バイクブロスコミュニティ

日本一高いダムへ～ダム巡りと素敵な出会い

甲信越エリア（長野県）　カテゴリ：自然
2017-07-09 22:18:26　走行日：2017-07-08～2017-07-08
グー！（58）

はじめに・・・
九州をはじめ、大雨で被害の出ている地域が広がっています。
私の存じ上げているブロスメンバーは全員無事と分かりホッとしましたが、被災された方々へお見舞い申し上げます。

さて、東海地方は梅雨だというのに雨が降った日は数えるほどで、相変わらずの猛暑が続いている。連日35℃近い中で仕事をしていると、「涼しい所へ行きたい！」と思うのは人の常。
幸い天気予報を見ると、長野は晴れるとのこと。それならと、かねてから行ってみたかった黒部ダムへ行くことにした。

前夜、何気に声をかけたブロス友のＲさんがご一緒してくださることになり、待ち合わせ場所と時間を打ち合わせ当日を迎えた。

８日土曜日、朝７時半に安曇野インター出口のコンビニで待ち合わせ。ここまで行くのに200㎞以上あるので、高速でも２時間半はかかる。逆算して４時半に出るつもりが５時に。幸い流れが速く予定より少し前に到着したが、Ｒさんは既に到着されていた。

今回は、一応声をかけた私が船頭をすることに。苦手なんだけど・・・
近くのスタンドで給油ついでに、大町へ行くなら県道の方がいいでしょうかと聞くと、この時間なら県道がいいとのこと。

Ｒ147の東側を走るＫ306を走る。土曜日の朝だが地元の車が多くトコトコのペース。ほぼ一本道で大町市へ。そこで国道に合流かと思ったら、直進の標識。いつの間にか前にいた車は皆いなくなり、本当に合っているのか不安になる。
ソロなら「引き返せばいいや」と気楽なものだが、後ろに人がいるとそうもいかず、ちょっとドキドキ。幸い道は合っていて、ほどなくＫ45に出た。良かった。

ここから10㎞山を登っていく。といっても、林の中を走る川沿いの緩やかな道だ。追い越し可なので、一台だけいた先行車をパスして、気持ち良いペースで走れた。無料駐車場は砂利だが、バイク専用のスペースだけフラットのコンクリートだった。嬉しい、助かる。

歩いて扇沢駅まで登る。ここからはトロリーバスに乗らないと黒部ダムへは行けない。バスは30分間隔で運行しているが、着いたのは８時半のバスが出た直後。９時のバスを待つ間、改札に並んで立っていなければならないが、きみまろ張りの名物駅員さんの楽しいトークを聞いていたらあっという間だった。バスは団体客も来ていて満席。乗車時間は16分、トンネルの中なので景色は見えない。
黒部ダム駅で下り、トンネル内の階段を220段上るとダムを見下ろす展望台に到着。

見上げれば雪の残る立山連邦、眼下には水しぶきを上げて放水するアーチ式の黒部ダム。
みごとな景観が広がっていた。

団体客は移動時間があるので、しばらくすると人もまばらになった。写真を撮ったり水しぶきで虹ができる様子など眺めたり。何より涼しい。朝早く出てきたので、お互いに「ちょっと寒かったよね」とインナーを付けていたが、標高1500ｍあるのでちょうど良かった。

外階段で下へ降り、レストハウスでトロリーバスの乗車券を見せてダムカードゲット。ついでに試食しながらお土産も購入。
その後、ダムの堰堤の上を歩き、反対側からも放水を眺める。室堂(むろどう)も素晴らしい天気だろうと思ったが、今回は先の行程を考え、ダムのみで戻ることにした。

トロリーバスはガラガラで、４両編成のうち２両は乗客なしだった。単線電車と同じ仕組みなので、乗客がいなくても４両で運行している。
扇沢駅へ下りると、半分も埋まっていなかった駐車場が満車になっていた。バイクは増えていない。

さて、本日はこの辺りのダム巡りも兼ねているので、まずは下る途中にある大町ダムへ。
あれだけ雨が降ったのに、ダムの水はまだ少なめだった。駐車場には長野ナンバーと松本ナンバーの車が２台。

バイクを止めると、長野ナンバーのご夫婦に声をかけられた。
「ワシも若いころバイクに乗っとった」とご主人。「今、この辺りでアートフェスティバルをやっているのよ」と奥様。
その後ご夫婦はダムを見に、私たちはダムカードをもらいに電力館へ。

電力館を出てダムを見に行くと再びお会いし、「あそこにアートが」と指さす山の中腹を見ると、大きなメガネがあった。
「暑いでしょう。少し休んでいかれない？」というお言葉に甘えて、東屋でしばし団らん。
手作りのキュウリのみそ漬けと梅漬けを車から持ってきてくださり、いろいろお話した。

メグロに乗っていたというご主人はもっと話したそうだったが、「遠くから来ている方を引き留めては」と奥様が切り上げてくださりお開きに。上は涼しかったが、歩いたのと暑いのとで汗をかいていたので、漬物とお茶はありがたかった。

そこからさらに上流へ向かう。少し前の大雨の影響で、シェルターやトンネルの中は水浸しだったのでペースダウンして走る。すると七倉ダムを過ぎた所で通行止めの看板が。「タクシーと工事の車以外、立ち入り禁止だよ」と係員。
あきらめてバイクを止め、横にあった七倉荘へ。お昼を回っていたので、ここでダムカレーを食べることにした。ちなみにここは、土産を買うか飲食、あるいは温泉に入らないとダムカードはもらえない。

昼食を食べ終わり寛いでいるとダンプカーが何台も連ねてやって来た。どうやら上で工事をしているらしい。私達はちょうど昼の休憩時間に上がってきたようだ。鉢合わせにならなくて良かった。

この後もダム巡りに付き合って下さると言うので、来た道を引き返し大町市で左折、Ｒ148を白馬へと向かう。長野といえど、さすがに下界は暑い。ぼ～っとしてきたので道の駅で休憩。すると、キャンプ道具を満載にしたなにわナンバーの女性ライダーが１人。

「ソロでキャンプですか？」と声をかけると、なんと仕事を辞めてあての無い１人旅、これから下道で北海道を目指すという。先ずは黒部ダムへ行くと言うので、バイクでは上まで行けないし、雲も出てしまってると伝えると「聞いて良かった。又の機会にします」と喜んでいた。「ダム湖畔を走るなら、奥只見とか福島へ向かうと良いですよ」とＲさん。さすがは地元民。お礼を言われ別れた。行動力のある若いライダーに会えると嬉しい。

そこからＲ406で長野市へ向かう。オリンピック道路ができたためか、通る車も少なく道も荒れていた。タイトなブラインドコーナーの連続、草も繁り見通しは更に悪い。アップダウンもあり鬼無里(きなさ)村へ着く頃にはヘトヘト。めげずに左折して奥裾花ダムへ。

ところが、あと少しというところに、又もや通行止めの看板が。
「どうする？行っちゃおうか」
怒られたら引き返そうと先へ進む。幸いダムまでは行けた。「愛知から？本当は通っちゃダメなんだけどね」とナンバーを見てカードを下さった。良かった。ついでに「次に行く裾花ダムはトンネルとトンネルの間に事務所があるから気を付けて」と教えてくださった。ありがたい。
おじさんの言葉通り、聞いていなければ見落とすような場所にある事務所へ無事に行き、ダムカードゲット。

さて、そろそろ帰らないと。「長野市内は渋滞するけど仕方ない。インターへ向かいましょう」と、ここからはＲさん船頭に。途中ちょっと道を間違えたりしたけど、給油して無事に到着。Ｒさんは「渋滞してたね」と言ったが、私からすれば少し車が多いかなという程度だった。
右ミラーが緩んでいたのを直し、また会いましょうと言ってお別れした。

高速も順調だったが、あまりの暑さに姥捨SAでソフトを食べてリフレッシュ。この分なら早く着けそうだと思いながら、今朝待ち合わせた安曇野インターを過ぎて少し走ると、いきなりの雨。メッシュを通して雨粒が痛い。幸いすぐに梓川SAだったので避難する。

同じように雨宿りしているBMWのライダーが１人。近くでゴルフをしていたら雲がきて「これは降る」と言われ、工事区間の渋滞解消待ちも兼ねて休憩されていたそうだ。
雨はじきに止みそうだったが、路面がずぶ濡れなので話ながら少し待つ。

小１時間ほどして、そろそろ…とお互いに準備。実は、天気予報で夕立がありそうと聞いていたので、今回はちゃんとカッパを持ってきていた。ズボンだけ履いて出発。日が暮れて寒くなってきたのでインナーも装着。

読み通り、岡谷～伊北の対面通行の渋滞は解消していた。しかし、今度は眠くなってきた。これはマズイと阿智PAでコーヒータイム。そこから一気に最寄りのインターまで走り、最後に給油して無事に帰宅した。

今回も無事故無違反、無転倒でした。

走行距離約640km
燃費 28.1km/L
本日のレギュラーガソリン　128円/Ｌ(安曇野）、125円/Ｌ(長野市)、114円/Ｌ(地元)

※メイン写真は、黒部ダムにかかる虹です。
なお、黒部ダムは富山県ですが、今回のルートはほぼ長野県のため、エリアは長野県としました。