掲載日:2019年05月12日 試乗インプレ・レビュー
写真/井上 演 取材・文/佐賀山敏行
YAMAHA TRICITY155
2016年末にヤマハ独自のフロント二輪機構「LMW(リーニング・マルチ・ホイール」を搭載して登場したトリシティ155。先に登場した125の単なる排気量拡大版ではなく、フットスペースを広く取るなど専用装備を施し、より長い距離を快適に走れるモデルとして、通勤からツーリングライダーまで、幅広い層に支持されている。
登場から約2年半が経ち、今年3月に初のマイナーチェンジを敢行。シート高を従来よりも15mm低くし、シート形状も変更、フィット感を高めたという。こうして足つき性と乗降性を向上させた新型トリシティ155……あらためて、その魅力を掘り下げていきたい。
フロントに二輪を擁した独特のスタイリングがトリシティ155最大の特徴。もちろんこれは見た目のインパクトを狙ったものではなく、これまでのスクーターやモーターサイクルにはない特性……安定した走りや高い制動安定性を実現するためである。
「LMW」と名付けられたこの機構は、「パラレルグラムリンク」と「片持ちテレスコピックサスペンション」からなる。前者はコーナリング時に車体とフロントホイールを同じ角度に保ち、一般的なモーターサイクルと同じようにリーンさせられる機能。後者はスポーティーな走行感覚や軽快感を生み出し、フロント二輪を忘れさせるほどの自然な乗り味となっている。
インパクトあるフロントビューに加え、燃費性能と走りの楽しさを両立した155ccの「BLUE CORE」エンジンや三輪独立制御のABSなど、トリシティ155は先進装備に溢れた1台。次世代のスクーターと呼ぶにふさわしいモデルだといえるだろう。
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