掲載日:2024年10月23日 プロが造るカスタム
取材協力/LOTAUS
取材・写真・文/ガスグラフィックス
車高だけではなく、車体全体の高さを抑えてまとめるのも、ビッグスクーターならではのカスタムスタイルだ。その低さの表現方法として、メーター移植が大前提のチョップドフロントフェイス化とFRPフラットシートが挙げられる。このさりげなくラメが散りばめられた赤いマジェスティCも正にそのような1台。しかも、この車両にはブーム最盛期に流行したGTウイングと、憧れのロックスターを描いたエアブラシペイントを追加。その結果、究極のロースタイルと懐かしのパーツの融合という試みが見られるのが特徴だ。
フロントフェイスには、この車両を製作したロータスのオリジナルエアロ、スーパーローフェイスが選ばれた。この商品名を読めば分かるように、全体的な低さを追求した究極のデザインであることは理解できるはず。そして、シートも同店のワンオフによるFRPシートを採用。リアカウルとの一体感も含めて、視覚的に絶対的な低さを追求している。
そして、このマジェスティCのもうひとつのポイントが、apr製ビッグフットキットを使用していることだ。これは、スズキ・スカイウェイブ(CJ43)のエンジンを使わずして、マジェスティCやホンダ・フォルツァ(MF08)に4輪ホイール装着を可能とした画期的な製品だった。しかも、ロータスはサスペンション本体を車体下部へと移植するインナーサス加工を施すことで、さらなるロングホイールベース化も実現した。定番化したローフォルムスタイルが一味異なる雰囲気に仕上がっているのは、GTウイングやビッグフットといった往年の人気パーツ流用というアイデアが効いている証拠だ。
低さだけではなく、細い悪目も獲得できるロータスのオリジナルエアロ、スーパーローフェイス。メーター移設が必要な製品だが、ビッグスクーター特有の顔面回りの腰高感を解消してくれる優れもの。
ノーマルメーターを取り外し、代わりに4連メーターをワンオフにて装着。エースウェルの多機能メーターと、オートゲージの電圧、水温、タコメーターを装備した。
使用した商品それぞれに特徴があり、印象的なビジュアルが完成したリア周り。スポコン系が流行した時代に重宝されたGTウイングであるが、現代のローフォルムスタイルへの組み合わせは珍しい。ロータス製マッチポンプサイレンサーやビッグフットを使って装着したリア4輪ホイールなど、個性的なパーツばかりが使用されている。
フラットシートにはオーナーさんが敬愛する矢沢永吉のエアブラシとロゴが入る。フラットシート化し、FRPのままで塗装面積を増やすことで、このような主張ができるのもビッグスクーターならでは。
ハンドルはセパレートハンドルを装着。各部メッキパーツやオーディオ、モニター、ステップボードなど、昔から人気のカスタムが施されている。
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