掲載日:2021年09月08日 プロが造るカスタム
取材協力/TOP MOST
取材・写真・文/ガスグラフィックス
2020年から広がってしまったコロナパンデミックの影響で、様々なショーイベントが休止や延期に追い込まれた。2021年となった現在もまだまだコロナ禍は終息しないが、徹底した感染対策を実施することで少しずつではあるが人気のイベントが再開し、さらには新しいイベントが始まりつつある。その中で、ビッグスクーター界でも、「Calm」という新しいバイクのオールジャンルドレスアップイベントが始まり、少しずつ業界活性化の動きが再び見えてきた。今回は、結果的には主要首都圏の緊急事態宣言により参加することを断念したが、その「Calm」に参加予定だったマジェスティCを紹介したい。
スタイル的には、定番中の定番であるリア4輪化を施したロー&ロングスタイルだ。エンジンはスズキ・スカイウェイブ(CJ43)に換装することで4輪ホイールを選択。エアロはズーム&トップモストという老舗のメーカーミックスでまとめたフロントと対照的に、流行中のゴッティ製ワイドリアカウルを装着することで、極太4輪と車体との幅広感のバランスを調整。14インチホイール&タイヤの厚み分だけを延長させたロングホイールベースのバランス感覚は、ビッグスクーター業界の老舗のひとつ、トップモストならではの作品だ。
しかし、この定番スタイルを実現した各パーツの選択眼こそが同店の真骨頂である。詳細は下記にて紹介するが、全盛期に誕生し多くのユーザーに支持された製品から現代でも人気のアイテムまで、それらを巧みにバランスさせたその情報と技術の蓄積。車両オーナーの希望をかなえつつ、しっかりとまとめあげるセンスがプロショップの証明である。賞レースに参加するかどうかは別としても、同じ趣味を持つユーザーから羨望の眼差しで見られる、こだわりが溢れたマジェCであることは間違いない。
悪目人気を象徴した時代に生まれたズーム製チョップフェイス。ほんのわずかだがノーマルウィンカー部が露出しているのがポイント。サイドエアロもブーム最盛期の一翼を担ったトップモスト製の超人気商品で、スピーカーもセット済み。ホイールは当時メーカー純正オプションとしてワイズギアより発売された13インチホイール。このディッシュデザインが懐かしい。
菱形のエッジが印象的なホイールは、ビルボレーシング製リバージュという希少品。煌びやかになり過ぎないリムとグレーの車体カラーとのマッチングも抜群だ。タイヤは、最近の4輪化では定番品となったCP2000。今までの人気品、トーヨータイヤのプロクセスが廃盤となってしまったので、同サイズで復刻されたこのタイヤが、今後の主力商品となる。
サイレンサー本体からエンドまで、絶妙なテーパー形状とサイズ感が人気のトップモスト製兄管(アニカン)。車両を真横から見ると、リアスポイラー、リアサイドアンダーカウルに合わせてエンド部の位置関係をフィッティングさせたことと、実用性も重視してマフラーステーも採用していることに注目したい。
ハードスタイルに欠かせないFRPシートはトップモスト製。乗り心地を求めてはいけない、ルックス最重要視のドレスアップアイテム。ボディ同色とし一体感をアップし、ゴッティ製リアカウル&アンダーカウルとの相性も抜群。単調にならないように描かれたシンプルなピンストライプが特徴的。
リアサスはTMAX純正品を流用。通常のサスペンションとは逆の動きをするため、ロー&ロングを重視したスタイルを作るためには、その構造や作動環境の問題を改善してくれる目からウロコなアイデア技。
セパレートハンドルもズーム製。ラインナップがタイプ1からタイプ3の3種類存在し、この車両はハンドルポジションがやや前傾気味になるタイプ1を選択。ハンドル幅は絞り気味で、スイッチボックスなどをフレームやホイールと同じライトブルーで統一した。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!