESCO(ウエスコ)」。1918年、オレゴン州ポートランドで創業されたウエスコは100年を超える歴史を誇る。長い歴史に裏打ちされた高い品質により、消防士や警察官、林業従事者などのタフなハードワーカーからの厚い信頼を獲得し、その足元を守り続けてきた。メイドインアメリカにこだわり続け、職人の手により生み出されるウエスコブーツは、バイクライドにおいても極めて高い信頼性を発揮する。