掲載日:2025年09月26日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ひたすらに速さだけを追い求めたレーサーレプリカブームが終わりを告げると、入れ変わるように始まったのがネイキッドブーム。本来のオートバイが持っている機能性や造形美、シンプルな外観などがネイキッドの魅力。250㏄クラスでトップを走っていたのがスズキのバンディットだった。
初代が1989年に誕生。400ccと同時開発されたモデルで、ボリューム感と美しい曲線が特徴。イタリア車のような目を引く個性的なパイプワークがオシャレだった。さらにハンドル、ヘッドランプ、ステップ、メーター、ミラーなど各所に質感の高いパーツを採用。マフラーやエキゾーストパイプなどがステンレス製など、所有欲を満たしてくれるモデルになっていた。
レーサーレプリカGSX-R250Rがベースの水冷DOHC並列4気筒エンジンは、低・中速を重視。4-2-1マフラーにより実用域でのスロットルレスポンスを向上。見た目だけでなく走りやすさにもこだわっていた。スタンダードはセパレートハンドル仕様だが、グリップ位置が高く手前に引いたアップハンドル仕様もあり、好きな方を選べるようになっていた。
91年にはロケットカウル装着したカフェレーサー風のリミテッドが登場。95年にはラジアルタイヤ、アルミ製スイングアームなどで軽量化とスポーツ性を向上させたモデルにチェンジ。さらに低・中回転域から高回転域まで滑らかに吹き上がる、VCエンジンのバンディット250Vも登場。2000年まで続くロングセラーモデルとなった。
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