
ツーリングに行くときはしっかり胸や膝にプロテクターをつけて、ブーツやグローブで万が一の怪我に備えるライダーは多いだろう。しかし、毎日の通勤や通学で同じようにしっかり装備を固めている人はどれほどいるだろうか。
だが、実はバイクの交通死亡事故の20%以上が都内で起きているのだ。
それというのも都内をはじめとする都心部はツーリング先に比べて圧倒的に歩行者やクルマが多く、予期せぬ対応を求められたり、自分が気をつけていてももらい事故が起きたりするからだ。特に新型コロナウイルスの流行が始まってからは、電車の密を避けてバイクや自転車を通勤手段に使う人が増えていたり、飲食店などの配達手段にバイクや自転車に乗りはじめた人が溢れている。事実、二輪の教習所は大混雑しており、入所するのに順番待ちが発生する勢いで、バイクの販売台数も増加中だという。つまり、都内に限らず地方でも、いま街中には免許を取り立ての初心者ライダーがたくさん走っているのだ。
どんなに腕に自信のあるベテランライダーでも、死角からいきなり突っ込まれては防ぎようがないだろう。特にバイクの死亡事故の致命傷となった傷部位で一番多いのはヘルメットの脱落などによる頭部で35.7%、その次に多いのが胸部で32.1%となっている(令和元年都内調べ)。日本を代表するバイクレーサーであり、あのバレンティーノ・ロッシと肩を並べるレジェンドライダー、ノリックこと阿部典史でさえ、公道での交通事故で命を落としているのだ。
いまヘルメットを被らないでバイクに乗っているライダーはいない。それは1965年にバイクのヘルメット着用が義務化(原付は1986年)されたからだ。逆に言うとそれ以前はノーヘルでバイクに乗っているライダーが巷に溢れていた。いま考えるとあまりに危なくて信じられないだろう。胸部プロテクターやエアバッグも今は義務化されていないだけで、数年先、数十年先には義務化され、当たり前のように全員が装着している時代がやってくるかもしれないのだ。
残念ながら死亡事故に遭遇する確率をゼロにすることはできない。バイクに乗っている限り宿命とも言えるものだ。それは大型バイクだろうと原付だろうとスクーターだろうと同じこと。
しかし、その確率をゼロに近づけることはできる。
それがフルフェイスのヘルメットであり、胸部プロテクターであり、バイク用エアバッグなのだ。
ユニセックスタイプでXSサイズからラインナップし、レディースにも対応している。さすがイタリアメーカーだけあってデザイン性も高いのでオシャレに着こなせる。
これまでバイク用エアバッグと言えば「高い・重い・ダサい」という印象で、とてもじゃないが、現実的なものではなかった。しかし、このアルパインスターズから発売したTECH-AIR®5はインナータイプなので、いつものジャケットの下に着るだけ(胸囲に4cmの隙間が必要)。さらに3つの加速度センサーと3つのジャイロセンサーによるワイヤレスの完全独立タイプで、とっても手軽なのだ。
ジャケットを着て、胸部に配置されたアルパインスターズのロゴ入りマグネットフラップを止めると、エアバッグシステムが起動する。つまり、きちんと装着さえしていれば、うっかり電源を入れて忘れて肝心の事故の時に作動しない……などということもない。
万が一の事故の際には6つのセンサーがその動きを感知して、20〜40/1000秒でエアバッグが展開。胸部・背中・肩・上腕部・脇腹を保護してくれる。さらにエアバッグが開いてから5秒経つと自動で収縮が始まるという仕組みだ。ただし、エアバッグは突起物への耐性は弱く、ガラス片や木の枝などの突起物は貫通してしまうことがあるため、胸部プロテクターとの併用がオススメだ(背部プロテクターはエアバッグに装着されている)。
alpinestars
TECH-AIR®5
¥89,900(税抜)
サイズ:XS〜4XL
インナージャケット内に格納されたエアバッグは、胸部、背中、肩、上腕部、脇腹まで広範囲に及ぶ保護範囲を実現。
背中のパネル内に2本のボンベやバッテリーなどを格納。充電はmicroUSB、4時間でフル充電になり、約30時間稼働できるため、1泊2日のようなロングツーリングでも安心だ。
バッテリー残量はジッパー下部付近にあるインジケーターで確認できる。8時間以上稼働可能な状態が緑ランプ、4〜8時間で黄色、4時間以下で赤と3段階で知らせてくれる。
スマートフォンのアプリと連携することで、より細かいバッテリー残量を確認できるほか、走行奇跡記録や平均速度表示など旅の記録にも役立ってくれる。
TECH-AIR®5はバイク専用エアバッグです。使用中にシステムが
検出および/または受信した衝撃、動きにより、可能性は低いものの、
クラッシュ事象がなくてもシステムが展開する場合があります。
これは商品の不具合ではございません。
TECH-AIRエアバッグシステムの目的は、起こりうるあらゆる危険な
状況からライダーを護ることであり、 搭載するアルゴリズムが複雑で
繊細なものであること、またそれが監視し続ける状況が多様であるため「ライディング(バイクに乗る)」以外の行動(歩行を含む) の中での
エアバッグ展開は完全に取り除くことはできません。
無用な発動を抑制するためにも、歩行中などオートバイに乗っていないときは必ずフロントフラップを開いてシステムをオフにしてください。(電源を切ってください)
TECH-AIR®5はあくまで公道用として作られているが、アルパインスターズのエアバッグシステムはMotoGPをはじめ、多くのレースでトップライダーに愛用されている。それこそ、誰もが知っているMotoGP王者マルク・マルケスも使っているほどだ。そんなMotoGPをはじめ、ダカール・ラリー、さらに国内で開催されている全日本ロードレースでも18歳以下に義務化されているほど、エアバッグはクラッシュ時に命を守ってくれる重要なプロテクターなのだ。
レース用のタイプは2本のボンベを搭載しており、エアバッグを膨らます時に1本づつ使用し、連続で2回使うことができるのだが、このTECH-AIR®5は2本のボンベを1回で使うことで、レース用よりも早く展開することを可能にしているとのこと。1度展開してもガスカートリッジの交換やジャケットの清掃などメンテナンスを行うことで再び使うことができるのもポイントだ。
もちろん、だいぶこなれたとはいえ、価格は決して安くはない。しかし、頚椎に致命傷を負えば命に関わるし、命は助かったとしても二度とバイクに乗れない身体になってしまうこともある。そしてそれは公道でバイクに乗る以上、テクニックでは100%回避することはできないのだ。決して「自分だけは大丈夫」と思わず、大切な家族や友人を悲しませないためにも、装着を検討してみてほしい。
さらに現在、バイク専用写真共有SNSモトクルとのコラボキャンペーンを実施中。クイズ・アンケートに答えると抽選でマルク・マルケスのサイン入りジャケット「RIO HONDO TECH SHELL」を1名様に、MM93 NECK TUBE ワンサイズを10名様にプレゼント!