ホンダ | HONDA CBR400R

新車価格帯(実勢価格)

車輌プロフィール

CBR250Rがそうであったように、CBR400Rもまた、同じ名称を持つバイクが時代を経て複数回登場したモデルだった。初めて使われたのは1980年代後半の、レーサーレプリカモデル人気がいよいよピークを迎えようかとしていたときだった。1986年の7月に発売されたCBR400R(型式NC23)は、水冷直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、高回転時での正確なバルブ作動をねらったカムギヤトレーン(カムシャフトをチェーンではなくギアで駆動させる)などによって、最高出力の59ps(自主規制値)を12,500回転時に発生させていた。アルミツインチューブのフレームやトリプルディスクブレーキ(前輪ダブル・後輪もディスク)を採用したスーパースポーツだった。しかし88年には、より先鋭化されたCBR400RRが登場し、CBR400Rは姿を消した。それから25年以上が経った2013年4月、再びホンダの新車ラインナップに、CBR400Rが登場した(型式NC47)。このCBR400Rは、フルカウルスポーツという点で、かつてのNC23型と共通だったが、すでにレプリカブームは過去の話、2000年代からのリッタークラス・スーパースポーツ人気も沈静化しており、スタイルこそ同時代のスーパースポーツCBR1000RRを思わせるものながら、幅広いユーザーが楽しめるファンライドスポーツモデルとなっていた。なお、CBR400R登場の翌月から、CB400F(ネイキッド)、400X(クロスオーバー)が連続して登場したが、これら2モデルとは、エンジンやフレームなど多くの構成要素を共有していた。中身は(ほぼ)同じながら、見た目や性格はそれぞれ、これはホンダのNCシリーズなどでトライされていた手法だった。2016年にはフルモデルチェンジを受け、平成28年排出ガス規制をクリア。併せてLEDヘッドライトなどを採用した。2018年モデルからABSが標準装備されることになり、タイプ設定はなくなった。この年の秋に行われたEICMA(ミラノショー)では、CBR400Rの海外向けモデルであるCBR500Rがモデルチェンジ。翌2019年3月から、日本向けのCBR400Rも新型に切り替わった。このモデルチェンジを機に、アシストスリッパークラッチやエマージェンシーストップシグナルなどを装備した。2022年にはマイナーチェンジを受け、平成32年(令和2年)排出ガス規制に適合。同時に、フロントブレーキはダブルディスクになり、倒立フォークを採用するなどの仕様変更も受けた。2024年3月には、外観デザインの変更とトラクションコントロール、カラー液晶メーターの採用など、装備の充実が図られた。

2019年 CBR400R グランプリレッド(カタログメイン)グランプリレッド
2019年 CBR400Rグランプリレッド 2019年 CBR400Rパールグレアホワイト 2019年 CBR400Rマットアクシスグレーメタリック
フルモデルチェンジ
2019年モデル
ホンダ CBR400R

2018年のミラノショーで、CBR400Rの海外向けモデルCBR500Rの新型が発表された際に、日本でも新しいCBR400Rとして発売することが予告されていた。翌2019年3月から発売された新型CBR400Rは、これまでのイメージを残しながら外装を一新。セパレートハンドルの位置は、トップブリッジ上から下側になり、ポジションはよりスポーティなものになった。エンジンも基本は継続ながら、バルブのタイミングとリフト量などを最適化。アシストスリッパークラッチが採用されたほか、ウインカーもLEDとなり、メーターにはギアポジション表示も加わった。急ブレーキでハザードランプを高速点滅させる「エマージェンシーストップシグナル」も装備された。

基本スペック

タイプグレード名 CBR400R
モデルチェンジ区分 フルモデルチェンジ
型式 2BL-NC56
発売年 2019
発売月 3
仕向け・仕様 国内向けモデル
全長 (mm) 2080
全幅 (mm) 755
全高 (mm) 1145
ホイールベース (mm) 1410
最低地上高(mm) 130
シート高 (mm) 785
車両重量 (kg) 192
最小回転半径(m) 2.9
乗車定員(名) 2
燃料消費率(1)(km/L) 41.0
測定基準(1) 60km/h走行時
燃料消費率(2)(km/L) 28.3
測定基準(2) WMTCモード値
原動機型式 NC56E
原動機種類 4ストローク
気筒数 2
シリンダ配列 並列(直列)
冷却方式 水冷
排気量 (cc) 399
カム・バルブ駆動方式 DOHC
気筒あたりバルブ数 4
内径(シリンダーボア)(mm) 67
行程(ピストンストローク)(mm) 56.6
圧縮比(:1) 11
最高出力(kW) 34
最高出力(PS) 46
最高出力回転数(rpm) 9000
最大トルク(N・m) 38
最大トルク(kgf・m) 3.9
最大トルク回転数(rpm) 7500
燃料供給方式 フューエルインジェクション
燃料供給装置形式 PGM-FI
燃料タンク容量 (L) 17
燃料タンク・リザーブ容量 (L) 3.2
燃料(種類) レギュラーガソリン
満タン時航続距離(概算・参考値) 697.0
エンジン始動方式 セルフスターター式
点火装置 フルトランジスタ式
点火プラグ標準搭載・型式 CPR8EA-9
点火プラグ必要本数・合計 2
搭載バッテリー・型式 YTZ8V
バッテリー容量 12V-7Ah
エンジン潤滑方式 ウェットサンプ式
エンジンオイル容量※全容量 (L) 3.2
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) 2.5
エンジンオイル量(フィルタ交換時) (L) 2.7
推奨エンジンオイル(SAE粘度) 10W-30
ドレンボルト呼び径(mm) 12.0
クラッチ形式 湿式・多板
変速機形式 リターン式・6段変速
変速機・操作方式 フットシフト
1次減速比 2.029
2次減速比 3.000
変速比 1速 3.285/2速 2.105/3速 1.600/4速 1.300/5速 1.150/6速 1.043
動力伝達方式 チェーン
スプロケット歯数・前 15
スプロケット歯数・後 45
チェーンサイズ 520
標準チェーンリンク数 114
フレーム型式 ダイヤモンド
キャスター角 25°30'
トレール量 (mm) 102
ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
ブレーキオイル適合規格 DOT 4
懸架方式(前) テレスコピックフォーク
フロントフォークタイプ 正立フォーク
懸架方式(後) スイングアーム式
ショックアブソーバ本数(後) 1
タイヤ(前) 120/70ZR17
タイヤ(前)構造名 ラジアル
タイヤ(前)荷重指数 58
タイヤ(前)速度記号 (W)
タイヤ(前)タイプ チューブレス
タイヤ(後) 160/60ZR17
タイヤ(後)構造名 ラジアル
タイヤ(後)荷重指数 69
タイヤ(後)速度記号 (W)
タイヤ(後)タイプ チューブレス
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・前) 2.50
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・後) 2.90
ヘッドライトタイプ(Hi) LED
テールライトタイプ LED
スピードメーター表示形式 デジタル
メーター表示:ギアポジション
メーター表示:燃料計
メーター表示:エンジン回転計
メーター表示:時計
メーター表示:ツイントリップ
車両装備:ハザードランプ
車両装備:アンチロックブレーキ(ABS)
車両装備:スリッパークラッチ
車両装備:緊急制動表示灯