君は知っているか⁉ 話題沸騰、赤丸急上昇バイクブランド『GPX』‼(動画あり)

掲載日/2022年1月28日
取材協力/GPX JAPAN株式会社GPX千葉
取材、文/小松男 写真/小松男、GPX JAPAN
構成/バイクブロス・マガジンズ
世界有数のバイク大国として知られているタイ王国。そのタイのバイクマーケットにおいて、ナンバー1シェアを誇るバイクブランドが『GPX』だ。8年程前から我々の住む日本でも販売が始まり、4年前にはGPXジャパンが設立された。そのGPXが今、注目を浴びている。

GPXのニューモデル、デーモンGR200R。従来モデルが2バルブエンジンだったのに対し、新型は4バルブ化されており、最高出力が引き上げられた。デザインやカラーリングも前衛的。

スタイリッシュで高コスパ、
GPXが今“キテる”!

日本は世界に誇る4大バイクメーカーを有する国ということもあり、やはり国産ブランド志向も強い。その一方で牙城を崩そうとする黒船ブランドも多く、アメリカや欧州のバイクメーカーもこぞって日本のバイクマーケットに参入している。そのような中、今注目されているバイクブランドがある。それはタイ王国の『GPX』だ。

そもそもタイは世界有数のバイクマーケット大国としても知られており、日常の移動手段として老若男女問わずバイクを使用している。日本メーカーも古くから現地工場を設け生産を行ってきたこともあり日本のバイク業界とも関わりの深い国でもある。GPXはそのような土壌であるタイで生まれたバイクブランドであり、日本でも8年ほど前から輸入販売が開始されている。認知度はまだまだ高いとは言い難いが、着実にユーザーを増やしており、現在では年間約700台もの台数が販売されている。

GPXの魅力はなんといっても国産ブランドとは一線を画するデザイン性と、手を出しやすい価格帯でありながらしっかりとした質感を持っているというコストパフォーマンスだ。購入したユーザーは高い満足度を評価している。ただ、やはり海外ブランドと聞くと、故障やアフターサービスなどの心配をする人も多いと思う。そこで今回は、『GPXジャパン』の代表を務める月木康人さんと、GPX専売店であり日本で最もGPXの車両を販売している『GPX千葉(モトショップ クロニクル)』代表の山口雅史さんに、GPXが生み出すバイクのことや、実際にオーナーになる際の注意点などの話を伺うことにした。


北海道から沖縄まで、全国に30もの取り扱い店舗(協力店を含む)があるGPX。各都道府県1店舗の販売店設置を目指している。今回取材で伺ったGPX千葉は現在日本で唯一のGPX専売店。販売台数も日本一を誇り、近々新店をオープンする予定だ。

「GPXはどんなブランドなのですか?」

GPXの輸入販売元であるGPXジャパンの月木代表と、GPX千葉の山口代表にまずは、GPXとはどのような企業であるのかを訊ねることから始めた。

「GPXは2007年に設立したタイのバイクメーカーです。元々はATVの開発製造などを行っていたのですが、現在では125、200、250などの小型バイクを手掛けており、タイ国内ではシェアナンバーワンを誇るブランドにまで成長しました。海外展開は日本の他に、香港、マレーシア、カンボジア、バングラディッシュなどで販売されています。日本においては8年前にホッパー125の輸入販売を開始し、4年前にGPXジャパンを設立、現在はフルカウルスポーツモデルのデーモンGR200Rと、ネオクラシックモデルのレジェンドシリーズを中心に展開しています。」(GPXジャパン月木代表)

「元々モトショップ クロニクルでは様々なメーカーのバイクを取り扱っていたのですが、GPXジャパンができてディーラーを募集しているということを聞き、せっかくならば専売店としてチャレンジしてみようと考えてGPX千葉を立ち上げました。バイクそのものがカッコイイですし、作りも良いので将来的に伸びてゆくブランドだと直感したのです。数多く取り扱っていますが大きなトラブルが出たことはありませんし、3年間もしくは走行3万キロという長い保証制度や、独自のロードサービスもあるので、ユーザーには安心してお乗りいただいています。“ヒトとは違う個性的なバイク”として支持をされており、女性オーナーが多いのも特徴だと思います」(GPX千葉山口代表)

カスタムやメンテナンスなど、アフターケアについて

通勤通学をはじめとした日常の移動手段としてだけでなく、ロングツーリングやカスタマイズなど、バイクライフには様々なスタイルがある。GPXではバイク遊びの幅を広げることはできるのか、そしてメンテナンス時のパーツ供給体制などはどうなっているのか。

「GPXを求められるユーザーは様々で、免許を取って初めてのバイクとして選んでいただける方も多いですし、ある程度ご自分のバイクライフやスタイルをイメージできている方も多いように思います。例えばネオクラシック系のレジェンドシリーズでは、サドルバッグなどを自分で装着したり、デーモンGR200Rではライトカスタムを楽しむ方などもいらっしゃいます。カスタムパーツは国内ではまだ少ないのですが、原産国であるタイのマーケットでは多数のカスタムパーツが販売されていますし、それらを個人輸入し活用しているユーザーも多いです。皆さん一般的なバイクと同じかそれ以上に楽しまれていると思いますよ。
それと消耗部品をはじめとしたメンテナンスパーツですが、しっかりとした管理体制で用意させていただいているので安心して乗っていただけると思います。ただ現在コロナ禍の影響により、コンテナと船便不足により入荷が遅れておりますので、通常より納期が多めに掛かります。しかし日本国内で在庫している分には即納が可能です。ガンガン使うタイの土地柄なのかもしれないですが、頑丈に作られているので耐久性は高いですね。メカニカル面も難しいことはないので、一般的な整備ができるバイクショップであればメンテナンスも行えますし、購入に関しても最寄りのバイクショップを通じてGPX販売ディーラーやGPXジャパンへご連絡いただけるとスムーズです」(GPXジャパン月木代表)

2022年春の新作、レジェンド250ブライトン。クラシックなスタイリングに、高性能パーツを付け加えたスペシャルモデルだ。低回転から力強い並列2気筒エンジンで、ビギナーでも扱いやすい。



タイにある生産工場。古くから国産メーカーの工場などがあったタイでは、バイクやクルマの生産能力が高いことでも知られている。タイも新型コロナウイルスの影響を受けており、しばしば生産ラインを止めることがあるそうだが、それでも順調に日本国内に送り届けられてくる。

新車購入から3年間または走行距離3万キロまでと、長く設定された保証制度もGPXの魅力。初期不良はもちろん、長く付き合うためのサポート体制がしっかりと用意されている。さらにロードサービスもあるので出先でのトラブルにも対応してくれる。


GPX千葉では海外から取り寄せたカスタムパーツの販売や取り付けを行っているほか、車両専用の交換部品も多数ストックしている。実際に取り扱う立場としても、トラブルや不安の少ないバイクだと言うことだ。



ニューモデルのデーモンGR200R 4バルブはとてもデザイン性が高く注目度も抜群。精悍なフロントマスクや、赤く塗装されたエンジンケースなど、ライバルとは異なる雰囲気のスタイリングを持つ。欧州のデザイナーを迎え入れているとのことだ。



ベストセラーモデルであるレジェンド250。考えてみるとこのクラスにおいて、丸型ヘッドライトのネオクラシックバイクで新車購入できるモデルは限られている。オーソドックスなスタイリングなので長く付き合える一台だ。また、ローダウン仕様にカスタムすることも可能だ。

今だからこそGPXを楽しむべき!

月木さんと山口さんは、そろってGPXファンの輪をより一層広げてゆきたいと話してくれた。GR200Rのレンタル車両を使ったワンメイクレースイベントを開催しているほか、GPX千葉ではGPX俱楽部というコミュニティも立ち上げられている。私は仕事柄様々なバイクに触れるのだが、その中でGPXは他のどれとも異なる位置づけにいると思う。国産ブランド的なしっかりとした製造、さらにはデザイン性の高さ、そして手が届く価格帯。エントリー層を広げることにとても有益なモデルラインナップであるし、エキスパートやセカンドバイクなどとしても良いだろう。

これからさらに多くのGPXをストリートで見かけるようになることは確実。その波にいち早く乗るには、いまがチャンスなのかもしれない。

INFORMATION

住所/大阪府貝塚市木積3654-2
電話/050-1746-2535
営業時間/8:00~17:00

タイで生まれた二輪車メーカーGPXの日本総代理店。GPXは国産メーカーでは少ない150ccや200ccといった排気量のモデルを多くラインナップしており、日本でのシェアを着実に拡大してきている。2021年現在、全国30店舗での販売網を整備。