掲載日:2018年08月29日 プロが造るカスタム
取材協力/弥生
取材・写真・文/ガスグラフィックス
2008年に発売された通称“08J”と呼ばれるIII型TMAXは、中古車の台数も多いため、比較的リーズナブルな価格でベース車両を手に入れやすい。I型、II型から進化したダイキャストアルミ製フレームや前後15インチタイヤの採用。それに合わせて、キャスター角やトレール量などを変更したことで、直進安定性や旋回性が向上し、その結果、初代から受け継がれるスポーティーなスクーターとしての魅力がさらに増加している。それがゆえに、この進化を理解しているTMAXファンからは根強い人気があるのだ。
しかも、この車両はヤマハ好きにとっては永遠の憧れとも言える、レッド&ホワイトのストロボカラーをまとっている。オンロード、オフロード問わず、ヤマハが残してきた数々のレース活動の栄光は、このカラーリングと共にあったと言っても過言ではない。そのため、TMAXファンだけではなく、多くのヤマハファンにこのカラーリングは支持されている。
III型TMAXのアニバーサリーカラーは、ヤマハのロードレース世界選手権参戦50周年記念となる2011年に発売されたモデルだ。期間限定受注生産モデルのため、とても貴重な1台である。そのため、この車両のコンセプトも「アニバーサリーカラーのスタイルを崩さない」というもの。
外装の色はもちろんだが、イメージが大きく変わってしまうエアロパーツの装着は控え、その代わりに弥生製のカーボンボディパーツを随所に活用。レーシーなルックスを獲得しつつ、この車両本来の美しさをワンランク上げるための仕様に仕上げられた。
カーボンパーツを多用するのは、ビジュアル的にレーシーに見せるための手法として、最も簡単であり定番の技だ。しかし、この車両に関しては見た目だけではなく、USヨシムラ製マフラーや、オーバー製GP-TENホイールといった性能と機能美が両立されたパーツを要所にセレクトしたことがポイント。ノーマルのルックスは崩さずにレーシーな美しさを追求する。そんなさり気ないスタイルは、TMAXだから似合うのだ。
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