
東海道新幹線の新大阪駅で降り、私鉄を乗り継いで最寄りの駅まで行き、そこから歩くこと15分程、様々な倉庫が立ち並ぶ一角に、バイクショップ『大尚軍』はあった。全国各地、様々なバイクショップを探訪しているが、ここはその中でも特殊な場所だと言える。しかし何かワクワクしてしまう、そんな雰囲気を大尚軍は持っていた。
多くの倉庫が立ち並ぶ一角に構えられた建物の巨大なバーンドアが開けられると、その奥には、数え切れないほどの、在庫車両が収められていた。
天井の高い倉庫を店舗として利用している大尚軍。鉄骨を組み3フロアとすることで、膨大な中古バイクを在庫している上に、認証を受けた整備工場や商談ルームも完備している。
3階となる最上階にも多数在庫が並べられている。倉庫ならではのインダストリアルな空間はアジト的な雰囲気であり、ワクワクしながらバイクを選ぶことができる。
バイクショップには売りっぱなしでアフターサービスを行わない店も見られる中、大尚軍は認証工場を完備しており、車両購入後は車検整備やカスタマイズも行ってくれる。こういった点も人気の秘密だろう。
倉庫を使った店舗に足を踏み入れると、とても広々とした空間が待ち構えていた。上部には鉄骨で組まれたフロアがあることが分かり、在庫数も相当なものだと伝わってくる。程なくして代表を務められる前橋尚祉さんがお見えになったので、大尚軍の成り立ちについて話を伺うことにした。
「もし自分がバイクを探している立場として考えると、やはり多くの台数から選べる方が嬉しいですし、楽しいと思うのです。なので、できるだけたくさんの在庫を用意するようにしています。それと中古車なので車両の程度についても気になるでしょう。大尚軍はメカニックに強いスタッフが多く在籍しており、一台一台しっかりと整備を行っていますし認証工場でもあります。せっかくバイクを所有するのですから、気兼ねなく楽しんで欲しいと思っていますし、そのためにはどうすれば良いのかを、いつも考えています。
大尚軍で取り扱っている車種には様々なものがありますが、現在メインとなっているのは大型のスポーツバイク、スーパーバイクやネイキッドです。この店舗の中に置いてある車両だけでなく、近くにあるバックヤードも合わせると常時200台程度の在庫車があるので、お客様が望んでいた一台を見つけ出してほしいです」と前橋さんは、優しい物腰でありながらしっかりと話してくれ、お若いながらも色々な経験を積まれてきたのだと伝わってきた。
そもそも整備士の資格を持っている前橋さんがバイクを仕入れてくることもあり、ベースの車両からして程度が良い。ただ金額だけで売買するのではなく、状態を確認していることは、売り手、買い手双方のメリットとなる。さらに認証工場でもあるため、アフターメンテナンスもお願いすることができることは安心にもつながる。
店内の車両の価格を見ると、どれも適価のプライスタグが着けられていることが分かる。最近は中古バイク市場も高騰傾向にある中で、レアなモデルであっても法外な価格ではなく、納得できる金額で販売しているということは、それだけ多くの台数を売り買いしていることの表れでもある。最近話題となっているバイクショップ、大尚軍。足を踏み入れたことでその理由がしっかりと伝わってきた。
代表取締役を務める前橋尚祉さん。お若いがバイク好きであり、バイクのことをしっかりと理解しているからこそ、ユーザーの視点に立ったバイクショップとなっている。
中古車媒体などに掲載するための車両撮影ブースも完備している。スタジオのように明るい場所で撮影することは、車両の状態をしっかりと伝えることにもつながっている。
人気の高いビッグバイクをメインにラインナップしている。どれも車両の状態が良く、安心して付き合うことができるだろう。同車種で数台在庫しているものが多いので、選べるのもポイントだ。
PCXをはじめとした小型スクーターも豊富に取り揃えられている。通勤通学など日常的に使える便利なモデルは、どんな時代であっても人気があるということだ。
営業をメインに行っている高倉和也さん。バイクのことを熟知しており、車両の性能から状態まで、一台一台丁寧に説明してくれる。
左から営業責任者の高倉和也さん、代表取締役社長の前橋尚祉さん、工場長の松崎幸生さん。このメンバーの他に2名のスタッフが在籍し、総勢5名で大尚軍を運営している。