【WESCO ROMEO×YAMAHA XSR125】ウエスコのスリップオンモデル「ロメオ」&ヤマハが本気で手掛けた原付二種モデル「XSR125」

掲載日/2024年4月1日
取材協力/WESCO JAPAN
車両協力/ヤマハ発動機販売株式会社
写真/磯部 孝夫
取材・文/成田 恒一
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長く付き合うに値する
本格派モーターサイクル

ヤマハのスポーツヘリテージ「XSRシリーズ」の末弟として2023年末に登場した排気量125ccの原付二種モデル「XSR125」。税金や保険が安い小型二輪免許(小型限定普通二輪免許)で運転できるXSRシリーズのエントリーモデルだ。上級モデルの「XSR700」や「XSR900」の意匠を受け継いだオーセンティックなネオレトロスタイルは、これぞモーターサイクルというシンプルなフォルムで、エントリーライダーのはじめてのバイクとして、またベテランライダーのセカンドバイクとしても広く支持を集めている。

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一見すると250ccクラスのマシンと見紛うほどの堂々とした車格で、とても原付二種モデルとは思えないXSR125は、コストカットを感じるようなチープなところが一切ない上質なマシンに仕上げられている。ヤマハが本気で手掛けた長く付き合うに値する本格派のモーターサイクルといった印象だ。

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搭載される125ccエンジンは水冷4ストロークSOHCの4バルブ単気筒で、最高出力15ps(11kW)/10,000rpm、最大トルクは12Nm/8,000rpmを発揮する。また全回転域での扱いやすさを実現するため、7,400rpmで吸気カムが切り替わるVVA(可変バルブ)を搭載し、低中速域での安定的な操作感と、高速域でのダイレクトなパワーを入手している。A&S(アシスト&スリッパー)クラッチが採用されているところもポイントだ。クラッチ操作が軽く、過度なエンジンブレーキも抑えられ、スムースなシフトチェンジをサポートしてくれる。

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車両重量137kgという扱いやすい軽量な車体は、原付二種モデルならではの利点である。シート高は810mmで抜群の足つき性とは言えないが、太もも裏が当たる部分が削られたタックロールシートのおかげで数値のイメージ以上に足つき性はよい印象だ。前後17インチホイールが採用され、フロントホイールには37mm径のインナーチューブを備えた倒立フォークに、ブレーキは大径267mmのシングルディスク&2ポットキャリパーを装備。原付二種モデルにはオーバースペックとも言える足周りであるが、その分安心感も高い。ハンドリングはヤマハならではのクイックなもので、街乗りからワインディングまでその守備範囲は広い。バイクの基礎を学ぶには、まさに打って付けのモデルだ。

気負いせずに履ける
ウエスコ唯一のスリップオンモデル

米国オレゴン州ポートランドで1918年に創業された世界最高峰のワークブーツメーカー「WESCO(ウエスコ)」。メイドインアメリカにこだわり続ける米国でも数少ないレジェンドメーカーだ。職人の手による完全ハンドメイドのウエスコブーツには、用途に合わせて数多くのモデルがラインナップされており、さらにカスタムオーダーにより世界でただ一足のブーツに仕上げることも可能。バイクカスタムと同じく、オーナーの趣味嗜好を如実に反映したカスタムブーツは、その人の生き様さえも物語るほどの存在感を持つ。

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ウエスコの代表的モデルにはいわゆるエンジニアブーツの「BOSS(ボス)」とレースアップブーツの「JOBMASTER(ジョブマスター)」が挙げられ、アメリカでは幅広いハードワーカーからガソリンスタンドやドラッグストアのスタッフに至るまで数多くの現場で愛用されている。そんなウエスコブーツであるが、今回はラインナップ唯一のスリップオンモデル「ROMEO(ロメオ)」をピックアップさせていただこう。

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気軽に履けるスリップオンモデルのロメオであるが、そのフィット感は抜群で、シューレースブーツにも匹敵する履き心地を誇る。肉厚のサイドゴア(Black Elastic Goring)とヴァンプ(甲の部分)&ヒール部の革の馴染みによりオーナーの足にピタリとフィットし、バイクライドでも全く違和感を感じない。確かにくるぶしから足首、脛をカバーするロングブーツにプロテクション効果は及ばないが、足先から踵までのプロテクション効果にはまったく遜色はない。さらに適度な重みがあり、足つきの安定度アップにも貢献してくれる。

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ここで今回撮影に使用したロメオの詳細についてお伝えしよう。レザーはスタンダードなブラウン、ソールはスニーカー感覚で履けるクッション性が高い1ピース構造のトラクションソール、Vibram #4014 Naturalを装着。つま先の形状はスタンダードなラウンド・トウを採用。この他、シャープな形状のモーターサイクルパトロール・トウ、つま先が盛り上がったバブル・トウなどをラインナップ。ステッチは標準のホワイト&ブラウンが使用されている。

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1976年に生産がスタートし、一時ラインナップから姿を消すも2015年に改良を加えて復活を果たしたロメオ。さらなる耐久性とフィット感を求めた肉厚のサイドゴアにより安定したホールド感を実現している。

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標準装備のレザーライニングはブラウンを使用。ブラックのレザーインソールも標準装備である。このレザーインソールであるが、履き込むほどに足裏の形状に馴染み、指の形がくっきりと浮き出るほどの形状となり、このインソールにより足裏からホールドされているような感覚を得ることができる。

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バイクギアとしても高く評価されているウエスコブーツ。ハーレーを中心にしたスタイルにこだわる輸入車乗りや、メーカー問わず、ネオクラシックモデルなどのオーナーからも熱い支持を得ている。今回紹介したスリップオンモデルのロメオはウエスコブーツの2足目、3足目として選ぶユーザーも多く、また夏用のウエスコとして愛用している方も多い。

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気軽に乗れる原付二種モデルであるXSR125は、造り込まれた本格派のモーターサイクルでありながら、一方では敷居が下げられたエントリーモデルとしての側面も持っている。数多いウエスコブーツのラインナップの中でも気負いせず履けるスリップオンモデルであるロメオとの相性は抜群だ。ワークブーツとしてのウエスコの基本機能は備えつつ、バイクライドにも適応する高いフィット感を誇るロメオは、バイクを離れてもファッション要素として十分に機能する。XSRオーナーにとって、まさにロメオはベストな選択と言える。

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INFORMATION

バイク乗りから絶対的な支持を得ている世界最高峰のワークブーツメーカー「WESCO(ウエスコ)」。1918年、オレゴン州ポートランドで創業されたウエスコは100年を超える歴史を誇る。長い歴史に裏打ちされた高い品質により、消防士や警察官、林業従事者などのタフなハードワーカーからの厚い信頼を獲得し、その足元を守り続けてきた。メイドインアメリカにこだわり続け、職人の手により生み出されるウエスコブーツは、バイクライドにおいても極めて高い信頼性を発揮する。