【WESCO CHUKKA×H-D STREET BOB】ウエスコのレースアップブーツ「チャッカブーツ」&ハーレーファクトリーカスタム「ストリートボブ」

掲載日/2025年5月1日
取材協力/WESCO JAPAN
車両協力/HARLEY-DAVIDSON JAPAN
写真/磯部 孝夫
取材・文/成田 恒一
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受け継がれるハーレーダビッドソンのDNA

2006年に登場した「FXDBI ストリートボブ インジェクション」。その心臓部には排気量1,449ccのツインカム88をダイナフレームに搭載し、ミディアムエイプが取り付けられたチョッパーライクなスタイリングにより人気を博したファクトリーカスタムモデルだ。登場以来、一度もカタログ落ちすることなく現在までラインナップに名を連ねているロングセラーモデルでもある。ダイナファミリー時代は容量18.2Lのビッグタンクが取り付けられていたが、2018年に敢行されたダイナファミリーとソフテイルファミリーの統合により、容量13.2Lのミドルタンクに変更され、よりチョッパーらしいスタイリングを入手。今回紹介する最新の2025年モデル「FXBB ストリートボブ」では、排気量1,923ccのミルウォーキーエイト117クラシックエンジンを搭載し、走行性能に磨きが掛けられた。

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最高出力91hp@5,020rpm、最大トルク156Nm@2,750rpmを発揮するミルウォーキーエイト117クラシックは、車両重量293kgというストリートボブの重量級の車体を、どの回転域からも力強く加速させ、特に3,000rpmあたりからの加速は強烈で、乗り手を振り落とさんばかりの勢いで猛然とスピードに乗っていく。最新のストリートボブにはロード、レイン、スポーツという3つのライドモードが搭載されており、最もパワフルなスポーツをチョイスすれば、さらに刺激的な乗り味を堪能することができる。いや、恥を恐れず正確に言い表すならば、その怒涛の加速にキモを冷やすこと幾たびか……。しかしながらABSはもちろんのこと、トラクションコントロールやドラッグトルクスリップコントロールシステムなどの最新の電子制御と入念にセッティングされた前後の足周りにより、決して破綻することなく狙ったラインをトレースできる。これが最新のハーレーダビッドソンの実力なのだと思い知らされることになった。

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ポジションがまた絶妙なのだ。ホールド性が高いソロシートに、若干ハイポジション気味に設置されたフォワードミッドステップとミディアムエイプが作り出すポジションは、完全にチョッパーのそれであり、乗り手を高揚させる刺激的なものである。ソフテイルフレームゆえに着座位置は低く(シート高680mm)、ハードテイルのチョッパーでいうところの、エンジンを股で抱え込む、いわゆる「バイクの中」に乗る感覚が強い。個人的な好みを言わせてもらうなら、ハンドルバーをフォークラインに沿って立て、グリップ位置を拳2個分ほど上げて少し猫背になり、かつ腕を高く上げて乗るのがこの手のマシンのセオリーなのではないかと思われる。

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ライザーに設置されたラウンド型の4インチディスプレイ内のLCD部にはライドモードやタコメーター、タイヤ圧モニタリングシステムなどのさまざまなインフォメーションを表示することができる。アナログゲージのスピードメーターにも好感が持てる。さらにフューエルタンク下にはUSB-Cポートまで装備されている。国産モデルでは、もはや当たり前であるが、ひと昔前のハーレーでは、まず考えられない気の利いた装備と言える。

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熟成を重ねたハーレーのアイデンティティーたる空冷OHV狭角45度Vツインエンジンの仕様は頑なに守りつつ、時代に合わせて実直に進化を続けてきたハーレーダビッドソン。バーアンドシールドが取り付けられたすべてのモデルにはハーレーダビッドソンのDNAが受け継がれており、キングオブモーターサイクルの称号に噓偽りはない。

シーンを選ばないローカットブーツ

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1918年、米国オレゴン州ポートランドで創業された「WESCO(ウエスコ)」は百年を超える歴史を従える世界最高峰のワークブーツメーカーである。頑なにメイドインアメリカに拘り続ける、アメリカでも稀有なレジェンドメーカーだ。ワークブーツの機能性に優れたウエスコブーツは本国アメリカでは、さまざまなハードワーカーから絶大な信頼が寄せられていることからも、そのクオリティーの高さが証明されている。我々バイク乗りが求める機能性についても高い次元で満たしてくれるウエスコブーツは、ハーレー乗りを中心としたライダーからも多くの支持を得ている。ウエスコブーツの魅力は機能性だけにとどまらない。豊富なカスタムメニューにより、オーナーの用途に合わせた世界にただ一足だけの特別なカスタムブーツを製作できることも忘れてはならない。

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今回取り上げるウエスコブーツはレースアップブーツの「CHUKKA(チャッカブーツ)」である。ウエスコのレースアップブーツと言えば、まずは定番のジョブマスターが挙げられるが、カジュアルに履きこなすことができるローカットタイプのチャッカブーツは汎用性の高いモデルとして人気を博している。2020年からラインナップに加わった比較的新しいローカットモデルであるが、ウエスコの名に恥じない品質が維持されていることは言わずもがな。

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使用されるレザーはシックな印象を持つチャコールのラフアウト(スエード)で、アイレットのカラーはニッケルをチョイス。ローカットモデルゆえにアイレットは3つのみで、レースアップブーツながらも脱ぎ履きにストレスを感じることはない。シューレースには標準装備のブラックナイロンレースが取り付けられている。オプションでレザーレースを選択することも可能だ。

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つま先の形状はラウンドボス・トウを採用。つま先が丸く、どこかファニーな印象を受ける。ソールを縫い付けるヘビーウェイトステッチカラーは標準のホワイト、アッパーレザーに使用されるライトウェイトステッチカラーはブラックをチョイス。それぞれのステッチにはブラウンやレッド、グリーンやブルーなど、数多くのカラーが用意されているので、お好みで選んでいただきたい。

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またチャッカブーツにはレザーライニングが標準装備となっている。こちらのモデルには定番のブラックカラーが選択されている。ソールには現在は廃盤になっているトラクションソールのラプターソールが取り付けられている。クッション性が高く、かつ耐久性に優れた機能性が高いソールである。

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こちらのチャッカブーツはウエスコジャパンが2025年2月に立ち上げたセカンドハンドブーツの委託・販売を行うサービス「YOUR WESCO」で販売されているブーツで、サイズさえ合えば即購入できるモデルとなる。単なるセカンドハンドというだけではなく、現在は生産されていない限定モデルなどの価値あるオールドモデルも数多くラインナップされている。

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キングオブモーターサイクルたるハーレーダビッドソンのDNAを受け継ぐ、チョッパーテイストのストリートボブ。一方、カジュアルな印象が強いローカットモデルながらも、百年を超える歴史を持つウエスコの流儀に則ったクオリティーを誇るチャッカブーツ。どちらも紛れもない「本物」であり、決して時代に消費されるものではない。

INFORMATION

バイク乗りから絶対的な支持を得ている世界最高峰のワークブーツメーカー「WESCO(ウエスコ)」。1918年、オレゴン州ポートランドで創業されたウエスコは100年を超える歴史を誇る。長い歴史に裏打ちされた高い品質により、消防士や警察官、林業従事者などのタフなハードワーカーからの厚い信頼を獲得し、その足元を守り続けてきた。メイドインアメリカにこだわり続け、職人の手により生み出されるウエスコブーツは、バイクライドにおいても極めて高い信頼性を発揮する。