U-KANAYAのビレットパーツはクオリティと値段で勝負する
取材協力/U-KANAYA  取材・写真・文/モリヤン  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2014年2月24日
バイクをカスタムする上で最初に手を付ける場所はどこだろう。それはやはり、ライディングポジションの変更や操作フィーリングに関するパーツではないだろうか。特にスポーツ系のモデルなら、自分のライディングフィールに合わせたセットアップは不可欠だ。ライダーの体格がさまざまなのに、すべて同じパーツ構成で良いはずがない。微調整が可能で高級感と耐久性のある品質。多くのライダーが求めているビレットパーツを U-KANAYA は提供している。

PICKUP PRODUCTS

往年の名ライダー、金谷秀雄氏の
監修で作りあげた最高の品質

金谷秀雄氏は、元ヤマハのワークスレーシングライダー。1970年代には世界グランプリにも出場し、初参戦で優勝するなど日本を代表するライダーである。その金谷氏をアドバイザーとして開発されたのが、この U-KANAYA の製品群なのだ。こだわりは、なんと言ってもその操作フィーリングである。特にレバーやバックステップなどの製品は、金谷氏が直接試乗してアドバイスを加え、改良を重ねてきた仕上がりとなっている。

 

そして、海外に生産拠点を持ち、国内で組み立てと製品チェック行う徹底的な管理体制を敷くことで、最高のクオリティと製品安定性を確保。リーズナブルな価格で販売するという、理想的なアフターパーツラインナップが完成した。

 

金谷氏は 2013年 12月に急逝されたが、共同開発者であることを後世にも伝えるため、ブランド名はそのまま継続するということである。

 

  • レバー形状は日本人の手のサイズに馴染むよう設計され、指のアタリや引く際の操作性がスムーズ。アジャスタータイプはレバー式の調節で6段階から選べる。標準サイズとショートサイズがある。(GP タイプを除く全モデル)

  • レバー先端に穴を開け、走行風をスルーさせる機能が追加された GP タイプレバー。すべてのレバーは A6061 という高強度、また耐食性に優れたアルミ素材から削り出し、熱処理を加えてさらなる強度を与えられている。

  • レバー本体のカラーは7種類。レバーアタッチメントはすべてブラックで精悍なイメージだ。愛車のカラーにどうコーディネイトするかは、オーナーの自由である。

  • レバー本体のカラーバリエーションが7種類。そして角度調節用のレバーカラーは6種類あるので、合計 42種類の中からベストなセットを選ぶことができる。補修用には各パーツすべて購入可能だ。

  • こちらはレバーの角度が無段階にダイヤル調節できるホイールタイプ。ほんの微妙な角度の要求にもこたえられるフルアジャスタブルなレバーである。見た目もシンプルなので、好みが分かれるところだろう。

  • ホイールタイプのレバーは、カラーラインナップが5種類。よりベーシックな品揃えとなっている。シンプルでフルアジャスタブルなレバーが好みのライダーは、こちらをチョイスすべきだろう。

  • レバー本体のカラーバリエーションが5種類。そしてダイヤルのカラーも5種類と、合計 25種類の中から選ぶことができる。こちらも、補修用にパーツ単品での販売がされている。

  • レバー本体の角度調整幅は、ダイヤル式もレバー調整式も 35mm に設定されている。レバー調整式は3段目と4段目のポジションが、ノーマルレバーと近似値になるように設計。

  • レバーと同じ素材を使用し、マシニング加工で作りだされるバックステップ。ステップ位置は可変で、ベストなポジションを追求できる。ダブルでベアリングを使用して、操作フィーリングは軽い。国産・外車含めて9車種のラインナップ。

  • カワサキ車専用となる2分割式のマフラーフランジ。これもまた同素材にアルマイト加工という製品で、カラーバリエーションは5種類。適合車種はノーマルフランジも2分割のカワサキ車。フランジナットも付属する。

INSTALL PROCESS

通販で手に入れて
ユーザー自身が取り付けられる

ここでは、最も注目されているレバーの取り付け方を、順を追って紹介しよう。必要な工具はドライバーとスパナ(メガネレンチやソケットレンチでも可)だけである。まったくメンテナンスの経験がないビギナーでも、順を追って作業をすれば失敗なく取り換えることができるはずだ。

 

工具のほかに用意するのは、水に流れにくいシリコン系のグリス。油分を補わずにレバーだけ単に交換してしまうと、せっかくの優秀な操作フィーリングがスポイルされてしまうのだ。その点にだけ注意しながら取り付けて、好みの位置にレバーの角度を調整すれば完成である。見た目もゴージャスなハンドルまわりのできあがりだ。操作フィーリングも抜群なので、走りが変化することは間違いない。満足度は極めて高いはずである。

 

U-KANAYA のパーツは、すべて WEB SHOP から注文できる。通販で手に入り、簡単な作業で取り付け可能であることが、製品の特徴でもある。もちろん取り付けの説明書も同封されるので、誰でも問題なく作業できるはずだ。ここでは簡単に、その手順を説明しよう。

レバー交換を実施するのは、カワサキの ZRX1200DAEG である。ノーマルレバーを取り外すには、マイナスドライバーと 10mm のスパナ(メガネレンチやボックスレンチでも可能)を用意して、まずナットをレンチで緩め、その後はドライバーを反時計回転させていく。

ブレーキレバー下側のナット外れたら、ピンは上に引き抜けるはずである。グリスが切れていると固着している場合があるので、慎重に引き抜く。

ピンが抜ければレバーを外すことは簡単である。残ったレバーホルダーの内側はクリーニングして、水に流れにくいシリコングリスを用意する。

グリスはあまりたっぷり塗り込むと、ドロや埃を呼び込むようになってしまうので、少量で OK である。レバーやピンの可動部分に少し塗り込む。

ブレーキ側には、もちろんビレットパーツもブレーキレバーを用意する。形が左右で似ているので、慌てないように選択し、ノーマルと同じ位置にセットする。ピンを押し込めば、脱落しない。

最後にドライバーとレンチを使用して、ピンをロックする。あまり大きな力で締め込む必要はない。終了したら、ブレーキレバーを数回握って、感触を確かめることを忘れずに。

クラッチレバーも、ノーマルレバーを外す手順はブレーキ側と同じである。ただし、レバーアタッチメント(黒い部分)の奥に真鍮のピンが挿入されているので、これを落とさないように注意すること。

ピンはクラッチ用のマスターシリンダーを押すロッドの受け部分になるもの。汚れている場合はクリーニングして、やはり薄くシリコングリスを塗り込んでおこう。

10ピンをビレットレバーのアタッチメントに挿入する。ピンに穴があいているが、その穴がロッドを押すので、方向を間違えないようにすること。ノーマルレバーを外す時に方向を確認しておくと良い。

11クラッチ側のホルダーも内側をクリーニングした後でグリスアップする。ここも塗り込み過ぎないように注意。

12マスターシリンダーを押すロッドとアタッチメントに挿入したピンの方向を確認しながら、レバーをホルダーにセットする。そしてピンを入れればレバーは脱落しない。

13最後にドライバーとレンチを使用してピンを固定。ブレーキ側と同じ要領で作業できる。ここもまた、締め付けすぎに注意しよう。

14レバーの動きがスムーズか確認したら、普段使用しているグローブをはめて、レバーの位置を調整する。これですべての作業は終了だ。

15操作フィーリングが向上するとともに、やはりルックスがバージョンアップすることはカスタムパーツの大きな魅力だ。特に機能パーツをレベルアップさせることは安全でスムーズなライディングを実現できる。

BRAND INFORMATION

U-KANAYA

本社 兼 ショールーム(2014年4月以降)

住所/福岡県北九州市小倉北区真鶴1-1-8
Tel/093-967-2191

販売直営店

(株)内商会 小倉店

住所/福岡県北九州市小倉北区井堀3-26-20
Tel/093-953-9191

(株)内商会 戸畑店

住所/福岡県北九州市戸畑区福柳木2-1-7
Tel/093-883-0850

U-KANAYA は、内商会が企画・販売するブランドである。姉妹店として北九州市で 40年以上も続く老舗バイクショップを持っているため、開発車両が豊富で、製品の適合車種は 200 を超える。2014年4月には本社 兼 ショールームがオープンし、すでにある販売直営店と合わせて、より多くの製品を店頭展示・販売できるようになる。営業時間は3店舗共通で 10~18時(日曜・祝日定休)だ。