ウォーターハンマーでコンロッドが曲がる?結構ありますのでご注意ください。
更新日:2022年11月14日 10:00:00

ウォーターハンマーでコンロッドが曲がる?結構ありますのでご注意ください。

プレジャーのブログ

こんにちは、プレジャーの店長でございます。

水冷4気筒のオートバイでエンジン不調という事で入庫いたしました。ちょっと前にキャブレータからガソリンがオーバーフローしたので、キャブレータをオーバーホールしてもらったそうなのですが、それからでもなんだか調子が悪いそうなんです。


まずはエンジンの圧縮圧力を測定してみましょう。エンジンが冷えた時と暖まった時とそれぞれ測定すると、だいたいのエンジンの状態が解ります。


4気筒のうち、1番・3番・4番シリンダーの圧縮圧力は正常なのですが・・・


2番シリンダーだけ圧縮圧力は低いです。

キャブレータのガソリンオーバーフロー・・・その時からエンジン不調・・・異常な圧縮圧力・・・!やはりウォーターハンマーでエンジンのどこかが壊れているんでしょうね。エンジンをバラしていきます。


手前が2番のピストンで奥が3番のピストンです。よ~~く観てみると、ピストンの位置が違います。ほぼ上死点にあるはずなのですが、手前の2番ピストンがすこし下がっているのが見えますか。ほんの1mmぐらい低いんですよ。


シリンダーを取り外してみると、やはりコンロッドが曲がっています。


ピストンが圧縮上死点になった時に、一般的に混合気(気体)は圧縮できるのですが、キャブレータがオーバーフローしてガソリンがエンジンシリンダーの中にダラダラと入りこんだとしたら、そのガソリン(液体)はある一定以上は圧縮できません。その他のシリンダーが元気よく動いてしまえば、この2番シリンダーは無理やり動かされてしまい、結果的にコンロッドが曲がったり、ピストンが割れたりします。これを「ウォーターハンマー」といいます。正直言ってエンジンはオシャカです。

キャブレータが何らかの原因でガソリンがオーバーフローしている場合は、ほんとうに気をつけてください。なめているととんでもない事になりますよ。

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