掲載日:2024年11月13日 プロが造るカスタム
取材協力/LOTAUS
取材・写真・文/ガスグラフィックス
埼玉県桶川市で活動するバイクショップロータスは、激動のビッグスクーターブームを生き残った数少ない専門店のひとつだ。今回紹介するヤマハ・マジェスティは、当時発売されていた専門誌「SCOOTER TRIBE」編集部が主催するカスタムコンテスト、2009年度開催の「RAGE(レイジ)」で発表された同店の意欲作。注目されていたボルトオンパーツ、マッドスピード製マッドポッドを使ったリア4輪ホイール化と共に、全面エアブラシによるスカルデザインで注目された1台だった。プロショップ製作のデモ車としての展示だったためコンテストには不参加でアワードの対象にはならなかったが、イベント当日は多くの来場者からの熱い視線を集めたのは言うまでもない。
その有名車両が、時を経てリニューアルを敢行した。ひとつはエアロで、当時はフリーダム製チョップフェイスを装着していたが、現在はフロント、サイド、リア周辺をロータスオリジナルのVOGUEシリーズで統一し、ワイドなスタイルを獲得。そして、もうひとつが、あの当時では4D9マジェスティでは誰も実現できなかった、スズキ・スカイウェイブ(CJ43型)エンジンへのスワップを敢行したことだ。ヤマハとスズキというメーカーや車両の違いがあるため、電装系をしっかりとまとめないとエンジン始動すらできない。今では当たり前のように聞こえるエンジンスワップ技だが、そのほとんどがヤマハ・マジェスティ(2代目)をベースとしたもの。そこでロータスは、4D9マジェスティとCJ43スカイウェイブを組み合わせることに挑戦し、実際に完成させたことが重要。しかも、同社製エアロ装着で得たボディのワイド感に合わせて、前後に4輪ホイール装着し完全なるリニューアルを完成させたのだ。
派手な外装や足回りに目を奪われそうになるが、ビッグスクーターのカスタムには、目に見えない電装系の仕上げにも技術力が必要。これが実現できるのがプロショップであり、ブーム終焉後もロータスが専門店として生き残り続ける大きな理由なのだ。
ロータスのエアロ、VOGUEシリーズはワイドデザインが特徴。ノーマルの縦長ヘッドライトを小型二眼へと変更し、チョップドタイプのため低さも獲得。そこに車格以上のワイド感が得られるため、4D9マジェ乗り必見のアイテムだ。
リアカウルもスポイラーと一体化されたデザインが魅力のVOGUEシリーズだ。14インチ10Jというワイドなホイールを装着しても見劣りしない幅広さが魅力。
ホイールはワーク製エクイップ。シャープなスポークデザインは、スクーターユーザーにも大人気。マフラーはヨシムラ製他車種用を流用している。
フロントホイールもワーク製エクイップ。ブレンボの赤キャリパーを装着することで、注目度も集めている。インナーやアンダーなども含めてエアブラシでスカルが描かれているのが分かる。
ハンドルは同店オリジナルのセパレートハンドル仕様。左右ブレーキレバーの造形は、ボディのファイヤーパターンに合わせて、炎の形状でデザインした。
FRPフラットシートベースを使って、表皮をブラックのエナメル仕様へと変更。クッション性能はもちろんだがルックスにもこだわるロータスは、ボタン部にスワロフスキーを使用。きらりと光るボタンは、光の角度によって色味が変わる。
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