スズキ | SUZUKI ウルフ250 | WOLF 250
スズキで車種名(ペットネーム)として使われた「ウルフ」は、1960年代から90年代まで、何度も用いられてきた。1988年に発売されたウルフ250は、排気量249ccの水冷2ストV型2気筒エンジンを搭載したスポーツ「ネイキッド」だった。ネイキッド(=裸の)モデルは、フルフェアリング(フルカウル)モデルの対義として、90年代に用いられはじめたカテゴリー。ウルフ250は、スズキの主力2ストレーサーレプリカであったRGV250ガンマからカウルを脱がせたかたちで成立していた。もちろん、単なるカウルレス版ではなく、ストリート最適化のために、エンジンは中低回転域を重視したセッティングとし、ハンドル位置もやや高められていた。また、RGV250ガンマでは、ダブルディスク式だったフロントブレーキは、ウルフ250ではシングルディスク化されていた。これは、速度域が高くない一般公道で、過剰なストッピング性能よりも軽快なハンドリングを重視したことのあらわれだった。