掲載日:2024年12月25日 プロが造るカスタム
取材協力/LOTAUS 取材・写真・文/ガスグラフィックス
鮮やかなキャンディブルーが目を引くこのスズキ・スカイウェイブは、2002年に登場した2代目のCJ43型だ。リアの4輪化をする際にエンジンが流用される人気車種だが、この車両はエンジンスワップ車両ではなく、本来のCJ43型そのものである。ノーマルではフロントのデザインが重たい印象があったが、チョップフェイスといった秀逸なデザインのエアロがたくさん登場したことで、エアロ装着とロー&ロングでまとめれば、ご覧の通りの重厚感あるスタイルが完成するのだ。
まずキャンディブルーを使ったラップペイントと、各所に施されたピンストライプ。この雰囲気だけで、この車両は圧倒的な存在感を醸し出している。ラップペイントとは、料理用のラップを活用した不規則性の模様を楽しむカスタムペイントの一種で、ビッグスクーターの世界ではかなり流行したペイント技術だ。これもアメリカのカスタム文化から輸入されたもので、一時期はオールペイントの王道技だったのは間違いない。
そして、次に着目したいのは、カワサキH2用純正マフラーを使ったサイレンサーと、FRPのままで着座位置の保持を意識したオリジナルスタイルのシートデザインだ。どちらも角が際立つ独特な形状をしているが、このボリューム感が予想以上にCJ43型スカイウェイブに合っているのだ。製作したロータスが得意とする前後4輪用ホイール装着による14インチ化と、エアサス着地仕様のためのロングホイールベースなど、安心する定番カスタムにこういった独創性をプラスする。老舗プロショップのセンスは、こういう細部に表れるものだと実感した1台だった。
ボリュームあるエアロデザインは、大柄な2代目スカイウェイブにピッタリのデザイン。ワイド感が強調されたサイドエアロは、貴重なVIP沖縄製だ。
ロータスと言えばこの14インチホイールのイメージが強いが、H2用マフラー流用は斬新。トップモスト製リアテールのエッジ感にもピッタリな雰囲気を醸し出している。
バックレスト形状を追加したFRPシート。今までは凹凸のないフラットタイプが一般的だったが、こういった造形と雰囲気を馴染ませるエッジのボカシペイントといった妙技に注目したい。
ピンストライプは随所に施されている。数が多くなればなるほど、逆にそのバランス感に苦労するものだが、このスカイウェイブは美しく配置されているのが印象的だった。
オーディオボードを使ってスピーカーを増設し、インナーカウル部には派手なラップペイントが施されている。ペイントでメリハリをつけるための技術としても、センス次第でいろいろな応用が効く技だ。
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