掲載日:2016年08月08日 オフロードアイテムレビュー
写真/長谷川 徹、楠堂亜希 レビュワー/石井正美
街なかから林道まで走る場所を選ばないセロー250。足着きがいいコンパクトな車体を生かして、荒れたハードな林道を楽しむのにももってこいなのだ。
そんなシチュエーションで、より楽しく走るようにとテクニクスが開発したのが、今回紹介する製品だ。前後にそのサスペンションを装着した車両に、エンディーロレース界のレジェンド、石井正美氏が試乗した。
「すごくよく動くサスだね。初期の動きがソフトなのに、奥ではしっかり踏ん張ってくれる。モトクロスコースを全力で走ってジャンプしてというのはちょっと向かないかもしれないけど、獣道みたいな荒れたシングルトラックや、丸太越えみたいなトライアル的な走りはすごく面白い。ノーマルだとサスの動きがやや固いから障害物にフロントタイヤがあたった瞬間に大きく弾かれちゃうけど、これならスッと衝撃を吸収して、しなやかに越えられる。このおかげで乗りやすいし、セロー250のトルクフルでトライアル的な走りにもマッチしてる。それでこの価格だからいいんじゃないかな」
バイク用サスペンションを扱うプロショップ・テクニクス。エンデューロマシンのサスペンションチューニングを数多く手掛け、いまではオンロードのレースシーンでもその名を轟かせている。レースで得たノウハウを生かしたオリジナルブランド・TGRからは、サスペンションのみならず、ホイールやツールなどもラインナップする。今回はこのTGRからリリースされた幅広い調整機能を持つ、SEROW250用の前後サスペンションをレビューしよう。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
SEROW250専用に設計されているため、装着する際に加工などの必要はない。サスペンション本来の性能を発揮するためにも、前後サスペンションを組み合わせて取り付けたい。
フォークスプリングを組み込むとき、フォークオイルはテクニクス推奨オイルを使用したい。トライアル的な設定にするなら10Wのオイルを、エンデューロ&ストリート仕様にするなら15Wのオイルを用いるが、エンデューロとストリートは油面の高さの違いで設定を変える。今回試乗したのはエンデューロ向けの設定だ。
リヤサスペンションのボディは軽量なフルアルミ製で、無断階のプリロードアジャスターを採用。
ノーマルには装備されていない、20段以上調整できるダンピングアジャスターを備える。
スプリングレートは純正よりも10%強化。これによって、本格的なオフロード走行から、高速走行まで快適にこなすことができる。
リヤサスペンションにはプログレッシブスプリングを使い、初期動作のしなやかさを保ちつつ、大きな入力にも耐えられる設定だ。
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