
今、ライダーの間で注目のアイテムとなっている『おたふく手袋』の”BT蓄熱インナーグローブ”。ヒットのきっかけのひとつとなったのは、バイク系メディアで活躍されている相京雅行さんのユーチューブだった!
今、ライダーの間で注目のアイテムとなっている『おたふく手袋』の”BT蓄熱インナーグローブ”。ヒットのきっかけのひとつとなったのは、バイク系メディアで活躍されている相京雅行さんのユーチューブだった!
大正15年に作業手袋の製造を始めたことが原点となっている『おたふく手袋』。長年”軍手”業界のパイオニアとして先頭に立ち、ワーカーの現場を支えてきた同社が開発するインナーアイテム群は、ライディングシーンにもマッチする。
『おたふく手袋』ではボディタフネスシリーズというインナーアイテムを春夏それぞれ100点以上展開している。どれを買っても間違いのない機能を備えているのだが、各製品にそれぞれ注力されているポイントがあるので、今回はその部分も探っていきたい。
筆者はちょうど一年ほど前に『おたふく手袋』が手掛けるインナーアイテムのボディタフネスを取り上げた記事制作を手掛けたことがある。以前は「えー、おたふく手袋のインナーって作業着屋さんに並んでいるワーカー向けの商品でしょー!?」などと考えていたのだが取材を通して興味を持ち、いくつかのボディタフネスを実際に手に入れて愛用するようになった。中でもウインドスマッシュ3のハーフジップモデルと3Dファーストレイヤーのノースリーブモデルがお気に入りであり日常生活でも使っている。
おたふく手袋のボディタフネスファンとなった私は、新たなインナーアイテムを手に入れようとネットを通じて物色しだしたのだが、種類が多くどのモデルも良さそうでとても悩んでしまった。そんな時に目に飛び込んできたのが相京雅行さんのユーチューブチャンネルだった。
ボディタフネス製品を取り上げて一つひとつのメリットデメリットを解説。「うーん、これはわかりやすいじゃなーい。ちょっとお会いして話を聞いてみたい♥」と思った私は、持ち前のコネとガッツを使い相京さんと直接コンタクトに成功!
しかもおたふく手袋さんの協力の下、おたふく手袋東京ショールームにてボディタフネスシリーズの開発及びマーケティングなどを手掛けている徳永智彦さんを交えて三者面談という贅沢シチュエーション!根掘り葉掘り話を伺うこととなった。
おたふく手袋東京ショールーム。2フロアで構成されており、同社が取り扱う製品群がほぼすべて取り揃えられている。残念ながら関係者向けの施設となっており、一般の見学は受け付けていないとのこと。
ライダーが注目すべきはボディタフネスシリーズだと思うが、やはり軍手の老舗だけあり、取り扱っている軍手のレパートリーだけでも約70種類ある。どこかしらでお世話になっている方も多いはずだ。
相京さんのユーチューブチャンネルを拝見すると、日ごろからボディタフネスシリーズを着用していることがうかがえる。おたふく手袋のボディタフネスシリーズをどこで知り、どういった経緯で使うようになったのかということから聞き出すことにした。
「元々私はバイクパーツメーカーに勤めていたのですが、その頃からウェブ記事やユーチューブの制作を行っており、現在ではバイクメディアを中心に活動しています。プロのライダーというよりも一般ライダー目線でモノやコトを考察するので、身近に感じてもらえているのかもしれません。
ある時SNSで繋がっている方がボディタフネスシリーズを使用していることを知り、気になったので実際に使用し紹介しようとおたふく手袋に直接問い合わせてみたのですが、返答がなかったので(後々おたふく手袋側のメールサーバーがパンクしていたことが分かる)、試しにアマゾンで買ってみたのです。
いくつかのアイテムを実際に使用してみたところ、これがなかなか良いのです。そもそもインナーにはバイクブランドなどが手掛けるライディング特化型のもの、一般的なアパレルブランドやスポーツメーカーの機能型、またおたふく手袋のようにワーカー向けのものなど様々な種類が存在しています。中には1万円近くする高価なものや逆に使い捨てできるような安価なものなど、そのレンジは幅広いのです。私はバイクメディアで活動する以外にワークマンのアンバサダーも任されていることもあり、色々なインナーウエアを試してみたのですが、その中でもおたふく手袋のボディタフネスシリーズは価格と機能のバランスがとても良い上、そもそも毎日朝から晩まで使うワーカーのことを想定した製品ですのでとても具合が良く、日常的に使うようになったのです。
ボディタフネスシリーズはほとんどのアイテムが2000円前後、もしも試してみて体に合わなくても、まあいいかと思える金額なので、ついつい手が伸びてしまう。これはボディタフネスの大きな魅力となっていますね(相京さん)」。
常日頃から“ネットでバズっているアイテムを探している”というアンテナビンビンの相京雅行さん。おたふく手袋のボディタフネスはインナーウエア業界の中でも興味深いといち早く取り上げていた。
蓄熱保温に全面消臭+速乾機能を兼ね備えた全部盛り仕様の『THERMO EVO(サーモエボ)』はフラッグシップ的なアイテム。今シーズンではメッシュ素材を組み合わせ保温性と通気性を両立した『THERMO EBO AIR(サーモエボ・エアー)』が追加された。
トリプル保温エアサンド多層構造によって真冬のライディングもカバーする『HEAT BOOST(ヒートブースト)』。今シーズンではハーフジップモデルを追加。脱ぎ着がしやすいだけでなく、バイクを降りた時にはジップを下げて襟元に空気を取り入れるなど使い勝手が良さそうだ。
インタビューの場をセッティングにご協力してくれたおたふく手袋スタッフの徳永智彦さんからも興味深いお話を伺うことができた。
「ご周知のとおりボディタフネスシリーズはワーカー向けの製品ですが、ワーカーの過酷な環境下に対応するように開発をしてきた結果が、同じように夏は暑く冬は寒い中、体を露出して走るというライディングシーンにもオーバーラップし、おかげさまでバイクに乗るユーザーにも好評を得ることとなりました。
例えば四季を問わず求められていることの一つに”汗冷えをしない”というポイントがあります。いくら寒くてもインナーを着用し汗をかくとかえって体感温度が下がってしまうことがあるのです。それをどう対処するか考えた際に、高い速乾性能を持たせるということになります。それと併せて汗をかいた際のニオイに関しても対策して欲しいという要望があり、ボディタフネスシリーズの多くに消臭機能を持たせています。
やはり現場やユーザーの声をフィードバックして新たな製品を開発、改良することも私たちおたふく手袋の使命だと思っています。相京さんのように製品のメリットデメリットを発信してくれる方、さらにそこに実際に使用した上で残されているコメントなどにしっかりと目を通すことで次につなげることができるのです。
ウェブサイトやカタログ、パッケージには、それぞれの製品に機能アイコンを設けていますので、自分が求める一枚を見つけて欲しいです(徳永さん)」。
なお、保温、発熱、消臭などそれぞれの機能はどの程度耐久性があるのかという疑問を投げかけてみたところ、使用頻度にもよるものの機能的には数年は持つように考えられており、何度も使用洗濯を繰り返せばその前にアイテムそのものにダメージが現れるとのこと。確かに普段使っている下着も数年で新しくしていることを考えると同等だと思えるので、同じように使うことができるということである。
今年の夏は例年を上回る暑い日が続いた。そのような環境を乗り越えるためにもボディタフネスは心強い存在となってくれていた。これからは寒さの厳しいシーズンを迎えるが、そのような時もボディタフネスの多くのラインアップはライディングシーンをサポートしてくれるに違いない。私の周囲のライダーでも実際に愛用しているという話を耳にした。皆さんも是非、試しに一着!
今回の取材にご協力いただいた相京さん(左)とおたふく手袋の徳永さん。バイクに乗られるだけでなくランニングやサイクリングなどスポーツをする際などにもインナーウエアの着用は好適だと話してくれた。
ボディタフネスの製品タグを見ると3色あることが分かる。これは黒(冬用)、青(夏用)、緑(オールシーズン)の目印。一目ではどの季節用か分かりにくいインナーアイテムにおいて嬉しい計らいである。
アマゾンでおたふく手袋製品のまとめ買いをすると付属する限定オリジナルステッカー。質実剛健で実直なブランドでありながら、なんともユーモアたっぷりのデザイン。このギャップに惹かれる。
相京雅行さんのユーチューブチャンネルは旬のアイテムをピックアップするだけでなく、その製品の良いところ、イマイチなところを忖度なく説明してくれるので多くのユーザーに支持されている。そんな相京さんの話からおたふく手袋のインナーアイテムを選ぶ理由が伝わってきた。