1973年に登場したビキニカウルを装着するスポーツモデル。「アウトバーン最速」の称号を与えられ、歴代BMWの中でも名機の1台に数えられる。その位置づけは/5シリーズの進化型である/6シリーズのフラッグシップというもので、フロントブレーキには量産市販車としては世界初となるディスクブレーキを装備し、デロルト製キャブレターなどの特別な装備で武装。エンジンは7,000回転で67馬力を発揮する。小振りでスタイリッシュなビキニカウルの装備は、極めて実用的でありながら全体のフォルムをスポーティーに演出。かつての「ボクサー=黒」といったイメージを一変させたグラデーションのカラーリングとあいまって、瞬く間に世界中のライダーを虜にする。R90SはBMWを代表する名機として、現在でも多くのファンから支持されている。