2008年にフルモデルチェンジされたばかりのフォルツァは、今回の5台の中では最後発となるため装備の充実が目立ちます。ゴルフクラブなどの長尺モノが入る63Lのシート下収納と、通行券や携帯電話どころか500mlのペットボトルもOKなフロントコンパートメントを装備。レインウェアをはじめ通勤・通学で必要なアイテムを簡単に収納できます。さらなる快適装備としては、メーカー出荷オプションとして、すべてのグレードにビルトインタイプのオーディオパッケージを設定。このオーディオはバイク用に専用設計されたもので、指向性スピーカーやライダーのヘルメット形状にあわせて最適な音質を選択できるヘルメットイコライザーが採用されています。収納だけではなく快適性でも充実の1台と言えるでしょう。
今やビッグスクーターの代名詞的存在のマジェスティ。2007年にはモデルチェンジを受け、装備面が大幅に見直されました。特に注目したいのはシート下収納スペースへのアクセス方法。通常はどちらかのヒンジで開閉するが、マジェスティはフロントシートとリアシートが観音開き仕様です。片側ヒンジより開口部が大きくなるため、荷物が収納しやすくなっています。フロントにも3ヶ所の収納ボックスが備えられており、うち2つはボタンでワンタッチ開閉が可能。フロント側一ヶ所だけでも、500mlのペットボトルを4本も収納できます。前後あわせるとトップクラスの積載性となり、毎日の通勤通学からツーリングまで荷物の積載に悩まされることはまずありません。この使いやすさは、さすがマジェスティといったところです。
週末のタンデムクルージングを楽しむことを主眼にすえたマグザムの収納容量は、他のモデルにくらべて少し控えめ。シート下収納の容量はヘルメット+α程度となります。ただ、リアにはクルマのようなトランクがついており、そこに荷物を収納可能。よほど大きくなければ大抵のものが収納可能で、日常の使用で不都合を感じることはあまりありません。むしろ、マグザムで注目したいのはシート高の低さ。655mmは驚異的な数値で、ストップ&ゴーの多い街中でも足元や取り回しに不安がなく、足つき不良による立ちゴケなどのストレスから開放されたライディングを楽しめます。また、他車ではオプションの場合が多いバックレスト類も標準で装着されており、クルージングバイクとしての快適性・装備充実度はかなりのものです。
残念ながら今年で生産終了となってしまったグランドマジェスティ250だが、使いやすいビッグスクーターとしての実力はなかなかのものです。2分割タイプのフロントコンパートメントはレインウェア・小物収納には十分な容量で、60Lのシート下収納スペースは、フルフェイスヘルメットにA3サイズのアタッシュケースを入れても余裕の広さ。スマートキーこそないものの、付属のリモコンでアンサーバック機能とシートロック解除は利用可能です。大容量、という点では燃料タンクの大きさも見逃せなません。一般的なモデルは12リッターですが、グランドマジェスティは14リットルの容量を誇ります。車格やホイールサイズも大きめに設定されているため、ツーリングのお供としてもオススメできる1台です。
5車種の中で最もパワフルな水冷DOHC単気筒エンジンを搭載したビッグスクーター、スカイウェイブ250。装備面でもキラリと光るポイントが多いモデルです。フロント上部の収納はハンドルに接触しないように横にスライドして開くようになっている他、大容量のシート下収納の左右サイド部に、工具や書類をいれるための小物入れを設置。また、ステップ部分は足元付近を絞り込んだ形状になっており、数値から想像する以上に良好な足つき性を実現しています。キーレスエントリー用のリモコンも標準で2個付属しており、ユーザーの利便性に対しても配慮。カタログ数値だけではない、実際に即した使いやすさがスカイウェイブ250の美点と言えるだろう。
ビッグスクーターで
便利なバイクライフ
バイクという乗り物はどうしてもパワーなどのスペックに目がいきやすいですが、多くのバイクが日常生活でも使われていることを考えれば、「使いやすさ」も重要なポイントであるはずです。その視点で見れば、ビッグスクーターはまさに最適なカテゴリ。バイクの利便性に、余裕ある収納や快適な装備をプラスしたビッグスクーターは、きっとバイクライフをもっと豊かにしてくれます。今回とりあげた5車種はどれも使いやすさで定評のあるモデル。気になる1台を見つけたら、是非バイクショップやショールームで実際の使い勝手をチェックしてみてください。