
GT-AXELが店を構えるのは静岡県静岡市の西端。駿河湾と東名高速道路に挟まれた、国道150号から一本入った工場区の一画だ。ガレージスタイルをベースに作られたショップの外観も、白井さんのこだわり。アメリカが好きすぎて、移住していた時に触れた向こうのショップやショーをイメージして設計したとのこと。
2階の在庫スペースにも所狭しと中古車が並べられている。ロイヤルエンフィールドの他にも、他店では滅多に見られないようなメーカーのバイクが揃っているが、一貫しているのは白井さんの大好きなストリートバイクのスタイルだ。
「僕が好きなのはブリティッシュアメリカンなんですよ。アメリカンだけでもなく、ヨーロピアンだけでもなく、アメリカで育まれた外車が好き。アメリカンって、スピリッツなんですよね。良いものを取り入れて本気で遊び倒す、アメリカ人のそういうカルチャーこそがアメリカンなんだと思うんです」と白井さんは熱く語る。
「ロイヤルエンフィールドはイギリス発祥のメーカーですが、今アメリカでもすごく売れていて、カスタムパーツもすごくたくさん発売しているし、ヒマラヤをトラッカーカスタムしてレースをやったりしているんです。バイク屋さんは整備をちゃんとやるのは当たり前で、お客様に『このお店、かっこいいな』って思ってもらえることが大事だと考えています。販売している車両に合ったイメージのお店作りをすることで、お客様にロイヤルエンフィールドのあるライフスタイルをイメージしてもらいたいんです。
僕はずっと海外に憧れていて、実際にアメリカに住んだ時は全てが感動的だったのですが、そういうのを日本で提案してくれるお店ってなかなかないんですよ。SNSの写真とかに力を入れているのも、その一環です。それを見てお客様に『自分もこうしたい』と思ってもらえたら嬉しいですね。僕はストリートバイク全盛期に育っているので、街中にカッコいいカスタムバイクが溢れていて、みんなアメリカに憧れて、アメリカンに乗ることがステータスだったんですよね」と白井さん。
店内に入るとショールームも綺麗に作られており、落ち着いてバイクを眺めることができる。
ロイヤルエンフィールドの新車種、待望の普通自動二輪免許で乗れるメテオ350は今イチオシの車両だ。こちらはツートンカラーのタンクを装備したスーパーノヴァ。
ショールームの奥には歴代のコンチネンタルGTが3台並べて展示されている。一番手前が650ccツインの現行モデルだ。
さらに一画には雑貨やアパレル、グッズ売り場も作られており、ここだけ見るとまるでアメリカのバーにでもいるかのような錯覚に陥る。
ロイヤルエンフィールドに合うスタイルのヘルメットなど装具も展開している。
自身でもロイヤルエンフィールドを2台所有しているという白井さんに、ロイヤルエンフィールドというメーカーが持つ魅力を教えてもらった。
「うちはロイヤルエンフィールドを扱ってもうすぐ7年になりますが、『新車で買えるクラシックバイク』だと思っています。旧モデルの500ccのOHVモデルもそうでしたが、現行の650ccモデルやヒマラヤ、350ccのメテオも、ちゃんといい感じにクラシック感を残してくれていて、やっぱりクラシックバイクなんだな、と再認識しました。古い、本当のクラシックバイクを高額な値段を出して乗るのも良いのですが、うちでそういったバイクを販売する場合にはちゃんとお客様にツーリング向きではないこと、ちゃんと勉強して乗らないと大変なことをお伝えしています。ですが、今のロイヤルエンフィールドに関してはそんな必要はなく、クラシックの乗り味を残しつつ、安心して乗ってもらえるんです。
あとは所有感もしっかりありますよね。ひと昔のハーレーに近い感覚があって、乗って走ってると、人に見られてるような気持ちにさせてくれます。ロイヤルエンフィールドを選んでくれるお客様に話を聞くと道の駅などで停めてると『(古いバイクなのに)綺麗に乗ってるね』って声をかけられるらしいんです。新車なのに。それがすごく嬉しいんですって。そういう意味でちゃんと所有感が得られるバイクなんだなって思います」
こちらはお店に置かれていたカスタム車両のコンチネンタルGT。
サスペンションにはアラゴスタとコラボして開発したリアショックを搭載。セッティング幅が広がることで好みのセッティングが出せるようになり、カラーやタンクの有無なども選ぶことができるという。
元々はあまり前傾のキツくないコンチネンタルGTをバックステップ化することで、よりレーサーっぽいスタイルに。こちらはタイのK-SPEED製。
このように、随所にカスタムが施されているロイヤルエンフィールドは、なかなかお目にかかれない。そしてそのどれもがいやらしくなく、スタイリッシュ。
「うちはディーラーをやる前はカスタムがメインだったんです。ストリートバイクのようなファッションカスタムももちろんなんですけど、海外ではロイヤルエンフィールドのワンメイクレースなども盛んに行われていますし、ちゃんと走れるカスタムにも対応できるようにサスペンションやバックステップなんかも取り扱いを始めていて、お客様の様々な要望に対応できるようにしています」と白井さん。
新車販売に力を入れるのはもちろん、最近ではサーキットなどにも足を運びさまざまなショップと繋がりを持つことで、カスタムパーツなどのコラボレーション開発にも着手しているというGT-AXEL。今まさに国内で一気にそのシェアを拡大しようとしているロイヤルエンフィールドだけに、近い将来カスタムの需要が増えることは間違いない。そんな時にGT-AXELはきっと心強い味方になってくれるはずだ。
ロイヤルエンフィールド静岡(GT-AXEL)のホームページを見る >>