
カスタムの分野としては「ニュースクールチョッパー」だ。古めかしいダークなイメージのオールドスクール系とは相反する派手なイメージ。ハイパワーで爆発的な加速を生み出す高性能なエンジンに、剛性の高いシャーシを組み合わせ、ライダーのファッションさえもコーディネートを要求してくる現代のチョッパーである。
後輪にワイドタイヤを装着することが前提の、このようなカスタムバイクをゼロから製作するとなると、どれほどの予算が必要になるのかユーザーは見当もつかないし、その製作期間は膨大な時間を要することになる。
そこで部品屋K&Wは、数多くのカスタムを製作してきた実績から、たとえばアメリカのショーに出品されていたモデルや、有名無名のビルダーが製作したカスタムバイクの中から、実際に公道走行可能な個体を厳選して輸入販売するというプロジェクトを立ち上げたのだ。
具体的に公道走行可能な状態というのは、フレーミングとホイールワーク。つまり、前輪の取り付け位置とサスペンショとホイールの関係を示すトレール量が適切であることが重要で、走ることを前提としていない完全なるショーモデルは、トレールの数値が適正値から逸脱していることも多い。トレール量が適正値ならば、どんなロングフォークチョッパーでも取り扱いが楽で、楽しいバイクライフが送れるということなのだ。
個性的なスタイルと乗りやすさを両立したニュースクールチョッパーの輸入販売。ストックされたカスタムバイクは、ショップで実際に見ることができるし、その個体をベースに、さらにカスタムを進めることも可能である。もちろんストックのままでも、公認車検を取得し、新車登録可能なクオリティを持っているものばかりなのだ。
かなりのロングフォークだが、ハンドル位置は低くフォワードコントロールとなるステップ位置から少し前傾となるライディングフォームは、ストリートを快走するには抜群のフットワークを見せそうだ。
全体のシルエットはごくスタンダードで、スポークホイールを採用していることから、ややクラシカルな印象も受ける。シンプルに乗りたいユーザーには大きな魅力のあるスタイルなのではないだろうか。(価格409万9,400円・税込)
エンジンはレブテック製のコンプリート。排気量は1,640ccでキャブレターはミクニのHSRを装着する。ミッションは5速。オープンプライマリーは、BDLである。
フロントもリアも60本のスポークで構成したホイール。リアはサイズ240/40-18のワイドタイヤを装着。
ガソリンタンクはウエストコーストチョッパーズのパーツを使用し、フレイムカラーにカスタムペインされている。低くセッティングされているハンドルバーは、ワイドトラックバーを天地逆に装着されているようだ。
サイドビューから受ける印象は、極めてクラシカルなオールドスクール系のチョッパー。フロントフォークは繊細なイメージのスプリンガーでスポークホイールを装着。そして緩やかなカーブを描くリジッドフレームが印象的である。
逆サイドを後輪側から見ると、一気にそのイメージは変わる。リアタイヤは300mm幅のラジアルが装着されていて、その迫力は他を圧倒する。鮮やかなフレイムカラーも印象的なカスタムは、ジェリー・コビントン氏の作品だ(価格498万円・税込)。
エンジンは排気量1,868ccのTP PRC VENT製。キャブレターはミクニのHSRを装着。エアークリーナーはワンオフ製作だ。ミッションはBAKERの5速で、ライトサイドドライブ化してある。
リアホイールはサイズ300/35-18の超ワイドタイヤを装着。ワイド化で前後のホイールラインを出す為に、車体右側駆動に変更されている。そしてブレーキとスプロケットを兼ねたスプローター仕様でもある。
外装はすべてワンオフ製作されたものばかりで、ガソリンタンクももちろんワンオフ。フレイムスカラーにピンストライプをあしらった、美しいしあがりである。ハンドルバーは、クルーザーぽい超ワイドバーを取り付けている。
今回紹介するカスタムバイクの中でも、飛び抜けて個性的なデザインを有するこのモデルは、レッドネックエンジニアリングが製作したショーモデルである。フレームや外装はもちろんすべてワンオフ製作。極めて低い乗車位置なのがわかる。
大きく湾曲したリジッドフレームにロングフォークを装着。かなり大柄な車体だが、トリプルツリーをレイクさせてトレールの適正値を出してあるので、ハンドリングは極めて良好だ。ニュースクールチョッパーの芸術的な作品である(価格540万円・税込)。
エンジンはレブテック製。排気量は1,800ccである。キャブレターはミクニのHSRを装着し、エアーファンネル仕様となっている。プライマリーはBDL製。
ホイールはRedneck製。タイヤサイズは280/35-18で、リアからのスタイリングはかなりの迫力。リアフェンダー内にテールライトが仕込まれているのが分かるだろうか。
まるでフレームとガソリンタンクが一体化されているかのようなデザインだが、もちろん分割可能である。ハンドルバーもワンオフ製作されたもの。トップブリッジにはデジタルメーターを装着する。
リアサスペンションを装備する、いわゆるソフテイルスタイルのフレームにスムージングされたハイテクフロントフォークを装着したカスタム。一見ソリッドカラーに見えるが、微妙な色彩でフレイムスデザインとなっている。
全体的にボディラインのスムージングがされたシルエットは、とてもシンプルなイメージ。前後ホイールにはPM製のレネゲードを採用して現代的なイメージを演出している。エンジンはS&S製である。
フロントフォークからトリプルツリー、そしてハンドルバーまでスムージングされたデザインが大きな特徴である。スイッチボックスはカスタムサイクルコントロール。マスターシリンダーもこの中にインクルードされているのだ。
フロントフォークはカナダのゴールダマーサイクルワークス製。デザイナーは、ロジャー・ゴールダマーである。
乗り心地の良さも追求されたリアサスペンション仕様。極太のメインフレームやマッスル系に採用されるフロントフォークの装着で、走りをイメージしたニュースクールカスタムとなっている。ライディングポジションも、クルーザーではなくロードテイストだ。
フレームも外装もシルバー塗装された中にフレイムスデザインはインパクトの大きいもの。全体に低く構えたフォルムが攻撃的なイメージも醸しだす。リアサスペンションはリンク式のハイテクバージョン。ハイスピードなクルージングも可能だろう(価格486万円・税込)。
フロントフォークは米国の3D XTRMフォークを採用。その多くはVロッドなどのマッスル系バイクに使われる例が多く、トリプルツリーから一体化されたデザインが大きな特徴である。
エンジンはS&S製でミッションは6速。ワイドホイール化されているために、ライトサイドドライブとなっている。ハンドシフト仕様だが、現在はクラッチもレバー操作スタイル。暫定的な仕様と考えられる。